東京都現代美術館で開催中の『エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし』は、エリック・カールのファンや子どもはもちろん、ビギナーからアート好きの大人までが楽しめる充実の展覧会だった。ライター小杉美香がレポートする。
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世界でいちばん愛される青虫、その作者の大回顧展
おそらく世界中でいちばん愛されているイモムシ・毛虫の類は、エリック・カール作の絵本『はらぺこあおむし』の「あいつ」だろう。日常でリアルに青虫を見かけたら多くの人はギャッとなるというのに、あの『はらぺこあおむし』くんの愛されっぷりときたらすごい。ムニムニとした緑色のボディを見かけると、子どもも大人も、つい優しい目で見守ってしまうのである。ふしぎだ。
2026年の春から夏にかけて、東京都現代美術館ではそんな『はらぺこあおむし』をはじめとする絵本の作者=エリック・カールの大規模展覧会、『エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし』が開催されている。会場には絵本27冊分もの原画や、過去最多となる12点のダミーブック(構想段階で作られる絵コンテのようなもの)、画家のグラフィックデザイナー時代の作品など約180点が集結。この記事では、会場のワクワクするような雰囲気と、その見どころについてレポートしていこう。
