グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
11月27日は、お笑いライブを企画、主催する「K-PRO」の児島気奈さんが登場。「K-PRO」を立ち上げたきっかけや、注目の芸人、最近のお笑いの変化についてのお話しを中心に伺いました。
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年間1000本のお笑いライブを企画する児島気奈のイチ推し芸人
タカノ(MC):児島さんは年間1000本のお笑いライブを企画されていると聞いたんですけど、ヤバい数ですね。
Celeina(MC):それって1日に何本やっているんですか?
児島:1日に3本は西新宿にある「ナルゲキ」という劇場でやっていて、他にも制作協力で色んな劇場に行ってライブをやっていますね。
Celeina:お忙しい中、ありがとうございます。
児島:とんでもないです。嬉しいです。
Celeina:お笑いといえば、今年も年末には『M-1グランプリ』が行われます。現在は予選の真っ只中で、エントリー総数が大会史上最多となる8540組。
タカノ:この中から準決勝に進出したのが、真空ジェシカ、オズワルド、さや香、カベポスター、ロングコートダディら30組。去年の『M-1グランプリ』でも活躍した方々の名前が。
児島:そうですね。力のあるベテランの方たちはもちろんなんですけど、次世代の若手も上がってきたかな、という印象がありましたね。
タカノ:児島さんが注目しているコンビはいますか?
児島:私が今年注目しているのはヤーレンズです。大阪出身なんですけど、東京に出てきてから人気が出てきた芸人さんで。ウエストランド、モグライダー、ランジャタイ、錦鯉と一緒に頑張ってきたんですけど、その中でヤーレンズだけが決勝に出ていないという状況なんです。今年こそは、とずっと言われ続けているんですが、本当に仕上がっています。
タカノ:ヤーレンズの漫才の特徴はなんですか?
児島:彼らは自分たちの漫才のことを「ジャズ」と呼んでいます。
Celeina:ジャズ!?
タカノ:フリーセッションみたいな感じなのかな。気になりますね。
児島:聞き心地の良い漫才が特徴的なので、ぜひ一度見ていただきたいですね。
Celeina:要チェックですね。
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お笑い漬けの毎日を過ごすきっかけとなったのは文通
タカノ:先ほども1000本のお笑いライブを企画されているとお話されていましたが、そもそものお笑いとの出会いからお聞きしたいです。
児島:実は父親がラジオにはがきを投稿するくらいラジオが好きで。
Celeina:職人さんだ。
児島:そうなんです。そんな父親の影響で、夕食の時にはバラエティー番組を家族みんなで見ていました。中学生の頃にボキャブラブームというお笑いのブームがあって、そこで若手お笑いを知ったんです。ちょうどその頃に、文通相手の友達から「お笑いライブを手伝ってみない?」と言われたのがきっかけです。
Celeina:文通相手というのはどういうことなんですか?
児島:昔は雑誌に住所が載っているページがあったんです。お笑い好きの人は、そこでお笑いの情報を集めたり、お笑い友達を作ったりしていました。私もそこで大阪の方と連絡を取って、ビデオを送ってもらったり、新聞の切り抜きを送ってもらったりしていたんです。
Celeina:面白い。愛に溢れた世界ですね。
児島:今だとSNSで繋がることができるんですけど、私たちの場合はお手紙でしたね。
Celeina:その文通仲間と一緒にお笑いライブを企画しようよ、というところからスタートしたということですか?
児島:はい。最初は中野にある小さな劇場でお手伝いを始めました。「テレビスターに会える!」と思って行ったら、テレビにも出てないような知らない芸人さんばっかりだったので、「なんだよこの現場」みたいな感じで。(笑)
タカノ:思っていたのと違って。
児島:そうなんです。「スターに会えないじゃん」と不貞腐れていたら、出演していた芸人さんに「新人のスタッフが何でサボっているんだよ!」と怒られたんです。そこで私は「何くそ!」と思って、絶対続けるから次も呼んでくださいって色んな現場を回ったんです。
タカノ:なるほど。そこからK-PROを立ち上げるまではどんな感じだったんですか?
