北村蕗と崎山蒼志。現在23歳、同学年のふたりは己の感性に導かれるがままソロアーティストとしてのキャリアを自由に推し進めている。北村は山形でピアノを、崎山は静岡でギターをそれぞれ弾きこなし、若手SSWとして耳目を集めてきた。さらに拠点を東京に移してからエレクトロニカに傾倒し、身体性にフォーカスした楽曲やライブを意識するなど、根底ではどこかシンクロしているような印象さえ受ける。
今回は北村が5月9日(土)に恵比寿LIQUIDROOMで開催するフリーワンマンライブ『Don’t MIDI me』に合わせて、本人たっての希望で崎山との対談を実施。この日が初対面だったふたりは、崎山の最新作である『good life, good people』の話題から生活と歌の距離感やルーツに紐づいた記憶など、お互いの良き理解者として議論を深めていった。共通点もあれば相違点もある、そんな丁寧かつ朗らかな会話を覗き見してほしい。
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同い年で意識すること8年間。お互いの印象
─今回の対談は、北村さんが5月にLIQUIDROOMで開催するワンマンライブにあわせて、「対談してみたい方はいらっしゃいますか?」と伺ったところ、崎山さんの名前が挙がったことがきっかけで実現したんです。
北村:そうなんです、お願いします……。
崎山:こちらこそ、とても嬉しいです……。
北村:私は山形にいる頃から崎山さんを認識していたんですけど、3年前にInstagramでフォローしていただいて。それが印象的だったんですけど、なんだかんだ今日が初対面なんです。
崎山:その時は「梅井美咲さんがヤバい」っていうのを今のバンドメンバーの冨樫マコトくん(Ba)とか高橋直希くん(Dr)から聞いて、流れで知ったんだと思います。あと下北沢のバーに行った時に話題に挙がっていて、それで調べてハマったんです。ピアノの前で歌っている動画を見ながら「どういう人なんだろう?」って気になっていました。
─まだ正式な音源が発表されていない時期だったんですね。
崎山:そうです。その後に梅井さんとの“amaranthus”がリリースされた当時にライターのimdkmさんが絶賛していて、僕もめっちゃハマりました。バスの中でずっと聴いていました。有機的な風景が広がるというか……こういうのやってみたいなって。それに、歌がうますぎる。
北村:えー、嬉しい(笑)。ありがとうございます。
─北村さんが崎山さんを最初に知ったきっかけは何ですか?
北村:最初にABEMAの番組で崎山さんが世に出てきた時に「同い年だ!」ってビックリして(笑)。自分もライブハウスで弾き語りの活動を始めていて、山形に同世代で趣味の合うアーティストがあまりいない中で、崎山さんの存在をインターネットを通じて知ったんです。

2023年3月に初の配信シングル“amaranthus feat. 梅井美咲”をリリースし、7月に『FUJI ROCK FES’ 23』の「ROOKIE A GO-GO」に出演。ダンスミュージック、ジャズ、フォーク、エレクトロニカなど、様々なジャンルを横断するサウンドで注目を集める。2024年7月には、2年連続となる『FUJI ROCK FESTIVAL’24』への出演を果たす。2025年3月には『SXSW 2025』に出演。11月26日に1stアルバム『Spira1oop』をリリース。12月6日には代官山UNITにてワンマンライブ『vivid:Y』を開催。冨田ラボのメンバーとしての活動に加え、Tomgggとのコラボレーション、梅井美咲とのユニット「°pbdb」、kuyurimi名義でDJ活動するなど、多面的なプロジェクトを並行して展開している。
─作品もコンスタントに追っていたんですか?
北村:そうです。“五月雨”はやっぱり好きですし、最近だとKabanaguさんとの“覚えていたのに”をアイルランドで聴いたのを覚えています(笑)。
崎山:そんな……カッコいい(笑)。