5月16日(金)に日本公開される映画『サブスタンス』(原題:The Substance)の本予告とポスタービジュアルが解禁された。
第97回アカデミー賞で主演女優賞を含む5部門にノミネートされ、メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞したほか、カンヌ国際映画祭の脚本賞、トロント国際映画祭の観客賞、ゴールデングローブ賞ミュージカル&コメディ部門の主演女優賞を受賞するなど、数々の賞レースで話題を呼んだ同作。50歳の誕⽣⽇を迎えた元⼈気⼥優のエリザベスは、容姿の衰えから仕事が減少し、ある再⽣医療「サブスタンス」に⼿を出すが、治療薬を注射するやいなや、エリザベスの背を破って上位互換体スーが現れる。1つの心をシェアする2人には「1週間ごとに入れ替わらなければならない」という絶対的ルールがある中、たちまちスターダムを駆け上がっていくスーだったが、次第にルールを破り始め、狂気が侵食していく。


美と若さへの執着により暴走する主人公・エリザベスを演じたのは、現在62歳のデミ・ムーア。圧倒的な怪演で、45年以上のキャリアを塗り替える新たな代表作を獲得した。アメリカでは、同作を一端として「デミ・ムーアのルネッサンス」を意味する「デミッセンス(Demissance)」という造語が生まれたという。エリザベスの上位互換体・スーを演じるのは、『哀れなるものたち』にも出演したマーガレット・クアリー。監督と脚本を手掛けた『REVENGE リベンジ』のコラリー・ファルジャは、本作を執筆した理由について「年齢、体重、からだの輪郭などが、その”理想の”型から外れていく時、世間は、『お前は女としてもう終わりだ』と私たちに宣言します」「これこそが女性の監獄」と言い切り、「本作は、『これを吹っ飛ばす時が来た』と宣言しています。2024年になってまで、こんなにくだらないことが続いていること自体が、ちゃんちゃらおかしい」と語っている。
今回解禁となった本予告映像は、かつてのスター女優・エリザベスが、年齢による容姿の衰えを理由に「50歳の君はお役ゴメンだ」と突きつけられる場面から始まる。容赦ない現実に打ちのめされるエリザベスは、美と若さを取り戻せるという禁断の再生医療「サブスタンス」の存在を知り、自らその薬を接種。心を共有するもう1つの自分である上位互換体・スーが現れる。「一週間ごとに入れ替わらなければならない」という絶対的なルールのもと、華やかな日々が再び始まったかに思えたが、お互いの役割をこなす日々は束の間で、スーは次第に欲望のままルールを破りはじめる。「想像のはるか先で暴走する、狂気のエンターテインメント」というナレーションに合わせ、2つの自分による壮絶なバトル、狂気に満ちた展開を匂わせるカットの応酬がカラフルに展開されていく。
ポスタービジュアルは、かつてエリザベスの番組での決めポーズだった「投げキッス」を、エリザベスの後釜に収まったスーがそっくり踏襲する姿を捉えたシニカルで象徴的なデザイン。漆黒の縁取りは、暴走の果てに彼女たちがはまり込んでいく闇の世界を思わせる。
『サブスタンス』

■監督・脚本:コラリー・ファルジャ『REVENGE リベンジ』
■出演:デミ・ムーア、マーガレット・クアリー、デニス・クエイド
イギリス・フランス/142分/R-15+ 配給:ギャガ (c)2024 UNIVERSAL STUDIOS
5月16日(金)全国ロードショー