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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

Ettoneメンバー全員インタビュー 自分らしくあるために「毎日」をポップに歌うこと

2026.7.9

Ettone “1UP↑1DOWN↓”

#PR #MUSIC

レベルアップばかりを求められる時代に、「今日は1アップしたけど、明日は1ダウンするかもしれない」と歌うポップソングがあってもいい。

Ettoneの新曲“1UP↑1DOWN↓”は、ピクセルゲームや平成初期のゲームカルチャーのノスタルジーをまといながら、人生の寄り道を肯定する一曲だ。

anri、chiharu、koyuki、mirano、pia、shion、yuzukiによる7人組クリエイティブガールグループEttoneは、「LOOSE POPS」を掲げ、日常のささやかな感情を独自の視点で掬い上げてきた。

今作の制作では、彼女たちが所属するレーベル「O21 Label」のHeadであり、エグゼクティブプロデューサーであるALYSAに加え、シンガーソングライターのFurui Rihoを迎え、作詞、作曲にはkoyukiとyuzukiが参加している。

ゲームの世界と現実の人生を重ね合わせる新たな表現によって、誰もが抱える小さな疲れや迷いが、どこか愛おしく響く形で刻まれている。なぜ彼女たちは、強さだけではなく弱さや遠回りを歌おうとするのか。楽曲制作の裏側から、歌唱ディレクションの細部、クリエイティブへの向き合い方、そして「敵を倒すより仲間にしたい」という彼女たちらしい世界観まで。寄り道の途中で見つけた景色のような言葉が、次々と飛び出したインタビューをお届けする。

敵を倒すのではなく仲間に引き入れる。Ettoneが「LOOSE POPS」で肯定する寄り道

―新曲、“1UP↑1DOWN↓”を聴いていて思ったのが、ゲーム用語がたくさん織り込まれているんだけど、「寄り道してもいいよ」「日常に余白を持ってもいいよ」と歌ってるじゃないですか。ゲームって基本的にはクリアして進んでいくものだけど、この曲はあまりレベルアップ至上主義には聴こえないですよね。それはすごくEttoneっぽくも感じました。

yuzuki:クリエイティブのインスピレーションって、寄り道中に湧いてきたりするんですよね。私は夜に散歩するのが好きで、わざわざ帰り道に遠回りをして一人で空を見たり風を感じながら歩いたりすることが多いんですけど。そういう時に、たまたま聞こえた人の話し声から、創作のヒントがポンポン連想されていくことがあって。そこから歌詞のフレーズが思い浮かぶことも多いです。

anri:寄り道っていいですよね。しなきゃいけないことや、するべきことはたくさんありつつも、生産的ではないことのほうに幸せがあるよね、という価値観はある気がします。小さなところにこそ幸せがあるというか。

私たちは「LOOSE POPS」を掲げているので、一見、今の段階では無意味に思えることでもいつかは意味のあることになっているかもしれない。だからこそ、個人的には、やろうと思ったことや会いたいと思った人がいたら、やるべきことがあったとしても、果たすようにしてます。「これやりたいな」とか「寄り道したいな」と思ったら寄り道するし、我慢しないようにしてます。そこに気づきの種があるので。

Ettone(エトネ)
ALYSAがLabel Head / Executive Producerを務める、クリエイティブレーベルO21(オートゥーワン)から生まれたクリエイティブガールグループ。彼女たちが掲げる音楽ジャンルは、「自分らしくありたい」という感情に寄り添う「LOOSE POPS」。anri, chiharu, koyuki, mirano, pia, shion, yuzuki、それぞれが表現者として制作に深く関わり、個人の記憶や経験を持ち寄り、ハーモニーとしてひとつの物語に編み直していく。音楽制作では、ALYSAが世界各地のトップクリエイターや日本国内の優れたアーティストたちとコラボレーションを重ねながら、Ettoneのメンバー自身も作曲やクリエイティブに参加し、国やジャンルの枠を越えたサウンドを共に構築している。4作目となる配信シングル“1UP↑1DOWN↓”が6月29日に配信リリースされた。

yuzuki:弱さや失敗も含めて、自分たちは出来上がっているのかなと思います。強いこともすごくいいことだし、逆に弱いことやつらい感情も、全部抱きしめてあげられる自分でいたいと思ってる。それが曲にも出てるのかな。

