三秋縋の小説『君の話』が映画化され、11月27日(金)に全国公開されることが決まった。
原作は2018年に刊行された同名小説。北村匠海演じる不幸な過去を忘れるために記憶を消す治療を受けた孤独な大学生・千尋と、出口夏希演じる作られた記憶の中にしか存在しないはずの幼馴染・灯花をめぐる純愛ラブストーリーが描かれる。監督は中川龍太郎、脚本は吉田恵里香が担当する。
今回の発表にあわせて、ティザービジュアル、特報映像、場面写真が公開された。ティザービジュアルでは、向き合いながらも、まだ少し距離のある二人の姿が写し出されている。また特報映像は、「偽物の記憶」の中で過ごす制服姿の千尋と灯花の爽やかで眩しい日々からスタート。しかし、記憶の中にしか存在しないはずの灯花が現実世界に現れ、「君は誰だ……?」と戸惑う千尋に「幼馴染のこと、忘れちゃった?」と無邪気に笑いかける様子を見ることができる。
さらに、北村、出口、監督中川へ行った現場インタビューも公開。あわせて、原作者の三秋からコメントが寄せられた。
北村匠海 インタビュー
・二ヶ月間の撮影振り返っていかがでしたか?
“映画を作る”ということを、まっすぐにやれたような感じがしています。監督やスタッフさんと話し合いながら、一日一日をちゃんと過ごしていって、「こうしたほうがいいかもしれないですね」とか「ここでこうだとこうですよね」とか、独り言ではなくて、ちゃんとチーム全体で、時間をゆっくり使って撮影することができたと感じています。
・撮影中に印象に残っているエピソードを教えてください。
初日の撮影が制服のシーンだったのですが、個人的には久々に制服を着て、鏡を見ながら「流石にもう着れなな・・・」と思っていたのですが、監督が僕ら二人の芝居を見てすごくキラキラした目をしていたから、信じても大丈夫と思った記憶があります。
・本作を楽しみにされている方へメッセージをお願いします。
登場人物全員、すごく寂しさを抱えている物語です。だからこそ、「人と人ってこうやって分かり合うよね」とか、「こうやって抱きあうよね」とか、「こうやって手をつなぐよね」とか、そういった優しさがすごく詰まっている作品になっています。“あの学校生活、マジで楽しかったよな”とか、“あの時のあの恋人、忘れられないんだよね”とか、誰しもが持っている記憶の中で美化されている思い出を肯定してくれる作品になるんじゃないかなと思っています。ぜひとも映画館でご覧ください。
出口夏希 インタビュー
・二ヶ月間の撮影振り返っていかがでしたか?
ラブストーリーは高校生役以外でやったことがなかったのですが、今回はちょっと大人な役ですごく楽しみにして現場に臨みました。撮影は本当にあっという間で、早く感じたということは楽しかったということなんだと思います。
・撮影中に印象に残っているエピソードを教えてください。
監督と北村さんが、“灯花の役はすごく難しい役だから”と、私が灯花を演じやすいように、やりやすいように・・・と調整してくださっているのを見て、本当に北村さんがいてくれて良かったなと感じた現場でした。
・本作を楽しみにされている方へメッセージをお願いします。
この映画は真冬の季節に撮影しました。冬の海やイルミネーション、肉まんを二人で分け合ったり、お家で温かい時間を過ごしたり。「君の話」は千尋と灯花の優しくて切ないお話です。2人がなぜ出会ってどんな結末を迎えるのか、皆様に劇場で温かく見守ってもらえたら嬉しいです。
中川龍太郎監督 インタビュー
・二ヶ月間の撮影振り返っていかがでしたか?
映画の撮影は楽しいことばっかりじゃなくて、大変なことも必ずあるのですが、今回の『君の話』は、本当にずっと楽しいことばかりで終わってしまうのが寂しいなあという気持ちでした。
・現場での北村さんの印象を教えてください。
匠海くんとは十年以上前からご一緒したいという思いがお互いある中で、今回やっと一緒にやることができました。
僕も匠海くんも、演出オタクというか、演出や芝居についての話が大好きなので、ずっとそんな話をしていました。
現場では“カメラの前の監督”のような感じで常にみんなを引っ張ってくれたし、僕のことも引っ張ってくれた。現場でもたくさん話をして、俳優と監督という関係を超えて、親友のような存在になれたことがとても嬉しかったです。
・現場での出口さんの印象を教えてください。
輝きがすごかったです。出口さんともたくさん話し合いながら作りました。
人としてすごく魅力的な方で、俳優としても集中力や瞬発力が素晴らしく、これから日本を代表する女優さんになっていくだろうなという感じがして、本当に貴重なタイミングで撮らせていただいたなと感じています。
泣きの芝居も多くて大変だったと思いますが、常に明るく撮影に臨んでいる姿が印象的でした。
三秋縋(原作者) コメント
作家というのは自分の書いた物語の第一の読み手である一方で、それを他の作家によって書かれた物語を読むような純粋な気持ちで読むことは決してできない存在です。作品が世に出て何年経とうと、本を開いた瞬間に頭のどこかで反省会が始まってしまいます。
ですが、物語が自分以外の誰かの手によって別のかたちに置き換えられたとき、僕らはそれをようやくひとつの物語として無邪気に楽しめるようになります。僕の書いた物語って僕以外にはこんなふうに見えていたんだ、と新鮮な視点で物語に触れられるようになるのです。
そういった意味では、僕は今回の映画化を通じて初めて『君の話』を体験するということになるのかもしれません。特報を観て「へえ、なんだか僕好みで面白そうな映画だな」と他人事のように思ったりしています。一人の観客として、まっさらな気持ちで『君の話』という映画と出会える日を楽しみにしています。
映画『君の話』

11 月 27 日(金)より全国公開
出演:北村匠海、出口夏希
監督:中川龍太郎(「わかっていても the shapes of love」「やがて海へと届く」)
脚本:吉田恵里香(第 40 回向田邦子賞「恋せぬふたり」 、NHK 朝ドラ「⻁に翼」)
原作:三秋縋『君の話』(ハヤカワ文庫)
製作:「君の話」製作委員会
配給:松竹
©2026「君の話」製作委員会

