AirA、ユウキ サダ、SOI ANFIVERからなる新進気鋭の3ピースバンド、OddRe:。2026年2月にIRORI Recordsからメジャーデビューを果たした彼らが、5月1日に2ndシングル“睡る君”をリリースした。
作詞・作曲を担い、社会を書き換えたいと語る野心家のSOI。2年前にベースへ転身し、音楽に救われたと語るサダ。そして、圧倒的な表現力で、人に寄り添うボーカルのAirA。一見バラバラで、不揃いな3人。しかし、そんな「三者三様の人間味と強烈な個性」が奇跡的なバランスで融合した、オリジナルな音楽を鳴らしている。
そんな彼らは今、何を考え、何を音楽に託しているのか。7月には初の東名阪ワンマンツアー『OddRe: 1st ONEMAN TOUR “CODA”』も控える中、シングル“睡る君”の制作背景や、彼らの見る「世界」そのものについて話を訊いた。
INDEX
「それぞれに役割分担があって、三位一体となって相乗効果を生んでいるっていう感覚」(SOI)
ーOddRe:は、最近だとVaundyやChilli Beans.、古くはYUIや絢香を輩出した「音楽塾ヴォイス」で結成されたバンドですよね。不思議なのは、なぜこの3人で、バンドという形態を選んだのか、ということです。それぞれソロでも活動していけたはずですよね?
SOI:うーん、成り行きっちゃ成り行きだとは思うんですけど。性格とか色々なことが奇跡的に噛み合ってる感じはありますね。そもそも、僕は自分のことをバンドマンだって思ったこと、あんまりないんですよ。「バンドマンなんて、ライブ終わったらテキーラ飲んで馬鹿騒ぎしてるだけだろ。だったら、家帰ってAbleton Live触って曲作ってる方がいいわ!」って思ってるタイプだったんで。まあ、それは冗談にしても(笑)。OddRe:は、それぞれに役割分担があって、三位一体となって相乗効果を生んでいるっていう感覚があります。結成して結構時間が経ちましたけど、このバンドを始めてからずっと曲作りのスキルは上がり続けていますし、2人と一緒にやっていると「自分ってこんなにできたっけ?」って思う瞬間が多々あるんですよね。

OddRe:(オドレ)
類いまれな作曲センスを持つトラックメイカー / ギタリストのSOI ANFIVERを中心に、独自の存在感を放つベース / ボーカルのユウキ サダ、そして圧倒的な表現力を備えたボーカリストのAirAで結成。ブルースロック、ファンクディスコ、ヒップホップ、ハウスなど国外のサウンドをベースに、J-ROCKやボーカロイドなど国内のメロディアスかつ変幻自在なサウンド構成が融合し、ロックバンドの新世代を定義する。2026年2月、IRORI Records / PONYCANYONからメジャーデビューを発表、2026年5月には新曲“睡る君”がリリース。
AirA:元々はソロ志望だったんですけど、これまでの経験や2人との出会いを通して、音楽の楽しさを改めて実感してます。SOIの作る曲はカッコいいし、サダのベースも最高だし……出会ったときからずっとそう感じていて。いいバンドになったなあ、って最近特に思いますね。
私もSOIと同じで、自分が知らない自分を2人に引き出してもらっている感じがあって。例えば“FEVER TIME”って曲のレコーディングのときは、キーが高すぎて「ちょっと無理かも……」と思ってたんですけど、SOIが「大丈夫、出るよ!」って言ってくれて。実際、やってたら出るようになったんですよ。バンド活動のすべての面でそういうことがありますね。
サダ:レコーディングとかライブのたびに思うけど、AirAは、本当にスポーツ選手みたいだよね(笑)。
AirA:バレーボールやってたしね(笑)。
ーサダさんはいかがですか?
サダ:私がヴォイスに入ろうと思ったきっかけがChilli Beans.だったので、私はバンドがやりたくてヴォイスに入ったんですけど。ヴォイスには全員が1人で弾き語りをするパフォーマンス授業というものがあったので、そこでは一人で弾き語りをしていました。そもそもメンバー全員が立っているバンドが理想だったので、OddRe:を組んだときに3人とも同じような考え方だったのが嬉しくて。だからこそ、このバンドでベースを弾きたいっていう思いは強くありますね。
SOI:僕は2人の中に自分を見るんですよね。サダとはチョイスするセンスがすごく似ていて、相棒として託せる感じがある。AirAは、僕だけじゃなくて、大きな括りとしての日本人の感性に寄り添える稀有な存在で。そんな「ごく自然的な19歳の女の子」が、人の心を動かす凄まじい歌声というスーパーパワーを持っているっていうところが面白い。僕が音楽やカルチャー的にヘビーなことをやろうとしている中で、そういうオーディエンスに寄り添えるAirAの歌声が乗ることで、自分の曲がどこまでも遠くに飛んでいくような……世界に馴染むような気がするんですよね。

三者三様のロックバンドとして音楽を鳴らす理由。
ーそもそもの話ですが、なぜ「音楽」だったのかということが気になっていて。個人でも手軽に様々な表現活動を行える今、それでも「ロックバンド」で音を鳴らす理由をまず聞かせてください。
サダ:そうですね……。私個人としては、ポンコツだから……ですかね(笑)。音楽以外に本当に何もできなかったんですよ。多分、音楽がなかったら文字通り、今頃、息絶えてると思います。初めてのバイトがスーパーのレジ打ちだったんですけど、本当に毎日同じミスばかりしちゃって……。レジの締め作業とか、どうやっても数字が合わなかったんです。なんでかわからないけど、私が計算するといつも合わなかったんですよね。どう考えても普通の仕事ができてたとは思えない(笑)。だから本当に音楽に出会えてよかったです。

SOI:サダらしいね(笑)。
AirA:私は小さな頃から歌うことが大好きだったんです。親が音楽をやっていたこともあって、Queenの“Love Of My Life”をよくお母さんと一緒に歌ったりしていて。何か嫌なことがあっても、歌を歌って忘れることが一種のストレス解消法みたいな感じでした。

SOI:僕は……小さい頃から色々なことに興味を持って実践してみるタイプだったんですよ。描いたり、立体造形したり、映像制作したり、基本的になんでも合格点は取れちゃうタイプだったんですけど、唯一やりたいのに、一番上手くできなかったのが音楽だった。だからこそ、突き詰めてやってみたいと思うようになったんです。
