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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

通底する都会的な感触。NONA REEVESとGOOD BYE APRILの共演をレポート

2026.6.1

StoriAA

#PR #MUSIC

2025年1月からコンスタントに開催されている音楽イベント『StoriAA』。その第9回公演として、NONA REEVESとGOOD BYE APRILによるツーマンライブが2026年5月7日、東京・新代田FEVERで開催された。

ソウル、AOR、シティポップなどの系譜をそれぞれのかたちで受け継ぎながら、独自のスタイルへと結実させてきた両者。世代も佇まいも異なるものの、互いの音楽に通底する都会的な感触とメロディ志向ゆえに、この顔合わせは意外というよりも、むしろ必然性すら感じさせる。しかもこの日、実はGOOD BYE APRILの倉品翔(Vo / Gt / Key)がパーソナリティを務めるラジオ番組『Slow Roll Time』に、NONA REEVESの西寺郷太(Vo / Gt)がゲスト出演したことをきっかけに、コラボ演奏が決まっていた。

「KLEW」上でのクローズドで親密な会話

『StoriAA』は、リアルとデジタルの両方を横断しながら、参加アーティストとオーディエンス一人ひとりの心に新しい「物語」を生み出す場として立ち上がったイベントシリーズである。そして、その理念をさらに拡張する存在として機能しているのが、コミュニケーションサービス「KLEW」だ。来場者はチケット画像をアップロードすることで公演チャンネルに参加でき、同じライブを共有する観客同士、さらには出演アーティスト本人とも、クローズドな空間で言葉を交わすことができる。

この日のKLEW上でも、両バンドのチャンネルには「ノーナとgood bye aprilどっちも大好きなので夢のような対バン」「GOOD BYE APRILとのコラボも楽しみ。どんなライブになるのかドキドキしています!」「倉品&郷太の歌声に酔いしれたい」といった熱い書き込みが徐々に増えていた。初めてライブに足を運ぶ観客からも、「今日のライブ楽しみにしています!!!」という声が上がる。そこへGOOD BYE APRILも、「NONA REEVESさんとは念願の2マンです!」「ラジオでの流れから急遽決定したコラボなので、当日のリハーサルで初めて合わせます……」「みなさんの書き込み嬉しく読んでます!」と応答するなど、観客とアーティストがライブの空気を一緒に盛り上げていくための、「もう一つの会場」として機能していたのである。

KLEWとは:同一公演のライブチケットを保有するファン同士やファンと出演するアーティストだけがデジタル上でコミュニケーションを取れる国内初のプラットフォームとして2024年11月にリリースされた(詳細はこちら)。

KLEWとは:同一公演のライブチケットを保有するファン同士やファンと出演するアーティストだけがデジタル上でコミュニケーションを取れる国内初のプラットフォームとして2024年11月にリリースされた(詳細はこちら)。

GOOD BYE APRIL、スペシャル編成で大滝詠一“Velvet Motel”のコラボも

トップバッターを務めたのはGOOD BYE APRIL。ステージには倉品、吉田卓史(Gt)、延本文音(Ba)、つのけん(Dr)に加え、サポートメンバーの藤田淳之介(Sax)の姿も。まずは2026年にリリースされたメジャー第2弾アルバム『HOW UNIQUE!』から、“ユニーク”でライブは幕を開けた。8ビートのシンプルなリズムの上を、流麗なギターのアルペジオが流れていく。イントロから会場いっぱいに広がったのは、美しいハーモニーと初夏の空気によく似合う清涼感。倉品の甘くのびやかな歌声がメロディを軽やかに持ち上げ、フロアからは自然発生的にハンドクラップが起こる。

続く“missing summer”では、力強い4つ打ちのキック、跳ねるスラップベース、歯切れの良いギターカッティングが躍動し、そこに藤田のサックスが熱を加えていく。洗練されたコード進行と強靭なリズムセクションの対比は鮮やかで、後半には倉品と吉田のツインギター、さらにサックスも絡む濃密なアンサンブルへ。ライブ序盤から会場のボルテージは一気に上がっていく。

また“CITY ROMANCE”では、軽やかなカッティングに導かれるメロウソウルの中に、都会の孤独やほのかな寂しさを滲ませる。洗練の中に潜む儚さに心奪われていると、このバンドが甘いだけのポップスでは終わらないことを証明したのが、中盤で炸裂した歪んだギターソロだ。しなやかさと切れ味、その両方を備えた演奏がGOOD BYE APRILの輪郭をくっきりと浮かび上がらせる。

MCでは倉品が、「大好きなノーナ(NONA REEVES)との共演は、実は今日が初めて。ファンの皆さんも喜んでくれていて、僕たちもご一緒できるのを楽しみにしていました」と喜びを語る。すると同じ大阪出身で先輩後輩の関係でもある吉田と延本が、関西弁を交えながら地元ネタや飲みの席の話で盛り上がり、ステージ上もフロアも大爆笑の連続。漫才のような応酬に収拾がつかなくなりかけたところで、倉品が「そんな僕たちとノーナのケミストリーを楽しんでください」とどうにか(?)まとめ、再び演奏へ。

“息切れの恋“では一転して、狂おしいほど切ないミドルテンポの世界。浮遊感を帯びたメロディの上をサックスが咽び泣くように横切り、さっきまで笑いに包まれていた空間を自然に切なさへと運んでいく。そんなギャップもGOOD BYE APRILの大きな魅力の一つだ。

さらにバラード“Dusty Light”をしっとりと歌い上げたあと、倉品は「さらにスペシャルなものにするため、ここでゲストをお呼びしたいと思います」と告げ、NONA REEVESの西寺郷太を呼び込む。

このスペシャル編成で披露したのは、大滝詠一の“Velvet Motel”。GOOD BYE APRILも、西寺も(ソロ名義で)カバーしたことのある楽曲だ。ジャジーなシャッフルビートの上で、西寺の甘く、それでいて芯の太い歌声と、倉品ののびやかで繊細な声が掛け合い、混じり合っていく。余裕と貫禄を漂わせる西寺の隣で、倉品は嬉しさと少しの緊張を隠しきれない。その佇まいはまるで師弟のようでもあり、憧れの先輩と肩を並べる後輩のようでもあった。

終盤は再び新作から“Tokyo Weekend Magic”へ。ファンキーなビートとスリリングな口笛、フロアに広がるハンドクラップ。そこから疾走感たっぷりの“悪役”へとなだれ込む。倉品はカーティス・メイフィールドばりのファルセットを響かせ、ラストの“Love Letter”では、The Style Councilを思わせる哀愁と青さが会場を満たした。

「最高の1日をありがとうございます。続いてNONA REEVES、最後まで一緒に楽しみましょう」と挨拶して、バトンをNONA REEVESへと預けた。

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