10月16日(金)より全国公開される映画『わたしの知らない子どもたち』の新たなキャスト13名が発表された。
同作は終戦後の東京を舞台に、孤児となった12歳の少女・茅野琴子(小八重葵美)と、琴子を探す元担任教師・曽根文美子(二階堂ふみ)を中心に、戦争によって人生を変えられながらも懸命に生きた人々の姿を描く物語。西川美和が原案・脚本・監督を務める。主演の小八重は、オーディションを勝ち抜いて抜擢されたという。
今回出演が発表されたのは、役所広司、田中裕子、岡田准一、吉田羊、坂東龍汰、北村有起哉、赤間麻里子、岩谷健司、つみきみほ、マキタスポーツ、プチ鹿島、サンキュータツオ、井上肇の13名。役所と田中は、矯正施設から逃げ出した戦争孤児の面倒をみる老夫婦の漁師を、岡田は孤児として闇市で暮らすことを余儀なくされた子どもたちを受け入れる新興ヤクザの組長を、吉田は孤児院「隣相館」の館長を、坂東は新聞記者をそれぞれ演じる。あわせて、キャスト陣からのコメントが公開された。

さらに、本予告映像とポスタービジュアルが公開。本予告では、「わたしは、わたしの生徒を棄てました」という衝撃的なセリフから始まる内容となっている。ポスタービジュアルの撮影は写真家のレスリー・チャンが担当した。
また、音楽は映画『国宝』などで数々の音楽賞を受賞した原摩利彦が手がけ、主題音楽の演奏には坂本龍一が立ち上げた東北ユースオーケストラの子どもたちが参加していることも明らかになった。主題音楽以外の部分は、イタリア・ローマでの演奏家とともに録音を実施。原は「イタリアの指揮者や奏者が真剣に映画や音楽に向き合ってくださる驚きと演奏を通しての気づきがあった」とコメントしている。
役所広司(山井甚平役) コメント
心からこの映画を観て欲しいと思います。
子どもたちの眼差しをしっかり受け止めて欲しい。
彼らは、戦争孤児という役を演じる中で、当時の孤児たちに思いを馳せた瞬間があったに違いない。
主人公、琴子をはじめ子どもたちの眼差しが胸に刺さります。
日本映画史の中で、大切な作品が生まれたと思います。
この作品に参加された全ての皆さん、お疲れ様でした!
そして、おめでとうございます!
田中裕子(山井けい役) コメント
映画「ゆれる」を観て、凄い作品だなぁと思っていました。
その西川組に出れるなら、是非出たいと思って参加させていただきました。
琴子に会えてよかった。
岡田准一(菊沢徹役) コメント
西川監督の作品を心待ちにしていた一人として、この作品には映画としての面白さだけではなく、社会への問いが込められていると感じます。
この作品は主人公・琴子を演じた小八重さんを含め、子どもたちが本当に素晴らしく魅力にあふれています。
大人の責任を考えさせられ、問いがあるこの作品が多くの人の心に残り、語り続けられる作品になってほしいと思います。
「火垂るの墓」の後継作はこの作品。今観るべき作品かと思います。
吉田羊(鷹間乃生役) コメント
尊敬する西川監督の作品に参加させていただき、大変光栄に思います。私が演じたのは、主人公琴子が辿り着く戦争孤児救済施設の館長。撮影時は蝉鳴きしきる真夏、クランクインから既に3ヶ月が経っており、現場は朝から、小八重葵美さん演じる琴子が生き抜いてきた先の”今日この瞬間”をクルー全員でじっと見守っている、そんな温かさに満ちていました。一方で、西川監督は大人、子ども、キャリアの区別なく一人一人を尊重し、エキストラの子どもたち含め俳優全員に目を届かせておられるのが印象的でした。恥ずかしながらこの作品に関わらせていただいて初めて、戦争孤児について学びました。戦争体験者が年々少なくなる中、映画もまた、その役割を引き継いでいけるようにと願ってやみません。平和への祈りをこめて、この映画が沢山の方へ届きますように。
坂東龍汰(諸積京一郎役) コメント
