グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
5月16日は、書道家の万美さんからの紹介で、デジタルファッションレーベル「1BLOCK STUDIO(ワン・ブロック・スタジオ)」のクリエイティブディレクター、ラッシャーさんが出演。今、話題のNFTとは、デジタルファッションレーベルとは何か。そして、「デジタルファッションコミュニティ」を通じた新たな創作活動などについて伺いました。
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NFT、デジタルファッションレーベル、そして、MetaSamuraiとは
Celeina(MC):まず、私の方からプロフィールをご紹介させていただきます。ラッシャーさんはロサンゼルスと東京を拠点にするデジタルファッションレーベル「1BLOCK STUDIO」のクリエイティブディレクター。手がけている3Dアバターコレクション「MetaSamurai(メタサムライ)」が世界最大規模のNFT マーケットプレイスOpensea(オープンシー)において、世界のNFT取引高1位を記録。また、デジタルファッションコミュニティとしては国内最大級の規模を誇られています。
タカノ(MC):すごいですよ、僕、Openseaに、NFTアートというか、イラストみたいなのをあげたことがあるんですけど、ほぼ無風ですから。
ラッシャー:やられたことがある方、あんまりいないですからね。
タカノ:僕がやってるバンドで、みんなでやったんですけど。世界の取引高1位ですよね!
ラッシャー:一時、24時間とかそういうやつです。
タカノ:でもですよ!
Celeina:1BLOCK STUDIOのウェブサイトとかチェックすると全部英語なんですけど、これはアメリカがメインベースになってるんですか?
ラッシャー:NFTにおいてはメインベース、国っていう概念があんまり無くて。国境とか人種とかは全く関係なく、デジタル上でコミュニケーションが行われてるので、例えば、翻訳機を使えば、世界中の人たちとコミュニケーションできる、という世界観ですね。
Celeina:具体的にお話を伺っていきたいんですけど、「デジタルファッションレーベル」って何なんですか?
ラッシャー:デジタルファッションレーベルは、ARやメタバース、いわゆるバーチャルワールド上でのアバターに着させる服だったり、Instagramのストーリーズのフィルターとかわかりやすいと思うんですが、ああいう着用できるファッションだったり、あとは、自分たちのアバターみたいなのを作って出していたり。その総称で「デジタルファッション」と僕らは呼んでるんですけど、それを作っている感じです。
タカノ:アバターとしても、オシャレをしたいってことですよね。服を替えて、今日はこういう格好してとか。
ラッシャー:ゲームでもそうですし、いろんな世界でも、そういったマーケットがトレンドになってきていて、その分、売上高も上がってきていて、需要がどんどん増しているっていうところはあります。
Celeina:なるほど。そして、ラッシャーさんが手がけていらっしゃる3Dアバターコレクション「MetaSamurai」は様々なブランドや作品とのコラボレーションも発表されていますけれども、このMetaSamuraiは、どういったものなんですか?
ラッシャー:これは犬型のアバターです。NFTという技術を使って販売していて、基本的には「PFP」と言われるTwitterとかSNSでのプロフィール画像もそうなんですけど、今後、いろんなメタバースとか、あとフィギュア化していったりとか、様々な展開を秘めたアバターコレクションになってます。
Celeina:MetaSamurai、チェックさせてもらったんですけど、カッコ良くてかわいい。メタバースとかNFTとか、いろんなワードが出てきましたけど、改めて、NFTってどういったものなのかお伺いしてもいいですか?
ラッシャー:NFTとはデジタル上での唯一無二の証明ができる技術みたいなものを指します。NFTだからという訳ではなく、その技術を使って、いろんなことに発展できるっていう感じです。僕らは、そのファッションやアバターに、そのNFTの技術を使って展開しているような感じですね。
タカノ:個人が所有できる感じなんですよね?
ラッシャー:そうです。デジタル上って、今まで、このデータを誰が持ってるって証明ができなかったんですけど、NFTのレシートや銀行の通帳みたいなのがあって、それを通じて、この人がこれを持ってることの証明ができるようになったことが一つの大きなポイントになります。
Celeina:なるほど。さっきSNSのアイコンという話が、チラッと出ましたけど、NFTが付いたとしたら、SNSのアイコンを登録しても、自分しか使えないみたいなことですか?