―強いだけでやっていくのはしんどい、というスタンスは、今どんどん共感が強まっていますよね。

yuzuki:最近、そういう感じですよね。弱さも、使いどころによっては強みになると思うから。表裏一体かなと思います。

ピクセルゲームと人生ゲーム。平成レトロな世界観に重ねる等身大の物語

―そうした「寄り道」や「弱さの肯定」といったテーマは、楽曲制作のどの段階で見えてきたのでしょうか?

yuzuki:最初はゲームが着想としてあったんですよ。

koyuki:そうそう。最初はトラックを聴いて、それぞれ個人で聴いて感じたことを持ち寄ったんです。私は聴いた時に「昔のピクセルゲームみたいだな」と思って。ちょっとカラフルで、レトロゲームっぽい印象があったから。

pia:最初にトラックだけを聴いた時、「チュルルルルル」みたいな、鳥の鳴き声のような音が入っているのが一番印象に残っています。これまでのEttoneの曲の中では一番ポップで、トラックそのものから明るさが伝わってきたし、だからこそEttoneの掲げる「LOOSE POPS」という雰囲気に、どう落とし込もうかなと考えていました。

yuzuki:私は人生ゲームみたいなイメージが浮かんでいました。それで、皆で話して「少し懐かしさもあるし、ピクセルゲームの世界観にどんな人生の物語を乗せられるかな」というコンセプトに膨らんでいったんです。

yuzuki

―サウンドは、平成初期のようなゲーム感があって、それが今っぽいですよね。

yuzuki:そうなんですよ。ALYSAさんやFurui Rihoさんとのセッションの中で、「ちょうどEttoneの今年のコンセプトが『Youth Nostalgia』だし、ゲームと掛け合わせられるかもね」と言ってくださって、そこから平成のゲームやピクセルアートみたいなイメージがどんどん固まっていきました。

koyuki:その後、Rihoさんがトップラインを考えてくださって。デモの段階で、すでにRihoさんの歌詞も少し入れてくださっていたんです。「だらだら」とか、「余裕ないって」とか。それを聴いて、私たちも方向性をキャッチしました。今度は私たちが、ゲームの世界観と人生の言葉をどう結びつけるかを考えていって。それぞれメンバーがアイデアを持ち寄って、またRihoさんたちとセッションしていきました。

koyuki

一人ひとりの人生に深くコミットする。Furui Rihoが手渡してくれた日常の肯定

―Rihoさんとのセッションは今回が初めてですけど、皆さんもどんどん意見を言える感じでしたか?

shion:意見はすごく言いやすかったです。私はクリエイティブをする時、自分の意見を言うのが恥ずかしかったり、「ちょっと違う意見かな」と思っても言わなかったりすることが結構あったんです。でもRihoさんは、どんな意見も当たり前のように受け止めてくださる。それに対して「いいね」「それもいいね」と返してもらえたので、本当に良い雰囲気で制作できました。

shion

―クリエイティブしていくうえで、そういった空気やチームの関係性ってすごく大事ですよね。今回、なぜそういった関係性が築けたのでしょうか。

koyuki:制作とは直接関係ないんですけど、ひとつエピソードがあって。私たちが歌詞を考えている時に、Rihoさんが「お昼休憩行ってくるね」と席を外されたことがあったんですよ。それで戻ってきた時に、急に花束を渡してくださったんです。「えっ!? どうしたんですか?」って聞いたら、「歩いてたら、たまたまお花屋さんがあったから買ってきたー!」って。

