漫画家の魚喃キリコを追悼する企画『痛々しいラヴ:クリープハイプ×魚喃キリコ』が、6月30日(火)よりスタートした。
同企画は、5月27日に発売されたクリープハイプの新作EP『仮のまま定着したような愛情で』の収録曲“痛々しいラヴ”をもとに発足。同楽曲は1997年に発売された魚喃キリコの短編漫画集『痛々しいラヴ』と同名となり、ボーカルの尾崎世界観が親交のあった漫画家の魚喃への追悼の思いを込めて書き下ろした。切なさを帯びたサウンドと繊細な歌詞のなかに、魚喃への敬愛を静かに映し出した1曲となっている。
同日の6月30日(火)19時には、直木賞作家の千早茜による同企画への特別寄稿小説『Water』が新潮社のWEB文芸誌『yom yom』にて公開された。同作は、尾崎からの寄稿依頼により実現。魚喃のイラスト作品が文庫カバーに使用され、2022年に発売された尾崎と千早による共作小説『犬も食わない』以来の共同プロジェクトとなった。内容は魚喃の作品『Water.』との繋がりを感じさせるものとなっている。あわせて、2人からのコメントも公開された。

また、『Water』の特集内では『犬も食わない』の一部試し読みも同時公開。さらに同企画の次なる展開として、7月末には短編漫画集『痛々しいラヴ』が使用された漫画ミュージックビデオ(MMV)の公開も決定した。
なお現在、魚喃の作品の中からコミック化されている全11作品と、魚喃自身が解説をした『魚喃キリコ作品解説集』の電子版が配信中。全国の書店やネット書店では書籍も販売されている。
尾崎世界観(クリープハイプ) コメント
こんなことをしていいのだろうかと迷った末、痛々しいラヴという曲を作りました。
結局は自分のためだったのかもしれない。それでも書かずにはいられませんでした。
「書く」と「描く」は、いつもかけ離れているけれど、それを歌うことで、少しでも近づきたいと思いました。今回、千早さんが新たに作品を書き下ろしてくださって、自分のあの頃が溢れたそれに、とても救われました。
だから、結局は自分のためだったのかもしれない。
それでも、あなたにだけは届きますように。そしていつか描けますように。それまでおやすみ愛してる。
クリープハイプ
千早茜 コメント
魚喃キリコさんの作品は、自分の二十代を思いかえす上でなくてはならないもののひとつです。
彼女が亡くなってしまってもその事実は変わりません。
けれど、もう魚喃さんの新作は読めないという事実に打ちのめされてもいて、彼女の死をどう悼めばいいのかわからなくなっていました。
今回、尾崎さんが「痛々しいラヴ」という曲を作り、文章を書いて欲しいと声をかけてくださり、私はようやく自分の気持ちに向き合うことができた気がします。
魚喃さんの作品に描かれる、人間のどうしようもなさが、恋愛のままならなさが、それを見守る優しさが大好きでした。
そして、もっと、ずっと、作品を読みたかった。
彼女の作品を読むと、濁っても、腐っても流れ続ける都会の川が浮かびます。
そんな情景を短い物語にしてみました。
漫画家・魚喃キリコ追悼企画『痛々しいラヴ:クリープハイプ×魚喃キリコ』

<特集内容>
① 尾崎世界観、千早茜メッセージ
② クリープハイプ「痛々しいラヴ」特集
③ 千早茜 特別寄稿「Water」
④ 『犬も食わない』試し読み:第三回より「家弁当」(千早茜著)、「体温計」(尾崎世界観著) *「体温計」は7月1日(水)16:00 公開
千早茜『Water』
6月30日(火)19:00公開
漫画家・魚喃キリコ追悼
クリープハイプ「痛々しいラヴ」×千早茜 特別寄稿「Water」
<ストーリー>
古い木造アパートの2階、1DKの部屋。錆びた外階段を鳴らす足音が聞こえ、二つ折りのケータイを閉じる。
あの頃、好きだった君と、もう思いだせない君との生活のにおい。
通り過ぎてきたそれぞれの「あの頃」と、誰かを想ういくつもの「いつか」が響き合う––。
『「仮のまま定着したような愛情で」購入者限定対談イベント』
出演者:尾崎世界観、千早茜
日程:8/3(月)夕方以降
場所:六本松 蔦屋書店 店内
応募期間:終了
当選発表:7/3(金)18:00 ※六本松 蔦屋書店のHPにて発表します。当選者にはイベント詳細メールを送付予定です。
◇対象店舗
六本松 蔦屋書店
二子玉川 蔦屋家電
枚方 T-SITE
※ECでの購入は対象外となります。予めご了承ください。
魚喃キリコ作品 電子版配信状況
・6月30日~配信開始の作品
「ハルチン1」
「ハルチン2」
「南瓜とマヨネーズ」
「魚喃キリコ未収録作品集 上」
「魚喃キリコ未収録作品集 下」
・現在配信中の作品
「Water.」
「blue」
「痛々しいラヴ」
「短編集」
「strawberry shortcakes」
「キャンディーの色は赤。」
「魚喃キリコ作品解説集」
