ゆうめいの新作音楽劇『あわせて』が7月24日(金)から26日(日)まで、東京・渋谷のユーロライブで上演される。
2015年に設立された、舞台 / 映像 / 美術 / 文章を発表する団体である、ゆうめい。東京を拠点に活動しており、個々人の原体験を掘り下げ、体験ルポ、アニメ、ドラマ等での労働経験を積んだ結果、反動的にも生まれた戯曲と美術、現在と劇を往復するアートディレクションや空間演出を特徴としている。2024年には、『ハートランド』で第68回岸田國士戯曲賞を受賞した。
同公演はツアーを前提として制作されており、7月の東京公演は劇場で、8月の岐阜公演はギャラリーで、9月の兵庫公演は『豊岡演劇祭2026』の公式プログラムとして野外で上演される。また、全公演全ステージに日本語と英語の字幕が表示される。
物語は、信仰する学園漫画がアニメ化したが、主人公を演じる新人声優はかつて自分を不登校にした同級生だったことを知る読者と、程よい傍観者でいることで売れるキャラクターを描き続けられたが、ある同人誌によって状況が一変する原作者を軸に、「二人あわせて現実で二度とない大冒険」が展開される音楽劇となっている。
作 / 演出を務めるのは池田亮。出演者には宮崎吐夢と村山新が名を連ねている。また音楽は小西力矢、映像 / アートディレクションはりょこが担当する。
風が強いある日。当時住んでいたアパートの前に堂々と立ちションをしているお爺さんがいました。注意できませんでした。ぶわっと大きな風が吹くと、波打つ水分がたたたっと塀のブロックに「…」と大変綺麗な等間隔の3点リーダーを残しました。やはり現実は果てしないと心底感じました。それが起こる数十秒前、自分の脳内では辛いことがあった平成時代に流行していた曲が流れており、思い出したくないフレーズを思い出して嫌な気持ちが顔を出したのですが、職人のような「…」が消し去りました。声をかけると無言で、ブロックの「…」が漫画の描き文字のようにも見えて、その後同じアパートの住人ということを知り、挨拶する仲になりました。お爺さんが亡くなり、もう10年以上が経ち、フィクションで「…」と書く時、今でもごくたまに言葉でも記号でもないような知らない現実へ繋がっている気配がします。新たな音楽と戯曲をあわせて、どこかへつながる旅となる音楽現代劇を作ります。お楽しみください。
池田 亮(作・演出・美術・アートディレクション)
とんでもなく不安です。台詞は基本的にモノローグ。現時点ではどちらかというと「書き言葉」っぽく書かれています。
宮崎吐夢(出演)
完全な朗読劇だったらそれをそのまま読めばいいのですが、「吐夢ちゃんなら絶対覚えられると思ってます!」というLINEが池田さんから来ました。
でも内容は自分がやったことのないジャンルの役柄で面白く興味深いものの何度声に出して読んでみても台詞が頭にまったく定着せず口からすらすら出てこないのです。
そして顔合わせも稽古もまだ始まっていないのだけれど、第二稿、第三稿、第四稿・・・と、どんどん追加台本が送られてきます。
ここに音楽が加わるとさらに一体どうなるのか。とにかく不安で不安で不安で夜も眠れず、そのせいで昼寝ばかりしてしまう毎日です。
こんにちは。
村山新(出演)
村山新と申します。
昨年の夏に右足を失いまして。
義足で出歩くと、小さなお子さんに「おふろはどうやって入ってるの?」「寝るときはどうしてるの?」などと質問されたりします。
外して入ったり、外して寝てます。
多くの助けをいただき、およそ一年ぶりの舞台に臨みます。
なにぶん片足での出演は生まれて初めての事なので、どのように演じるか、悶々と考えております。楽しみです。宜しくお願いします。
「音楽劇」の「音楽」の部分を担当します。2/3が自分の担当じゃないか…なんてこったい!!腕がぽきぽき鳴ります。
小西力矢(音楽)
4年前、初めて池田さんとご一緒した『かつて』という作品のことを思い出します。小西の作成したトラックをもとに池田さんに執筆いただいた、約8分のモノローグ作品。当時組んでいた劇団は解散してしまったけれど、私たちの生きた痕跡が残響のようにひそやかに鳴り続け、反復の中で共鳴し、『かつて』が『あわせて』となって、私たちの音が再び世界を揺らしはじめる、そんなイメージで臨んでいきましょう。えぐい楽しみです。わくわくさんだ〜
大学で池田と出会い、一緒に作品を作るようになり10年余りが経ちました。
りょこ(映像・アートディレクション)
池田は次から次へと話を作って、バラして、繋げて、気がつくと知らなかった感情を残されて、まるで手品でも見せられているような気持ちで聞き続けて今になりました。
『あわせて』は音楽劇で、尚且つ全編日本語・英語の字幕とアニメーションが伴います。
知らない感情にアニメーションを重ねられることを嬉しく思います。楽しんで頂けましたら幸いです。
ゆうめい音楽劇ツアー公演『あわせて』

【作・演出・美術・アートディレクション】 池田 亮
【出演】宮崎吐夢 村山 新
【音楽】小西力矢
【映像・アートディレクション】 りょこ
◆東京公演
【日程】7月24日(金)〜26日(日)
【会場】 ユーロライブ
【チケット発売日】一般発売 5月23日(土)10時
◆岐阜公演
【日程】8月28日(金)〜29日(土)
【会場】 こどものほんや ピースランド
【チケット発売日】一般発売 5月23日(土)10時
▶兵庫公演
【日程】9月22日(火・祝)〜24日(木)
【会場】旧奈佐小学校・弁天社 ※豊岡演劇祭 2026 公式プログラム
【チケット発売日】一般発売 7月24日(金)12時予定