映画『ロザリー』(原題:Rosalie)が5月2日(金)に日本公開されることが決定し、日本版予告とポスタービジュアルも解禁された。
第76回カンヌ国際映画祭で「ある視点」部門に出品、クィア・パルム賞にノミネートされた同作は、フランスに実在したヒゲを生やした女性、クレマンティーヌ・デレに着想を得て生まれた。生まれた時から多毛症に悩まされるロザリーがヒゲを隠すことをやめ、ありのままに生きる一人の女性の勇気ある物語となっている。
監督 / 脚本は、デビュー作となった前作の『ザ・ダンサー』(2016)も第69回カンヌ国際映画祭同部門に出品およびノミネートされたステファニー・ディ・ジューストが務めた。主演のロザリー役は、フランソワ・オゾン監督作の『私がやりました』(2023)で脚光を浴びたナディア・テレスキウィッツ。ロザリーの夫・アベル役は、『ピアニスト』(2001)、『ポトフ 美食家と料理人』(2023)などに出演し、フランス映画界を代表する俳優として知られるブノワ・マジメルが演じた。
今回解禁された予告では、体毛をひた隠しにして結婚したロザリーが借金を返すためひと肌脱ぎ、「ヒゲのマダムがいる」ことを売りにカフェを繁盛させるシーンが切り取られている。自分らしく生き、ありのままで愛されたいというロザリーの姿勢は、閉鎖的なコミュニティの小さな村では良くも悪くも周囲に波紋を呼ぶことになる。ラストの「これは、ありのままに生きた一人の女性の、勇気ある物語」というナレーションが、彼女の切なる希望が込められた未来を予感させる。
同時に解禁されたポスターには、体毛を剃らないことで自分自身を取り戻したロザリーが、笑顔で真っ直ぐこちらを見据えた印象的なまなざしと、横に添えられた「隠さなければ、いいじゃない」というキャッチコピーが、前向きな彼女の信念を表したデザインとなっている。また、監督のステファニー・ディ・ジューストからのメッセージも公開された。
父が亡くなり、虚無感と焦燥感を抱える中、「髭の生えた女性」として有名だったクレマンティーヌ・デレという女性が私の心を掴みました。見せ物となるのを拒絶し、一人の女性として人生を歩む欲求を誰よりも持っていたことを知り、時代の偏見に抗い女性らしさを貫く主人公・ロザリーが誕生しました。他人と自分を愛することがロザリーの闘いです。本作を通して無条件の愛、自己受容・自己創造の自由を描くために、髭が不可欠な要素となっています。
ステファニー・ディ・ジュースト監督
『ロザリー』

監督・脚本:ステファニー・ディ・ジュースト
脚本協力:サンドリーヌ・ル・クストゥメル
出演:ナディア・テレスキウィッツ、ブノワ・マジメル、バンジャマン・ビオレ、ギヨーム・グイ、ギュスタヴ・ケルヴェン、アンナ・ビオレ
2023 年|フランス・ベルギー|フランス語|115分|シネマスコープ|5.1ch|原題:Rosalie|字幕翻訳:大城哲郎|PG12
配給:クロックワークス
© 2024 – TRÉSOR FILMS – GAUMONT – LAURENT DASSAULT ROND-POINT – ARTÉMIS PRODUCTIONS
公式X:@rosaliemovie
5月2日(金)新宿武蔵野館ほか全国公開