西川美和監督の作品に触れるたび、その人間をまっすぐ見つめる眼差しと、心を深く揺さぶる物語に何度も感動してきました。
西川監督の作品に、諸積という役で参加させていただけたことを心から光栄に思います。
諸積は、戦後を生きる戦争孤児たちの現実を目の当たりにし、自分に何ができるのかを必死に問い続ける若い新聞記者です。
子どもたちの置かれた過酷な状況や、その小さな希望に触れるたび、諸積の正義感や葛藤を自分自身のことのように感じながら、一つひとつの場面に向き合いました。
西川監督は、常に作品を真ん中に置き、キャストやスタッフ一人ひとりを深く信頼して現場をつくってくださいました。その空気の中で、役と誠実に向き合い、自分に何ができるのかを考え続けられた時間は、俳優としても大きな財産になりました。
この作品は、戦後の物語でありながら、今を生きる僕たちにも問いを投げかけてくれる映画です。ぜひ劇場の大きなスクリーンで、この作品が持つ熱量や息遣いを受け取っていただけたら嬉しいです。
映画『わたしの知らない子どもたち』

10月 16 日(金)全国公開
【出演者】
小八重葵美 二階堂ふみ
坂東龍汰 櫻井海音 花瀬琴音
羽山由一郎 小林丞之介 岩田龍門 渋谷そらじ 武内ひなた
北村有起哉 吉田 羊 竹野内 豊
岡田准一 / 田中裕子 役所広司
【スタッフ】
原案・脚本・監督 :西川美和
音楽:原摩利彦
撮影:笠松則通 照明:宗賢次郎 音響:白取貢 特機:上野隆治 美術:三ツ松けいこ 装飾:須坂文昭
衣裳デザイン:小川久美子 衣裳:岩﨑文男
ヘアメイクデザイン:酒井夢月 スクリプター:田口良子 編集:菊池智美 音響効果:北田雅也
キャスティング :田端利江 、山下葉子
助監督:中里洋一 制作担当:山内遊 VFX スーパーバイザー:上田倫人、髙橋正紀 音楽プロデューサー:杉田寿宏
ラインプロデューサー:横井義人
製作:紀伊宗之 プロデューサー:小出大樹、伊藤太一
製作・配給:K2 Pictures 共同製作:AOI Pro. 企画:分福 制作プロダクション:AOI Pro.
<あらすじ>
あの日を生きた子どもたちの煌めきーその時代を生きた誰もが、未来をつないでいた。
1945年、終戦。音楽家の父のもとで育ち、ごく普通の暮らしを送っていた12歳の少女・茅野琴子は戦争によって家も家族も失い、焼け野原となった東京で、たったひとり生きることになる。
女性であることが生きる危険につながる現実を知った琴子は、少女という性を隠し、少年として生きることを決意する。
やがて将吉をはじめ、同じように家や家族を失った少年たちと出会い、「吉田茂男」と名乗って彼らと行動をともにする。
闇市を束ねる菊沢組の親分・菊沢徹から仕事をもらい、ともに支え合う仲間との日々は、戦後ひとりぼっちだった琴子が初めて見つけた「居場所」となっていく。一方、担任教師だった曽根文美子もまた、敗戦によるイデオロギーの転換と、婚約者を失った中で教師としての誇りも生きる意味も見失っていた。しかし、父の友人から「琴子を探している」という知らせを受け、琴子を探す旅に出る。曽根もまた、自らも失っていた人として生きる意味を少しずつ取り戻していく。やがて子どもたちは東京湾上の孤島の隔離施設へ送られる。そこでの過酷な環境の中で生かされている子どもたちの実態を知った新聞記者・諸積は、脱走すると決意する琴子たちを海苔漁師・山井甚平と妻・けいへ託す。
山井夫妻は、突然現れた子どもたちを煙たがりながらも生きる術を教えながら、その命を明日へとつないでいく。これは、戦争によって人生を変えられながらも懸命に生きた子どもたちの命の輝きと、その命を信じ、それぞれの選択で未来へつないだ人々の姿を描く物語。
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