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「鮨大前」の寿司職人・大前欽尉は独自の営業スタイルでデメリットをメリットへ

2024.1.10

#OTHER

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10月25日は、ジュエリーブランド「SIRI SIRI」の代表でデザイナーの岡本菜穂さんからの紹介で、有楽町にある「鮨大前」の寿司職人の大前欽尉さんが出演。今回は、寿司職人になったきっかけや鮨大前の営業スタイルなどの話だけではなく、大好きなラジオへの思いについても伺いました。

カメラマンから家業の寿司職人への転身

Celeina(MC):大前欽尉さんは、大学を卒業しカメラマンとして働いた後、父である大前守さんが有楽町のガード下にオープンしたカウンター9席のみの寿司屋・鮨大前で働き始めます。鮨大前は光り物に特化したメニュー構成やお酒持ち込みが可能など、自由な発想が人気となっています。また、カウンターに立つ大前さんは大のラジオ好きでもあるそうです。

大前:はい、寿司屋をやっています。よろしくお願いします。

タカノ(MC):ラジオがお好きなのですね。

大前:ラジオはもう生活の一部です。

Celeina:どんな時間に聴きますか?

大前:家を出た瞬間から聴いていて、仕入れや仕込み中にももちろん聴いています。お店では流してないですが、お客さんの会話がラジオみたいなものなので、常に会話が頭の中に流れていますね。

タカノ:大前さんのプロフィールが気になっていたのですが、最初にカメラマンとして働かれていたのですか?

大前:大学卒業後はカメラマンとして働いていました。学生の頃はカルチャーがすごく好きで、カルチャー系のスクールにも通っていたんです。ただ曽祖父が明治時代に店を開けてから、寿司屋の家業を代々やっていまして、僕は4代目にあたるんです。青山に大きな正統派の寿司屋があったんですが、バブルの時になくなってしまい、父親が有楽町で今の店を始めて。自然な流れだったのか、手伝いながら客商売を面白いなと思うようになりましたね。

Celeina:なるほど。大きなきっかけがあったというよりは、自然な流れでカメラマンからお寿司の道に進まれたのですね。

大前:そうですね。今でもカルチャーが大好きなので、ラジオを聴いたり、色んなイベントに行ったりしています。

光り物限定メニューとお酒の持ち込みはお店のデメリットから生まれた

タカノ:寿司職人さんになるまでには修行があったりして、大変なこともあるのではないですか?

大前:修行は一般的にはよその店に行って習ったりするものなんですが、僕は父親から習ったものをベース、よその店で道具の使い方や所作、どんなお寿司を出しているかも見させてもらいました。あとは自分でも調べて、色んな知識を得ながら形にしていきました。

Celeina:どちらかというとフリースタイルで、自由な形でお寿司を握られるようになったんですね。最高ですよ。

タカノ:すごい技術ですよね。お寿司を握る時に測ったりしないで、目分量でされていますよね?

大前:そこは試行錯誤で、教えてもらってからすぐに「やってみて」という感じでした。

Celeina:それは一番厳しいですね。そして鮨大前は鯖など光り物に限定したメニューを展開されていて、さらにお酒の持ち込みも可能というすごく独特なスタイルですけれども、いつから始められたのでしょうか?

大前:僕が店に入ってからです。店の周りにいっぱいお寿司屋さんがありますので、何か差別化できる特徴を作りたいと思うようになりました。うちのお店は9席しかないくらい、すごく狭いんですよ。それに、たくさん仕込んだネタをしまっておける冷蔵庫も、それを並べるネタケースも小さいことがまずデメリットでした。それを逆に生かすメリットを考えた時に、市場が近いということがありました。今の市場は豊洲ですけど、当時は築地市場だったので、すぐ歩いていける距離だったんです。なので、その日に全国から入った新鮮な魚を、その日に出してしまえばいいんじゃないかと思いつきました。

さらに、魚の中でも一番傷みが早い光り物を武器にしたら面白いんじゃないかと思って始めました。あと、鯖は産地や季節を変えると、肉質の変化が色々あるんですよ。そういう食べ比べも面白いかなということで、鯖や光り物を主役にしました。

タカノ:お酒の持ち込みも保管する場所がないということからですか?

大前:それもありますし、父親がお酒を飲めない人で、お店を始めた時に「分からないから買ってきて」というところからスタートしちゃったんです。それでお店を成り立たせる方法を考えた時に、お任せスタイルに変えました。席数も少ないというデメリットが、逆にギリギリの仕入れで、無駄なく回せるというメリットになりました。発想を変え、常に席が埋まっていればいいかなと。

Celeina:鮨大前だからこそできるスタイルですよね。

タカノ:きちんと弱みを強みに変換していますよね。お客さんは自分の好きなお酒を飲めるのも嬉しいですね。

Celeina:お客さんはどのような形でお酒の持ち込みを活用していらっしゃいますか?

大前:来る時から持ち込みされています。そこから楽しんでもらえればいいかなと。そのシステムを面白がって来てくれる人が多いので、逆に集客の1つの武器にもなりました。

Celeina:現在は予約が困難になっていて、2カ月ぐらい先まで埋まっていると伺っています。

大前:年内は埋まっていて、来年の予約は受け付けています。

Celeina:来年以降にリスナーの皆さん行ってみましょう。

タカノ:そうしましょう。ちなみに、今日はどのようなメニューでしょうか?

大前:今日は市場がお休みなので、店もお休みです。休市日に合わせています。

Celeina:鮮度を第一に考えていらっしゃるところは、お客さんにとっては嬉しいですよね。

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