ラッシャー:そうですね。SNSによっては、そこの連携ができるものも、できないものもあるんですけど。ただ、このアバターに関しては誰が持ってるっていうのが証明できるってことですね。
タカノ:だから、モノによっては、すごい価値のあるものを持ってる人がいたりってことですよね。「あの人のアバターの、あのスニーカーは、あのときのあのモデルだ」みたいなことが言えるっていう。
ラッシャー:僕らのMetaSamurai、3333体出してるんですけど、コラボを入れると全部で4000体ぐらいになって、その中でもレアとかがあったりとかして、金額差がすごく離れていたりもします。
Celeina:4000体しか、この世に無いんですよね。
ラッシャー:現状は、そうです。
Celeina:ちなみにお値段とか……。言いたくないですかね(笑)。
ラッシャー:二次流通とかで、変わるんですよね。
Celeina:買って売ってみたいなものもあるから、どんどん値段が上がったりするわけですね。
ラッシャー:そうなんですよ。一番最初にプライマリー、第1次販売をして、そこで購入した方々が二次流通で転売というか、マーケットに出される場合、価格操作は、コミュニティによって値付けされるという。
タカノ:レア度ってのは、どうやって決まってくるものなんですか。
ラッシャー:レア度は、希少性とデザインと。逆に面白いのが、意図してなかったけど、コミュニティによって価値が上がるものもあるっていう。マーケットに作品として出て、このデザインかわいいよねってなったときに、その価値が上がっていくみたいな感じで回ったりするんですよ。
Celeina:なるほど。消費者側がその価値を決めていくというか。
ラッシャー:そうですね。二次流通の場合は。
タカノ:あとは、有名な人が買ったとか、そういうのもありますよね。Steve Aokiがこれ買ったみたいな。
ラッシャー:ありますね。僕らで言うと、赤西仁さんとか山田孝之さんみたいな方に購入していただいたっていうのもあったりとか。
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「デジタルファッションコミュニティ」を通じた新たな創作活動
Celeina:さっきプロフィールの中で「デジタルファッションコミュニティ」というワードもありましたけれども、国内最大級の規模ということで、このコミュニティは、どういったもので、どんな機能を果たしてるんですか?
ラッシャー:Discordというチャットツールがコミュニケーションの場になっていて、その中に、僕らのNFTがきっかけになったコミュニティも出来上がっていて。コミュニティによって、例えば、フィジカルのイベント、ラフォーレでのイベントにコミュニティ主導で出店してくれたりとか、一緒に盛り上げていこうっていう。
タカノ:参加型っていうのが、いいですよね。
ラッシャー:参加型共創みたいな。だから、今までの関係性とまた違うというか、コミュニティがあって、その上で僕らが創作活動を行ってたりもするので、そこの地盤がなければ何も生まれなかったりします。
タカノ:なるほど。すごい興味深いお話で引き続きお話伺っていきたいんですけど、1回ここで曲を挟みましょう。ラッシャーさんに、この時間にラジオでみんなで一緒に聴きたい曲を選んでもらいましたが、どんな曲でしょうか?
ラッシャー:Destiny Rogersで“Tomboy”という曲です。
Celeina:この曲を選んでくださった理由は?
ラッシャー:1BLOCK STUDIOの関係でプロデュースしているThe Stereotypesってグラミー賞とか取ってるプロデューサーチームの方々を通じて、本人とこの間、東京でお会いして。すごく眼差しが印象的で、スタンスというか、久しぶりにすごい人に会った感じ。まだまだ若いんですけど、すごく印象深くて。
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ファッション業界からNFTにたどり着くまで
Celeina:ラッシャーさんのお仕事の話もしたいんですけれども、ファッション業界からキャリアを始められて、今の仕事にたどり着いたということで、その経緯はどういったものだったんですか?
ラッシャー:デザイナーになりたいと思いつつも、途中から、いろんな世界を見てみたい、ファッション以外の表現方法を模索していきたいなと思って。その中で前職では、企業とエンターテイメントをつなぐブランドコンテンツみたいなドキュメンタリーとか、プロジェクションマッピング、イベント、広告CMなんかを作ったりしていたんです。そこから、もう少しテクノロジーに触れていくというか、次の時代を作っていきたいという気持ちが強くなって、今の会社に入ったという経緯があります。なんでも新たなものを作っていきたいっていう。
タカノ:やっぱり、そのクリエイティブに関わってたっていうところがね、近いというか。
ラッシャー:そうですね。
Celeina:なるほど。さあ、「FIST BUMP」は、グータッチでつなぐ友達の輪ということで、お友達を紹介してもらっていますが、ラッシャーさんがご紹介してくださるのはどんな方でしょうか?
ラッシャー:はい。フリースタイル・バスケットボーラーのZiNEZ(ジンジ)さんです。昨日の万美さんから始まり、僕、ZiNEZの3人とも同世代で。ZiNEZも万美さんも、日々、仕事っていうわけではなくて、プライベートでこういう創作活動においての、いろんなディスカッションをしてたり。
タカノ:メッチャ良いな。ジャンルもそれぞれ違うし、ライバルでもあり仲間でもあるみたいな。
ラッシャー:みんな、バチバチ言い合うっていう。
Celeina:一言で表すなら?
ラッシャー:「球」です。ずっと球のことを考えて。球の哲学者でありたいって。
タカノ:気になる。明日は、「球」という、フリースタイル・バスケットボーラーのZiNEZさんにつなぎます。
Celeina:「FIST BUMP」今日はデジタルファッションレーベル1Blockののクリエイティブディレクター、ラッシャーさんでした。
GRAND MARQUEE
J-WAVE (81.3FM) Mon-Thu 16:00 – 18:50
ナビゲーター:タカノシンヤ、Celeina Ann