私は発表会とか以外で、日常で花束をもらったのが初めてだったので、すごく驚いたんですよ。人生初の花束はRihoさんでした(笑)。しかも、「通りかかったから、あげたくなって」っていうスマートさにも感動しました。

shion:最初にRihoさんにご挨拶させていただいた時から、、物凄く深くコミットしてくださったんです。Rihoさんが「みんなはどんな人生を送ってきたの?」って一人ひとりの人生を遡って聞いてくださったんですよ。その時にどういう感情だったのか? どうしてそうなったのか? といったことを、一人ひとりにかなり時間をかけて聞いてくださいました。

koyuki:曲を作るって、魂の一部を切り出すような作業でもあると思うから、そこまで踏み込む必要があるんだなって勉強になりました。

yuzuki:Rihoさんは、「歌っている時に、自分の思いが聴いている人たちにちゃんと伝わった時の感動は本当にすごいから」とずっとおっしゃってたんです。歌っていて救われたり、楽しいと思える時間になったりするからこそ、一人ひとりの人生がどうだったかを聞いたうえで、みんなで歌った時にちゃんと伝えられる歌詞や曲になったらいいよね、って。

koyuki:だから、私たちがここに来るまでの道のりについても曲に入っていると思うし、自分の日常生活そのままだなと思う部分もあります。例えば<連ドラ一気見して 止まんないスワイプ>ってその通りだなって感じですし、<深夜のテンションで始まるレースゲーム>も、私はレースゲームのアプリにハマっていて深夜まで一人でずっとやってました……(笑)。

chiharu

高音でも力を抜いて笑いながら歌う。ピクセルゲームの軽快さを宿す新しいグルーヴ

―今回の曲は、日常のうまくいかないネガティブなことをゲームというモチーフを使って表現しているからこそ、考えすぎずに軽やかに生きていけるようなムードがありますよね。

anri:ゲームの世界のキャッチーな言葉に置き換えることで、すごく自然に入ってくるんですよね。例えば<今日はOFFだったのに営業24h>という歌詞があるじゃないですか。

あれって、きっと「今日は休みなのにずっと考え事をしていてつらい」みたいなことを言っていると思うけど、それをそのまま歌詞にするとこの曲調には合わない。でも「営業24h」という言葉に置き換えることで、ポジティブに捉えられる気もする。人生のしんどい部分をポップに描くことで、すごく救われる感じがありました。

anri

―歌詞もそうですけど、今回は歌唱法も新境地ですよね。「良いことも悪いこともあるよね」という感情がそれぞれのパートごとに込められていますが、今回、歌い方で工夫したポイントはありますか?

anri:Rihoさんが実際にレコーディングブースに入ってディレクションしてくださったんですけど、全体的にエンカウントで取るような感覚が合うと思うってアドバイスをいただきました。<1UP 1DOWN>の歌い方を「ワン・エン・ツー・エン」みたいに刻むというか。その刻み方を体に染み込ませるようにして歌わないと、この曲の軽快さが出ない。ゲームがテーマだし、ちゃんと乗れる曲にしていくために、一つひとつの文字が重くならないよう、強弱やグルーヴの付け方をすごく細かく意識しました。

https://youtu.be/q8akAdj04Ds?si=4p3A1v0nOwz-0caJ

―なるほど。確かに、ピクセルゲームの規則的だけど軽快なニュアンスが歌い方にも出ていますね。「つらいことがあっても考えすぎなくていい」という軽やかに乗り越えていける感情が、そういった部分にも表現されているんですね。

anri:この曲は、結構高い音域でずっと歌うんですよ。今までの曲って、高い音の時は熱を込めて太く歌うことが多かったんですけど、今回は少し軽く、楽な感じで歌うことを意識してます。高音でも力を抜いて歌うと、今回のビートに合う質感になりました。