児島:そんな中で先輩の主催者さんから「何かやってみませんか」と声をかけられたんです。毎月顔を合わせるようなスタッフ仲間と一緒に「K-PRO」という名前でお笑いライブを始めようということになり、ネタをやるライブだったりとか、誰かの単独ライブをお手伝いしたりとか、そういう小集団を作り始めたのが最初ですね。
Celeina:そうなんですね。そんなK-PROも来年で20周年ということで、おめでとうございます。
児島:ありがとうございます。
タカノ:20周年ってすごいですね。
児島:そうですね。あっという間で自分でもびっくりです。
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「お笑い界の母」が語る、芸人への愛
Celeina:児島さんがお笑いライブを企画される中で大切にされていることはなんですか?
児島:芸人さんがやりたいと言ったことは絶対やる、ということを決めています。利益のこととか、会社として考えなきゃいけないことがあるんですけど、芸人さんが考えたことは面白いことだから、誰よりも先にやろう、失敗してもいいからやろう、と決めています。
Celeina:愛しかない。
タカノ:愛ですね。そんな児島さんは「お笑い界の母」と呼ばれていると聞きました。
児島:そうなんですよ。母と言われるようになっちゃいました。
Celeina:自分のエンタメを守ってくれる場所があるというのは嬉しいことですよね。
タカノ:話足りないんですが、そろそろ1曲挟んでということなんですけれども、児島さんに、この時間にラジオでみんなで一緒に聴きたい曲を選んでもらったんですが、どんな曲でしょうか?
児島:Creepy Nutsさんの”たりないふたり”という曲です。
Celeina:選曲理由は?
児島:「たりないふたり」というのは元々、南海キャンディーズの山里さんとオードリーの若林さんのユニットで、それを受けた楽曲なんです。このユニットのライブイベントにK-PROが制作として関わらせていただいていたので現場で見ていたんですが、ライブにはCreepy Nutsさんも登場して、スタッフ全員でボロ泣きしたという思い出の曲です。
Celeina:そんな思い出の一曲、聴いてみましょう。
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コロナ禍を経て感じた、芸人と観客の距離感の変化
Celeina:K-PROの立ち上げから来年で20年というお話がありましたが、児島さんが感じる最近のお笑い界の変化はありますか?
児島:コロナ禍を挟んだことによって、芸人さんにライブ終わりにファンレターを手渡ししたり、お話したりする出待ちという文化がなくなったんです。それで芸人さんとお客様との距離感が変わったかなという印象があります。それまではお客様が直接感想を言う機会もあったんですが、今はお客様がSNSで感想をつぶやいて、それを芸人さんがエゴサーチすることが増えましたね。
Celeina:なるほど。
児島:あと最近は、本格的に芸人さんを目指している方が増えてきた感じがします。それまではただの人気者になれればいいとか、モテたいとかっていう人が多かったんですけど、今は「僕たちは舞台でお笑いをやりたいんだ」っていう方達が増えてきたっていう印象ですね。
タカノ:距離感で人って変わってくるじゃないですか。近すぎると親近感があるけど、距離感が遠いと憧れとか、かっこいいと感じる。
児島:そうですね。憧れの芸人さんを舞台に見に行くっていうお客様が増えたイメージですね。
Celeina:『M-1グランプリ』の応募総数が増えているのも、そこに理由がある気もしますね。
タカノ:芸人さんたちかっこいいですもん。僕も憧れていますよ。
児島:ネタ合わせしている様子を見るとグッときますね。
タカノ:お笑い芸人といえばなんですけど、この番組のレポーターにデンコーセッカの柳木ガリがいまして。
児島:おー! ガリさん! お世話になっています。
Celeina:こちらこそですよ!
児島:ガリさんは若手のお兄さんみたいな感じで、MCをやったりとか1人で何分も場を繋げるような方なので、本当に実力派ですね。
タカノ:レポートも毎回分かりやすいですからね。
Celeina:こうやってガリさんのことが褒められていると嬉しいですね。ファミリーみたい。
児島:ガリさんは逸材なので頑張っていただきたいですね。