東京・高輪ゲートウェイ駅に直結する「TAKANAWA GATEWAY CITY」で2026年春に開館する文化創造棟の名称が「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」に決定した。
「TAKANAWA GATEWAY CITY」の開発プロジェクトとして、地上6階、地下3階の建物として開業する同施設。アート、サイエンス、テクノロジー、エンターテインメント、日本の四季、伝統文化などをかけ合わせ、分野を横断しながら、展覧会、ライブパフォーマンス、和の伝統体験や実験的なプロジェクトなどのさまざまなコンテンツを展開する予定となっている。さらに、半年に一度、「シーズンテーマ」として定めた施設全体のテーマを起点に、各所で多様なアクティビティが実施される。
同施設は多目的な利用が可能なスペース「BOX」を3つ有している。5階の「BOX1500」は、ホワイエを含んだ約1500㎡の展示室で、シーズンテーマを代表するプログラムを体験できる大規模展示などが行われる。地下3階の「BOX1000」は、ステージ全面にLEDが設置されたシアター / ライブホールで、着席最大約1200席、スタンディング約2000名を収容可能。2階の「BOX300」は、壁が開閉する約300㎡の実験空間で、夜はDJイベントやパブリックビューイングなどに使われることも想定されている。
また、4階の約100畳におよぶ畳スペース「TATAMI」では、和の文化とテクノロジーを掛け合わせたプログラムを実施。屋上庭園や6階の「月見テラス」および足湯では、お花見やお月見などの季節に応じた四季折々のイベントが行われる予定となっている。
外装デザインアーキテクトは隈研吾建築都市設計事務所が手がけ、各フロアはゆるやかなスロープでつながっており、歩いて屋上庭園まで移動できる設計がなされている。
なお、名称が発表された10月30日(水)の「TAKANAWA GATEWAY CITY」まちびらき150日前記者発表会には、一般財団法人JR東日本文化創造財団のMoN Takanawa: The Museum of Narratives 開館準備室で室長を務める内田まほろが登壇。プログラムの方針について「半年に一度設定するテーマに沿ってさまざまなプログラムを展開し、分野横断的な文化体験を提供します。主にコンテンツの発表を目的としたプログラムスペースのほか、来館者がくつろいだり、自ら楽しみを見出したりできるパブリックスペースを整備します。デジタルで記録することにより、ライブパフォーマンスや展覧会のデータを収集 / 保存し、コレクション化を推進。鉄道ネットワークや海外連携を活用し、地域や国際交流の架け橋として、伝統文化の継承と新たな価値創造も目指します」と語った。
「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」に込めた思い
(1)「MoN」:さまざまな分野をつなぎ、新たな自分と出会う「門」
The Museum of Narratives の頭文字「MoN」は、日本語の「門」を想起させ、高輪ゲートウェイという駅名とも親和性があります。伝統とテクノロジー、アートとサイエンス、都市と自然、パフォーマンスと展覧会など、さまざまな分野をつなぐ「門」であるとともに、訪れる人にとって、はじめての体験、知らなかった世界、新しい自分と出会う「門」という意味が込められています。
(2)「Museum」:未来へ向けて物語を集め、「知をつなぐ」
Museumにはモノやコトをデジタルで記録し、未来へ「知をつなぐ」という思いが込められています。次世代のプレイヤーやその時代に生まれる問いに向き合い、デジタル演出・記録による新ジャンルのパフォーマンスなどの実験的な活動を重ね、未来へ向けてさまざまな物語を提示していきます。
(3)「Narratives」:伝統と未来をつなぎ、新たな「物語」を100年先へ
Narrative(=物語)には、この場所で生み出される物語を世界中の人々と共有して未来へつなぐ、という意味が込められています。これまで育まれてきた伝統と未来をつなぎ、多様なジャンルのプレイヤーをはじめ、国内外から訪れる来館者とともに物語を紡ぎ出し、100年先へ届けていくことを目指します。
■「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」の名称に込めた思い・プログラムの方針
MoN Takanawa: The Museum of Narrativesは、「100年先へ文化をつなぐ」をミッションとしています。それぞれのキーワードは、「Mon:境界を越える」「Museum:知をつなぐ」「Narratives:物語を生み出す」を意味し、『あらゆる境界を越え、伝統と未来をつなぎ、物語を生み出し続ける』という思いが込められています。
一般財団法人JR東日本文化創造財団 プレスリリースより