グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
2月19日は、スタイリストの猪熊夏子さんが登場。壁とファッションをコーディネートした『壁の本 KABEBON』や、現在取り組んでいる理想の壁作りについて伺いました。
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壁とファッションをコーディネートするスタイリスト
Celeina(MC):週の最初は番組が推薦するこの方、壁に合うファッションを日々追求されている株式会社FUNshionの代表で、スタイリストの猪熊夏子さんです。今日の猪熊さんはスタジオにお着物で来てくださっていて、とても素敵です。
猪熊:最近、着物にハマって、勉強もしています。スタイリストとして、これからは着物も取り入れていきたいと思い、今日は気合いを入れてきました。
タカノ(MC):実は僕、夏子さんとはお会いするのが今日で2回目なんです。以前お会いした時に、壁とファッションを掛け合わせた活動をされているというお話を聞いて、「これは、FIST BUMP案件だ」と思い、ラジオの出演をご相談させていただいたという流れになります。
Celeina:ようこそお越しくださいました。早速、壁×ファッションのお話を聞いていきたいんですが、猪熊さんがスタイリングを始めたのはいつ頃からですか?
猪熊:子供の時から洋服が好きだったので、ファッションの学校へ行き、卒業後はスタイリストのアシスタントをやって、2007年にスタイリストとしてデビューしました。それから、ずっとファッションの仕事をしています。
Celeina:そこに、壁が登場したのは?
猪熊:家業がセメントやコンクリートなどの業界について書いた新聞などを発行する「セメント新聞社」という会社をしており、その手伝いの仕事をしていました。とはいえ、自分はファッションの仕事しかしてこなかったので、セメントやコンクリートの中でファッションにできることを見つけようと考えたんです。例えば、壁はコンクリートだけじゃなくて、レンガやタイルもあるから、ちょっとファッションっぽいぞと思いました。そして、ファッションシューティングの場合は必ず背景を気にするので、「これはいけるぞ」と感じ、壁に注目したことがきっかけです。
Celeina:猪熊さんにとって、ターニングポイントになった壁は何かあったりしますか?
猪熊:あるんですよ。「タワシタ(Tower Shita)」という東京タワーの下にあるレストランの左官壁です。左官アーティストの方が天然の土で作った壁で、とても素敵なんです。土のグラデーションが後から色をつけたんじゃなくて、全部天然の色でできているんです。日本だけじゃなく世界中から集めた土をグラデーションにして、手作業で作ったというすごい壁で。これを見た時に、「もっと色んな本物の壁を見てみたい」と思って、壁にハマっちゃいました。
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ファッション好きにも壁のよさを知ってもらうために『壁の本 KABEBON』を出版
Celeina:今スタジオで、猪熊さんが手掛けられた『壁の本 KABEBON』という本を見ていますが、その壁が載っています。濃い茶色から白に近いようなベージュもあるので、色をつけていないことに驚きました。

猪熊:そう。天然なんですよ。
タカノ:『壁の本 KABEBON』というのは、夏子さんが壁を愛しすぎたゆえに出版した壁の本ですね。

猪熊:そうなんです。
Celeina:この本では、壁と一緒にファッションを紹介されていますね。
猪熊:はい。壁だけだと、あんまり興味持ってもらえないかと思い、ファッション好きな方にも壁のよさを知ってもらいたかったので、ファッションと絡めて知ってもらえるように導きました。
Celeina:逆に、壁好きの方にはファッションを見てほしかったんでしょうか?
猪熊:どうなんだろう(笑)。どちらかっていうと、ファッションを好きな方に、「いい壁あるんだぞ」と見せたかったって感じです。
タカノ:この本に掲載されているのは全部都内にある壁ですか?
猪熊:全部都内です。ロケバスを借りて、2日間でギチギチのスケジュールで回り撮影したので、大変でした。
Celeina:色んなスポットを紹介されていて、代々木上原にある東京ジャーミイのモスクもありますね。
タカノ:礼拝堂ですね。たしかに、ここもいい壁をしていますよね。
猪熊:とても可愛いです。
Celeina:ほかにも音大や銭湯など、色んな壁がありますね。個人的な壁の見方としては、Instagramでコーディネートの写真をアップしたい時に、撮影の背景も考えるので、壁はとても大事だとこの本も見て感じました。
タカノ:普段、街を歩いていると、壁は絶対に目の中には入っているはずなのに、みんな意識していないですよね。でも、よく見たら、「あれ、ここの壁すごい。デザインが面白い」という壁がいっぱいありますよね。この本に載っている中で、印象深かったり、おすすめの壁はありますか?
猪熊:この番組にもゲストで出演されていた、レンガアーティストの高山登志彦さんが作ったレンガの壁です。新宿の「SHUKNOVA」という公園にある、ねじりレンガの壁が素晴らしい。実は、もともとレンガにはあまり興味がなかったんです。だけど、これを見た時に「レンガかっこいい」と初めて思いました。オススメです。
Celeina:『壁の本 KABEBON』では、そのねじりレンガの壁に合わせて、グリーンのワンピースをコーディネートされていますが、どういった意図の合わせ方なんでしょうか?
猪熊:苔が好きということもあり、水っぽいレンガに苔が生えたイメージで、このワンピースをチョイスしました。だから涙を流させたり、髪の毛もスプレーを吹きかけて水で濡らしました。
Celeina:湿度の高い感じを演出したかったんですね。
猪熊:まさにそうです。
タカノ:ラジオを聴いている皆さんにも読んでほしいのですが、この本はどこで手に入りますか?
猪熊:実は、今なかなか手に入らないので、私のInstagramなどで連絡をください(笑)。
タカノ:じゃあ、まずは夏子さんのSNSをフォローしていただいて。
猪熊:そうですね。お願いします。
Celeina:では、ここで1曲お届けしましょう。猪熊さんにこの時間にラジオでみんなで一緒に聴きたい曲を選んでいただきました。どんな曲でしょうか?
猪熊:この曲を初めて聴いた時に、歌詞のインパクトがすごく強かったです。おしゃれな女の子の話で、理不尽だけど世の中ってこうだよねっていうところに、グッときて大好きな曲です。ピチカート・ファイヴで、“私のすべて”。