グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
11月11日は、番組からの推薦で、シカゴスタイルのホットドッグ店「Just Right」の塩川優吾さんが登場。お店を始めることになったきっかけや、ホットドッグを作り始めた時に聞いた、印象的な言葉などについて伺いました。
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シカゴスタイルのホットドックは、ビーフ100%のソーセージを使うのが特徴
Celeina(MC):塩川さんはシカゴスタイルのホットドックを出されているということですが、どんな特徴があるんでしょうか?
塩川:まず、ビーフ100%のソーセージを使っています。アメリカだと、割とスーパーでも普通にビーフのソーセージを売っているんですが、日本のホットドックはほとんどポークのソーセージを使っているので、そこがまず大きく違います。あとは、色々な種類の具が乗るのも特徴です。とても大きいきゅうりのピクルスや、「スポーツペッパー」と呼ばれる青唐辛子の酢漬け、ネオングリーンが特徴的なシカゴスタイルのレリッシュに加えて、オニオンのみじん切りやトマトのスライスなどをトッピングします。
また、ほとんどの方がホットドックと聞くと、マスタードとケチャップがかかっているものを想像すると思うんですが、シカゴスタイルのホットドックはケチャップを使わないのが基本なんです。
タカノ(MC):そうなんですね!
Celeina:じゃあ「ケチャップをお願いします」なんて言ってしまったら、お店を出禁になってしまうかもしれないですね(笑)。
塩川:シカゴのホットドック屋さんで、普通におじいちゃんがケチャップをドバドバかけているのは見たことがありますけどね(笑)。一応マスタードのみが、基本になります。
Celeina:そして、今日はなんと「Just Right」のホットドックをスタジオにお持ちくださいました。ありがとうございます。
タカノ:用意していただいたんですね。
Celeina:ラッピングがすごく可愛いですね。
塩川:包みには、シカゴスタイルホットドックを構成する9つの要素を全部書いてもらっているんです。

Celeina:本当だ。「スポーツペッパー(Sport Peppers )」という文字も書いてありますね。
タカノ:「ビーフフランク(Beef Frank)」「チョップドオニオンズ(Chopped Onions)」という文字もあります。レンガみたいな模様の包みですね。
塩川:池ノ上に、友達がやっている「MIN-NANO」という人気のお店があるんですけど、そこではオリジナルグッズとしてバンダナを作っているんです。そのバンダナの柄をシカゴスタイルホットドックに関する言葉に変えて、作ってもらいました。
タカノ:おしゃれですね。
Celeina:ちょっと待ってください。包みを開いたら、ピクルスの香りと、ホットドックのお肉とバンズの香り、オニオンの香りも合わさって、すごくいい匂いがします。
タカノ:ちょっといただきましょうか。リスナーの皆さんすみません、試食させていただきます。
Celeina:おいしいです! 食べたことがない味のホットドックです。
タカノ:ピクルスがすごく長いですよ。
塩川:ソーセージも含めて、全部自家製です。
タカノ:ソーセージは牛肉の味が感じられて、素材をそのままいただいている感じがあります。すごくジューシーですね。
Celeina:色々具材が乗っているから、口の中が結構忙しい感じになるのかなと思いきや、だいぶすっきりとした味わいですね。
タカノ:ボリューミーだけど爽やかさもあるというか。
塩川:そうなんですよ。
タカノ:コーヒーにも合いそうだし、ビールにも合いそうですね。コーラもぴったりです。
Celeina:朝昼晩食べられそうです。一緒にいただくドリンクはコーラが定番なんですか?
塩川:うちの店ではコーラを置いているんですけど、ほとんどの方はコーラを一緒に頼まれますね。
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シカゴの人が食べても「これは本物だ」と言ってもらえるようなホットドッグを作りたい
Celeina:そもそもホットドッグを作り始めたきっかけは何かあったんですか?