それに、同じキーでも、喉仏を上げるのと下げるのとでは、すごく微細な変化があるんです。喉仏を上げると声の明るさが少し細く、軽やかに聴こえる。笑うとそのニュアンスを表現しやすいので、歯のあたりから音を出すような感覚で笑いながら歌ってました。どちらかというと、今までは切ない感じや儚い感じの曲が多かったので、喉仏を下げたり、少し後ろのほうでかすらせるような声を意識していて。微妙な違いだけど、結構大きな変化なんですよね。だから今回は、声を前にバンと出して、薄く軽く出すような感覚で歌いました。

―ちなみに、皆さんを今ゲームに例えるとしたら、今どのくらいの位置にいると思いますか?

shion:私は常にラスボスと戦っていると思います。最終ステージからなかなか抜け出せない、みたいな。負けもしないし勝ちもしない。

yuzuki:ゲームでいうと、そもそもEttoneは敵を倒すタイプじゃなくて、桃太郎みたいな感じかも。

―桃太郎!?

anri:分かる! 仲間にしていくスタイルでしょ。敵がムカムカしているなら、それを癒やすのがEttoneだと思っていて。だから小ボスもラスボスも、最終的には親友になれると思ってます。

―(笑)。

pia:私も似たような感覚かも。サンドボックスゲームて、サバイバルモードとクリエイティブモードがあるじゃないですか。私はずっとクリエイティブモードにいる感じがしていて。サバイバルというよりも、自分でいろんな素材を使って家を建てたり、いろんな場所まで飛んでいったり。敵も敵じゃなくて、普通に友達みたいな感じ。戦うというより、自分たちが作りたいものを作っている感覚。

anri:めちゃくちゃ分かるな。私たちはどちらかというと、外側よりも内側に意識が向いているんですよね。自分たちは何を考えているのか、何をクリエイティブしたいのか、今この世界に何を表現できるのか……そういうことにフォーカスしている感覚。「あれを倒す」「これを倒す」ではなくて、「気づいたらクリアしていた」という方が近いかもしれない。

日常に溢れるささやかな「1アップ」。メンバーが明かす最近の幸福な瞬間

―皆さんは、日常生活の中で1アップしたり1ダウンしたりっていう出来事は多いですか?

pia:この間、セッションの前に少し早めに着いて、曲のトラックのコードを打ち込んでたんですよ。仮のタイプビートみたいなものがあって、そのトラックを作っていく流れだったんですけど、その場合は最初にコードを打ち込む必要があるんです。

私は小さい頃にピアノを習っていたんですけど、無理やりレッスンに行かされていたので、何も覚えてなくて弾けないんですよね。でも、完成してるトラックを聴きながら、「この音、この音、この音かな」と一つひとつ適当にコードを打ち込んでいったら、それが合ってて。一人だったのでコードの検索の仕方も分からなかったんですけど、shionが来て、録音した音を読み取るアプリみたいなものを使って確認したら、私が打ち込んだコードが全部合ってた! それがワンアップでした(笑)。

shion:すごかったよね!

pia

mirano:私は女性のR&Bシンガーがすごく好きで、いろいろな人の新曲をチェックしてるんですけど。今だと、タイラさんとFLOさんがすごく好きで。どちらも今度アルバムが出るんですけど、まだ全曲は公開されていなくて、これから公開されるのがすごく楽しみ。それが最近のワンアップです。

―まだリリースされていないのに、ワンアップ!

mirano:めちゃくちゃ大好きで、待ち望んでるんですよ。だから今は、0.5アップくらいかな(笑)。

mirano

anri:私は最近、お風呂場で沖縄民謡や中国民謡、韓国民謡を練習してるんですよ。中国の民謡の発声ってすごくて。なんか、わけの分からないところから声が出ている感じがする。

一同:よく聴こえてくる(笑)。

anri:その土地に根づいた発声って、聴かせるために歌うというより、もはや祈りの域なんですよね。そこから出る響きがめちゃくちゃ気持ちいいなと思って、「これを出したい!」ってお風呂場で最近ずっと練習してます。歌いたいと思っていた音域が、その発声で出せたかもしれないと思った時は1アップ。

pia:うん、響き渡ってる(笑)。

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