ホラー映画『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』が2025年に公開される。
同作は、2022年の年末に行われ、日本で唯一のホラージャンルに絞った一般公募フィルムコンペティション『第2回日本ホラー映画大賞』で大賞を受賞した近藤亮太監督の同名短編映画を長編映画化したもの。弟の失踪にまつわるある家族に残された一本のVHSテープの粗い画像を起点とした恐怖譚となっている。総合プロデュースはJホラーの重鎮・清水崇が務めた。
近藤は、『リング』シリーズの脚本家・高橋洋に師事し、高橋監督作品やNetflixドラマ『呪怨:呪いの家』でも助監督を務めた。また、テレビ東京ドラマ『TXQ FICTION』第1弾「イシナガキクエを探しています」で演出を務めるなど、ホラーファンから注目を集めている。
主演は、映画『プロミスト・ランド』での主演やドラマ『ガンニバル』への出演などで注目の若手俳優・杉田雷麟。杉田の抜擢理由について近藤監督は、「マカロニえんぴつの”ヤングアダルト”のMVを観て以来、強く印象に残っており、ずっと気になる存在でした。主人公を誰に演じてもらうか? と考え始めた時、真っ先に杉田さんの名前を挙げました。実現して本当に良かったと思います」とコメントしている。なお、近藤と杉田は東京・日本橋の三越前駅福島ビルで開催中の『行方不明展』で話題となっている映像『正体不明』でもタッグを組んでいる。
今回、公開決定の情報とともに、杉田演じる敬太が幼少期に弟と一緒に入った森の中に、再び足を踏み入れようとする場面写真が解禁された。さらに、近藤監督からのコメントも発表されている。
「本当に怖い映画を作りましょう」
近藤亮太監督コメント
KADOKAWAの小林剛プロデューサーとの最初の打ち合わせで言われた一言で、この映画の指針は決まりました。
何を怖いと感じるかは百人いれば百通りの答えがあるかと思います。人間が怖い、幽霊が怖い、自然災害が怖い。
この映画では目にはみえない”何か”が怖いのだと考え、作中の彼らが感じる恐怖心を精一杯想像し、ともに体験してもらうことを企図しました。
今の時代に、かつて少年時代の自分を心底震え上がらせたJホラーを、もう一度正面から作りたい。あの頃怖いと感じた映画たちは、その表現は、決して古びていないと証明したい。
そんな想いを理解し、一つ一つ実現してくれる素晴らしいキャストとスタッフに恵まれ、最終日には終わるのが惜しくなるくらい、慌ただしくも充実した撮影を経て、『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』は生まれました。
一人でも多くの方に、僕がかつてのJホラーたちから味わったような、あるいはそれ以上の「怖い」が生まれることを願っています。
映画『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』
主演:杉田雷麟
総合プロデューサー:清水崇
監督:近藤亮太
脚本:金子鈴幸
企画:KADOKAWA
製作:『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』製作委員会
配給:KADOKAWA
コピーライト:©︎2025 「ミッシング・チャイルド・ビデオテープ」製作委員会
<ストーリー>
ある日突然母から送られてきたビデオテープ。それは、昔弟が失踪した瞬間を映したビデオテープだった。忘れられない忌まわしい記憶ではあったが、もう一度この事件と向き合い過去を辿るべく、同居する霊感を持つ友人にビデオテープを託すことにするのだが……。