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母国語での成功例と、言語の現地化への疑問
本来センシティブなはずの言語の問題については、アルバム制作ドキュメンタリー『BTS: THE RETURN』である程度の事情が明かされている。メンバーは今回のテーマに沿って韓国語の歌詞を増やしたいと考えていたが、より広い市場に届けるため英語を選択すべきだという事務所の判断が強かったようだ。世界的なビジネスとしては合理的な判断だが、それが「今のBTS」を最も表現する方法だったのかという疑問は残る。
ちなみに昨年間違いなく世界中を席巻した『K-POPガールズ! デーモン・ハンターズ(原題:K-Pop: Demon Hunters)』の作中曲“GOLDEN”と“Soda Pop”は、K-POPと韓国カルチャーをテーマにしているが、英語9割韓国語1割の歌詞である。とはいえ、監督・原作・楽曲制作陣は主に韓国系アメリカ人(曲を主に制作したTHE BLACK LABELは韓国のレーベルだが、長であるBLACKPINKのプロデュースでお馴染みテディ・パクは韓国系アメリカ人)、製作はアメリカのソニーピクチャーズなので、こちらは文脈的にも「正しい」ヒットだったと言える。