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Shing02×粉川心対談。価値観の転換期を迎える現代に、2人が見つける絶望と希望

2024.4.11

#MUSIC

たまたま今生まれただけ。だからこそ、とりあえずやってみる。

―Shing02さんは手塚治虫の「ダークであっても絶望にはなりきらない。どこかにちょっと希望がある」表現に影響を受けているという話がありましたが、粉川さんはそういった表現のあり方についてどう考えていますか?

粉川:僕は絶望癖が強いので、わりと日々絶望するんですよね。テレビをつけたらもう絶対絶望しますし、ラジオをつけても絶望しますし、今日もスクランブル交差点を歩いて、絶望しながらここに来ました。もうちょっとみんな嘘や騙し合いじゃなく、ナチュラルにのびのび生きられないものかなっていうのは、何をやっててもずっと思いますね。

Shing02:逆に聞きますけど、自分がのびのび生きられればそれでいいやとは思えないんですか?

粉川:そこはちょっと欲張りなのかもしれないですね。そういう世界に近づいたらいいなっていう思いが強いのか、自分だけその生活をしたとしても、もはや逃れようがないと感じるのもあるかもしれない。

Shing02:でもそれはみんなそうだよね。あなたに限った話ではない。

粉川:癖ですね。きっと。

Shing02:たとえば僕たちが数百年前に生まれてたら、今と個性は変わってないかもしれないけど、境遇が変わりすぎて、同じ人間は形成されないじゃないですか。価値観が違いすぎて。違う言語を喋ってたらまた違うふうに形成されてるかもしれないし、たまたま今生まれただけなんだって思わないと、逆にやってらんないでしょ。

粉川:そうですよね。

Shing02:100年後にはもっとガラッと違う社会になってるかもしれないし、曲を作るのと一緒で、与えられた時代と与えられた人生の中で、一生懸命やるしかないじゃないですか。与えられた課題を放棄して文句を言ってても何も始まらないし、あんまり思いつめちゃったりすると、考えすぎて何もできてないのと一緒だし。

僕は昔から、下手でも何でもいいからとりあえず何かやってみるスタイルなんです。その結果出来た荒削りなものを見て、また新しいアイディアが生まれるっていう、その連続だと思うし、とりあえずやってみないことには、上手くならないじゃないですか。人生は失敗から学ぶことの方が多くて、逆に言えば失敗しないと何も学びがないわけですよ。僕だったら言語の壁だったり、いろいろありましたけど、とりあえずは学ぶためだと思って、失敗を繰り返さないと。僕はヒップホップというか、活動家的なことをしてきて、政府や資本主義に対してちょっとうがった見方をするのもそれが当たり前。自分がマイノリティであることも当たり前。その中でいかに動いて、自分がまだエキサイトできることを見つけて、それをストイックに貪欲にやる。そこに尽きます。逆に何に希望を感じますか?

粉川:あまり希望を見出せていないところもあるんですけど、人々が魂を磨く手段を持って、それでShing02さんみたいな人が増えたらいいなという希望はあります。

Shing02:“400”にもあるけど、より若いドラマーが心くんを見て憧れる場合も少なくないわけじゃないですか。音楽をやってるっていうだけでもすごいし、内容で感動するかもしれないし、「こんな変わったアーティストもいるんだな」みたいな希望を与える立場にいるわけですから。そのことに希望を持てばいいんじゃないですか?

粉川:そうですね。そういえば、今日京都から東京まで車で来たんですけど、それに希望を抱きながら来ました。世界は1人変えたら100人変わるんですよね。

ー<一人変われば周りの百人変える力持つこと忘れんな>。まさに“400”のリリックにありますね。

Shing02:心くんがこれだけ真面目に音楽をずっと続けて来て、素晴らしいドラマーであることには全く変わりないわけですし、お互いの積み重ねがなければ、この会話自体がなかったわけですよね。だからこれからも、それぞれが誇りを持って続けていくことが大事なんじゃないでしょうか。

粉川:結果僕が励まされる回みたいになっちゃいましたね(笑)。頭ではわかっていたことでも、それを尊敬する人から直接言葉でもらえたのはすごく大きくて、また1個自分のバイブルになりました。ここからその実践が始まるので、消化をするには1〜2年かかると思うんですけど、もっとフラットに、ポジティブにこの世界を生きてみようと思います。

『SHIN KOKAWA touch the subconscious release party』

2024 5.20 mon. open 6:00pm / start 7:00pm
会場:COTTON CLUB

MEMBER
粉川 心 (ds)
山本精一 (g)
勝井祐二 (Electric Violin)
類家心平 (tp)
井上銘 (g)
高橋佑成 (key)
和久井沙良 (key)
橋本現輝 (ds)
他メンバー未定

〈予約受付開始日〉
【Web先行受付】
4/16(火)12:00pm~
【電話受付】
4/18(木)12:00pm~

詳細はこちらより:https://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/shinkokawa/

粉川心『touch the subconscious』

発売日 2024年03月06日
レーベル BRILLIANT WORKS
規格品番:BRWS-006

ソングリスト
01. moon(feat.Sara Wakui)
02. Kujira(feat.Shing02)
03. cosmic circle(feat.Yuji Katsui/ Shun Ishiwaka / Genki Hashimoto)
04. dense fog(feat.May Inoue)
05. prominence(feat.Shinpei Ruike)
06. karma(feat.Seiichi Yamamoto)
07. deep breath(feat.GOMA)
08. deep sea forest(feat.Yusei Takahashi)

配信リンク:https://ultravybe.lnk.to/touch-the-subconscious

kott「kott」

1. 光の足跡/ light cruising

2. 渦/ reflection

3. 風切音/ wind sound

4. 白夜の踊り子/ night dance

5. 白煙の地下室/ cave

6. 光/ reject

7. 波のない海/ deep sea’s stardust

8. 解放/ dive 

配信リンク:https://linkco.re/5hm0ndbM?lang=ja

レーベル:penguinmarket records  

penguinmarket records

2005年設立。kottをはじめインストゥメンタルアーティスト中心に14バンド27作品をリリース。 国外のみならず海外へ活動するバンドが多く、レーベルとして世界で活躍できるアーティスト活動のサポートとして音源リリース、アーティストマネジメントを実施。また音楽を生涯楽しめる文化を醸成する活動もおこなっている。
https://penguinmarket.net

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