画期的なドラマ『作りたい女と食べたい女』が切り拓くドラマの新時代

『作りたい女と食べたい女』が「画期的」では無くなるために

ひたすらに女性たちの日常を描き続け、様々な背景を持つ人々を自然に見せ、理想的な世界を描こうとする作品を、キャストのジェンダー比に合わせたスタッフで制作する。こうした今までの日本のドラマの慣習に比すると画期的なドラマを、深夜でもBSでもなく、視聴者の多いプライムタイム（夜の看板テレビ番組が並ぶ時間帯）のNHK総合で放送する。そこに、視聴率などの数値に左右されまいとするNHKの矜持を感じるが、シーズン２に対する視聴者の反応も上々で、X（旧Twitter）などでの本作に対する感想を見るに、海外でも評判が広がっているそうだ。日本独自の事情を多く扱った本作は、海外でこそ楽しめるドラマであるのかもしれない。ドラマ『作りたい女と食べたい女』が世界的にも更に認知され、日本を代表する一つの成功作となり、ドラマの新時代を切り拓いてくれることを願ってやまない。