塩川:まず、うちの妻が10年働くと3ヶ月休暇が取れるという素晴らしい会社で働いていまして。その3ヶ月の休暇を利用して、語学留学でもしたらと勧めたんですけど、その留学先がシカゴだったんですよ。僕もマイケル・ジョーダン(Michael Jeffrey Jordan)世代ですし、ヒップホップやシカゴハウスなどの音楽を聴いて育ってきたので、シカゴに興味があって。妻が3ヶ月留学している間の1週間、『ロラパルーザ(Lollapalooza)』という有名なフェスに合わせて僕もシカゴに遊びに行ったんです。アメリカはニューヨークしか行ったことがなかったんですが、その時にシカゴがすごく気に入ったんです。その時に食べた名物のホットドックがとても美味しくて、記憶に残ったんですよね。
当時は洋服屋をやっていたんですけど、あまり上手くいかなくなってきて、次に何をやろうかなと思った時に、シカゴスタイルのホットドックをまず作ってみようと思いつきました。ただ、ビーフのソーセージがまず日本にないんですよ。
タカノ:いや、そうですよね。
塩川:ソーセージの工場に外注するにも、ロットの問題などを考えると怖いなと思って、まずは自分でソーセージを作り始めて、色々やっていたらこういう形になった、という感じです。
タカノ:ホットドッグを作り始めた時に聞いた、印象に残っている言葉があると伺いました。
塩川:うちの妻がオンラインの英会話をずっと続けていて、シカゴ出身の先生から習っていたんです。そのシカゴ出身の先生に「夫がシカゴスタイルのホットドッグ屋を始めようとしているんだ」と話した時に、「素晴らしいじゃないか」と言ってもらったそうです。さらに、「シカゴの人間にとってのホットドックは、君たちにとってのラーメンと一緒で、単なる食事じゃなくて、カルチャーなんだ」と言っていたと聞いて、これはちょっと中途半端なものを作れないぞと思いました。日本でも、ポークのソーセージを使ってシカゴスタイルと謳っているお店もあったりするんですけど、ちゃんとシカゴの人が食べても「これは本物だ」と言ってもらえるようなものを作りたいなと思ってお店をやっています。
タカノ:素晴らしいです。
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シカゴ出身の方からの「美味しい」という声が糧になっている
Celeina:その覚悟と気合が、このホットドッグには詰まっているんですね。このソーセージは、先ほど自家製だと仰っていましたけど、噛んだ時にパリッとした歯ごたえもあってすごく美味しかったです。これはお店ではどうやって作っているんですか?
塩川:まず塊肉をミンチにして、乳化させます。それを腸に詰めて乾燥させて、燻製した後に低温で茹でて作っています。
タカノ:低温で茹でているんですね!
Celeina:1本作るのに何日かかるんですか?
塩川:うちの設備だと、大体4、5時間で最大30本くらい作れます。
Celeina:すごく手間ひまがかかっていますね。このホットドックを作る経験を通して、達成感や喜びみたいなものはありましたか?
塩川:去年の12月から今の間借りのお店をやらせてもらっているので、まだまだスタート地点という感じではあります。でも、シカゴ出身の方や、シカゴに家族の仕事の都合で滞在したことがある方が調べて来てくださって、「家にいるみたいだ」「シカゴで食べるより美味しい」と言ってくださるのは、やっぱりすごく嬉しいですね。
Celeina:今聞いてくださっているリスナーさんが「Just Right」のホットドックを食べたいと思ったらどこに行けばいいんでしょうか。
塩川:中目黒に、「目黒銀座商店街」という、祐天寺の方に行く商店街があるんですが、そのほとんど終着地点みたいなところの右側に「NEW NEW YORK CLUB」さんという派手なお店があります。その脇道を入ったところに、うちの店があります。
Celeina:ありがとうございます。詳しくは「Just Right」のInstagramをチェックしていただければと思います。さあ、「FIST BUMP」はグータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介していただいています。どんな方をご紹介していただけますか?
塩川:友人の、サインペインターの中原真也さんをご紹介します。サインペインターは、日本語で言うと手描きの看板職人になります。彼は、本場サンフランシスコのすごく有名なサインペイント屋さんでずっと働いていたんですけど、今年東京に帰ってきて、今は日本で活動しています。
Celeina:気になりますね。明日、色々お話を伺っていきたいなと思います。本日はシカゴスタイルのホットドッグ店「Just Right」の塩川優吾さんにお越しいただきました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann