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『イカゲーム』シーズン2批評 トランスジェンダーキャラクターを描いた意義と賛否

2024.12.27

#MOVIE

Netflixの配信作品のなかでも、史上ナンバーワンの視聴数を記録している、世界的大ヒットドラマシリーズ『イカゲーム』。全世界が待ち望んだそのシーズン2が、12月26日(木)についにリリースされた。

イ・ジョンジェ演じる主人公ソン・ギフンと、子どもの遊びを題材とした命がけのサバイバルゲームを主催する謎の組織との対立が描かれるとともに、ゲームの敗者に待っている残酷な展開なども、シーズン2では、もちろん用意されている。

そんな中、シーズン2で登場した「トランスジェンダー」のキャラクターが議論を呼んでいる。本稿では、『イカゲーム』シーズン2におけるマイノリティの描き方、その意義や賛否の理由を紐解く。

「トランス女性」が登場する『イカゲーム』シーズン2

『イカゲーム』の真骨頂といえば、大きなリスクのあるゲームに参加せざるを得ない人々の事情や、貧富の格差など、実際の社会にも共通点する問題や課題にある。シーズン2では、新たな「投票システム」によって、ゲームの参加者の倫理観や人間性が試されることになる。これは、政治的意見の分断による社会の縮図といえるだろう。

そして同様に注目されているのが、俳優パク・ソンフンの演じる、ボブヘアーの新たな登場人物、「120番」ことヒョンジュの存在だ。このキャラクターが登場することは、事前に予告編などで話題となっていた。この役柄が、「トランスジェンダー女性」なのである。

ヒョンジュ(パク・ソンフン)のキャラクタービジュアル

トランスジェンダーとは、出生時に医師により割り当てられた性別が、性同一性(ジェンダーアイデンティティ)と異なる人のことを言う。ヒョンジュは身体に男性の特徴がありながら、自身を女性として認識するに至った人物なのだ。

この役柄を、韓国で「国民の婿」と呼ばれる俳優パク・ソンフンが演じているという点は、話題を呼ぶこととなった。と同時に、それはある問題を指摘される事態へと発展する。それは、「当事者ではないと考えられる俳優が、性的マイノリティを演じている」という懸念である。もちろん、パク・ソンフンがカミングアウトしていないトランスジェンダーである可能性も存在するが、少なくとも現時点でそれは確認されていない。

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