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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

エッセイストの清繭子は、レッテルを剥がして夢を追い続ける

2024.11.16

#BOOK

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

8月5日は、番組からの推薦で、エッセイストの清繭子さんが登場。エッセイ『夢みるかかとにご飯つぶ』に込めた世間のレッテルに対する思いや、小説家になるという夢などについてお伺いしました。

夢を追う姿を描いたエッセイ『夢みるかかとにご飯つぶ』

Celeina(MC):以前も清さんには『GRAND MARQUEE』にご出演いただきましたが、「FIST BUMP」は初めてということで。清さんとタカノさんはお知り合いなんですよね?

タカノ(MC):前回ご出演いただいた時は大っぴらにしなかったんですけど、仲良しなんです。

Celeina:出会いの経緯もエッセイ『夢みるかかとにご飯つぶ』で詳しく読めるとのことですが、改めて教えてください。

清:私が連載している「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」というインタビューを読んだタカノさんが、突然連絡をくれて。怪しいなと思いつつも会ってみたら、同い年だし話も弾んで仲良くなったんです。

タカノ:突然だったんでびっくりしますよね。でも僕自身小説を書いているし、市川沙央さんの記事も素晴らしかったしで、本当に純粋な気持ちのお茶だったんですよ。そんな清さんがエッセイ『夢みるかかとにご飯つぶ』を発売されたとのことで、おめでとうございます!

Celeina:涙から笑顔まで色々な感情を与えてくれる、元気の出るエッセイでした。

タカノ:誰もが自意識という化物を心に飼っているじゃないですか。それと向き合い、時に殴り合い、わちゃわちゃしながら生きていく様子が赤裸々に語られていて、「ありがとう」と思いましたね。

Celeina:確かに。お母さんになった清さんが夢を追い続ける姿を描いたエッセイ集ですが、その中にタカノさんとの出会いが収められているという。

タカノ:恐縮です。これはnoteでの連載『小説家になりたい人(自笑)日記』をまとめた1冊なんですよね?

清:そうですね。あるとき、私のnoteをエッセイ本にしないかと出版社から声がかかり、小説家より先にエッセイストとしてデビューすることになったんです。出版にあたって、大幅に加筆しました! 

1人で夢をみられる小説家になりたい

タカノ:そもそも清さんはなぜ小説家になりたいと思ったのでしょうか。

清:小さい時から言葉で何かを表現したいという欲求があったんです。小学校の頃は、クラスメイト1人1人の観察日記を書いたりしていて。そういった欲求が高じて大学では演劇をやっていたんですけど、人を集めたりチケットを買ってもらったりすることが恥ずかしいと思ってしまったんです。その時点で、自分は演劇に対して真剣じゃないなと挫折しました。でも小説だったら、1人でこっそりと夢をみられる。人の目を気にしてしまう自分には、小説での表現が合っていました。

タカノ:1人1人の観察日記ってすごいですね。

清:今思えば、エッセイストの片鱗があったのかなって(笑)。

Celeina:今回出されたエッセイ集でも、清さんご自身のお話はもちろん、お母さまや先輩、旦那さんのエピソードも入っていますし、観察力も大事な部分だと思いました。

清:人を書くことが、結局自分を書くことに繋がると思いますね。

レッテルを剥がして夢をみつづける

タカノ:このエッセイのポイントとして、レッテルがあると感じているのですが。

Celeina:年齢によって夢をみてはいけない、出産と育児があるといい小説が書けない、逆に出産しないといい小説は書けないといった、様々なレッテルについても語られていますよね。

清:「子どもを産んだ人はいい小説が書けない」というのは、私が実際に言われた言葉なんです。この『夢みるかかとにご飯つぶ』はある意味、1冊丸ごとこのレッテルへの反論になっていると思います。レッテルを貼りたい人は夢をみている人が羨ましいんだと思うんですね。夢をみることは、明日の自分を楽しみに思うことじゃないですか。そうやって楽しそうにしているのが気に入らないんじゃないかなって。

タカノ:俺は清さんと同世代なんで、これは俺のことだって感じたんですよ。でも年齢を問わず、自分が追い求めていることに対して周囲の声を気にしちゃいけない部分もあるなと。

Celeina:そうね。そういう周囲の声をポジティブに乗り越えていく姿がエッセイでは描かれていて、勇気をもらいました。

清:子どもを育てていると、かかとに子どもたちの食べこぼしたご飯つぶが付きがちなんですけど、それでも夢をみたっていいじゃないかと思って『夢みるかかとにご飯つぶ』というタイトルを付けたんです。子どもも夢をみる私も大事にしたいと思って書きました。

Celeina:ぜひ『夢みるかかとにご飯つぶ』チェックしてみてください。さて、「FIST BUMP」はグータッチで繋ぐ友達の輪ということで、お友達をご紹介していただいているのですが、清さんがご紹介してくださるのはどんな方ですか?

清:小説家の小泉綾子さんです。映画学校に通っていた時の同級生で、後々小説を書いているのを知って再会しました。彼女もママで、レッテルを覆す面白人間だと思います。

Celeina:明日も楽しみです。今日はエッセイストの清繭子さんをお迎えしました。ありがとうございました。

GRAND MARQUEE

J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann

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