東京・港区の「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)による世界的建築賞「Prix Versailles(ベルサイユ賞)」の「The World’s Most Beautiful Museums 2026(世界で最も美しいミュージアム 2026)」リストの一つに選出された。
ベルサイユ賞は2015年にユネスコ本部にて創設された、世界各地の優れた現代建築プロジェクトを顕彰する世界的な建築賞。審査においては革新性や創造性に加え、地域遺産の反映、生態系への配慮、社会的交流と参加の価値など国連が重視する要素を評価する「インテリジェント・サステナビリティ」の原則に基づいており、単なる造形美にとどまらず、建築が環境 / 社会 / 文化に与える影響を含めて評価される点が特徴となっている。
ミュージアム部門で選出されたMoN Takanawaは、「TAKANAWA GATEWAY CITY」における文化創造 / 発信の拠点として、3月28日(土)に新たに開館した美術館。外装を建築家の隈研吾が担当し、緑豊かな螺旋状のフォルムを特色としている。選出に際して、隈、内装設計を担当した品川開発プロジェクト、世界ベルサイユ賞機構にて事務総長を務めるJérôme Gouadainの3者からのコメントも公開された。
都市の中にひとつの緑の丘を作ろうと考えました。その丘のスロープは、建物の内外を自由に行き来しながら、アートとパフォーマンスと情報の間を自由に行き来し、今までのミュージアムでは絶対に得られなかったような「自由」を獲得するのです。これは、都市に緑を復活させる試みであるだけではなく、都市に自由を復活する挑戦です。
外装設計:建築家 隈 研吾
MoN Takanawa は多様な文化体験と人々の交流が生まれる、街に開かれたミュージアムです。
開放的な吹抜け空間を、段差のある床とスロープにより緩やかに連続する立体構成とすることで、来館者が活動を横断的に体験できる建築を実現しました。これまでにないミュージアムを創りたいという想いをもつ関係者との対話を重ね、この場を実現できたことに感謝します。内装設計:品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)設計共同企業体(JR東日本建築設計・JR東日本コンサルタンツ・日本設計・日建設計)
第12回ベルサイユ賞の幕開けにあたり、MoN Takanawa はその建築コンセプトで、世界の新設ミュージアムの中でひときわ存在感を放っています。この卓越した文化コンソーシアムが都市に溶け込む様は、サステナブルな建築の実現における野心的かつ深くインスピレーションを与える好例として、東京に新たな可能性を示しています。
世界ベルサイユ賞機構 事務総長 Jérôme Gouadain氏 ※和訳
「世界で最も美しいミュージアム 2026」にはMoN Takanawaを含む世界7施設が選出されており、2026年末に開催される授賞式にて、最優秀賞、内装特別賞、外装特別賞が発表される予定となっている。
「世界で最も美しいミュージアム 2026」リスト
・Zayed National Museum(アラブ首長国連邦、アブダビ)
・Science & Technology Museum (中国、深セン)
・Xuelei Fragrance Museum (中国、広州)
・MoN Takanawa: The Museum of Narratives(日本、東京)
・Lost Shtetl Museum (リトアニア、シェドゥヴァ)
・National Medal of Honor Museum(アメリカ合衆国、アーリントン)
・Islamic Civilization Center (ウズベキスタン、タシケント)
MoN Takanawa: The Museum of Narratives
事業者 一般財団法人JR東日本文化創造財団
敷地面積 7,977.31 ㎡
延床面積 28,952.55 ㎡
高さ 44.98 m
階数 地上6階・地下3階
主用途 展示場、ホール、飲食施設 等
設計者・デザイナー
品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)設計共同企業体
外装デザインアーキテクト/隈研吾建築都市設計事務所