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新津由衣がデンマークの音楽家マルクスと共作した、AIで生まれた未知のライブの裏側

2026.9.7

Yui Neats meets Markus Artved 『360° Sound Playground“GOKKO”』

#PR #MUSIC

音楽家はAIとどのように向き合うべきか。そんな現代の命題に対して、今年でソロ活動15年目を迎える新津由衣は、彼女らしい「妄想力」で、一つの回答を提示してみせた。

2025年9月にデンマーク・コペンハーゲンで初の海外ライブ『Is Your Phonic』を開催。それまで、デンマークとの接点は「妹が留学をしていた」ことのみで、なおかつ、彼女が行う「ワイヤレスヘッドフォンライブ」は没入型・体験型の形式で、通常のライブとは異なり、その意図を現地のチームに理解してもらう必要がある。そのための相棒として、新津が積極的に活用したのがChatGPT。まだ創作にAIを使うことには慎重論もあるが、彼女はAIをもう一人の自分と想定し、妄想をぶつけ合い、知恵を出し合うことによって、デンマークでのライブを実現させたのだ。

『Is Your Phonic』にゲスト出演し、新曲“In Your Wind”を共作したデンマークの音楽家、マルクス・アートヴェドとの出会いも、きっかけはやはりChatGPTだったという。2026年6月に下北沢ADRIFTで開催された『360° Sound Playground “GOKKO”』で、日本での初共演を果たした新津とマルクスに、AIが繋いだこの1年の不思議な物語について語ってもらった。

40歳という節目での新たな挑戦。デンマークで開催された初の海外ライブ

ー2025年9月にデンマーク・コペンハーゲンで初の海外ライブ『Is Your Phonic』が開催されました。なぜデンマークでライブをしようと思ったのでしょうか?

新津:去年の5月に、あと3ヶ月すると自分が40歳になることについて考えていて、40歳は一つの節目を迎えるタイミングでもありますし、良くも悪くも自分の中でのルールとかやり方が決まってくる年齢だと思ったんです。いろんなポッドキャストを聞いたり、同じような年代の友達の話を聞いても、40代になると守るものも多くなるし、新しい挑戦がしづらくなる年頃だと言っていたけど、私はそういう先入観を壊していきたいと思うタイプなので、あえて40歳で今までやったことないことにチャレンジしたいと思ったんです。

新津:それで、何をしようか考えたときに、「海外で歌うこと」はまだやったことがなくて。で、私の妹がデンマークに留学経験があって、ちょうどその年の9月に一緒にデンマークに行ける機会があったので、「これ旅行じゃなくて、ライブにしちゃえばいいのでは?」と思ったんです。私の家族にとってデンマークはすごく近くに感じられている国で、妹のこともあるし、父がデザイナーで、子供の頃から名作と言われているデンマークのチェアにずっと座って育ってきていたんですよね。

新津由衣 (にいつ ゆい)
シンガーソングライター、アーティスト、昭和音楽大学講師。2003年にシンガーソングライターユニット「RYTHEM(リズム)」としてメジャーデビューし、数々のアニメやテレビ番組のテーマ曲を手がける。その後「Neat’s」名義での活動を経て、現在は新津由衣としてコンセプチュアルかつ没入的な表現を軸に国内外で活動。客席とステージの境界線がない空間を自由に歩き回る独自の「ワイヤレスヘッドフォンライブ」を展開し、光と音が交差する“インスタレーションとしての音楽体験”をつくり出している。表現の核には、自身の名前(新津/Neats)とNASAの小惑星探査プロジェクト「NEAT」に由来する架空の音楽言語「Neatsphonic(ニーツフォニック)」があり、“言葉にならない言葉”で聴く人の内側へと語りかける。

ーデンマークを選んだ理由については、「音楽とデザイン、社会のあり方において“美意識の共有”を感じたからです」ともコメントされていました。

新津:日常を豊かにするためにデザインをするという美意識は、インテリアからも感じますし、実際に行ってみてわかったこともたくさんありました。それこそマルクスと出会って、コミュニケーションをとっていく中で、心の温度がすごく近いように感じたんです。

今まで幾つかの国に行きましたけど、文化によって心の体温が少し違ったりするじゃないですか。すごくオープンな国もあれば、日本のように心に少しフィルターをかけて相手を気遣う文化を持つ国もあって。でも、デンマークの方は割と日本に似てるなと感じました。

マルクスとは最初はメールのやりとりだけだったんですけど、メールでもすごく優しくて、お互い心を伝えようとしてるのがわかって、文通仲間ができたように感じたというか、海を越えて、こんなに心が寄り添える友達がいるんだって、すごく感動しました。

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