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NEWS EVENT SPECIAL SERIES

Hedigan’sメンバー全員で語り合う、誰かと一緒に生きるということ

2024.12.12

Hedigan’s『Chance』

#PR #MUSIC

相手が鏡になることで自分に気づける「つながり」

―祐輔さんはどうですか?

祐輔(Key):自分はHedigan’sがどういうバンドなのかとか、未だによくわかってなくて。あんまり意識もしたくない。自分たちが楽しく続けていくことが目標で、どうなりたいとかもないというか。このアルバムが人にどういう影響を与えるのか、もしくは与えないのかとかも、よくわかってないところがあります。自分にとっては、自分の思った通りにならない領域の方が面白い。バンドだから1人で作ってるわけじゃなくて、それぞれの思惑が混じり合って思いもよらないものになることが面白いと思ってるから、あえてあまり深く考えてないかもしれないです。

―それは、将治さんとやってるGliderでもそういうスタンスですか? それともHedigan’sでは特に?

祐輔:Hedigan’sでは特に、ですね。Gliderは将治との趣向が似てるところもあるし、コンセプチュアルな作品作りをしていたりもするので、「バンド」というよりも「プロジェクト」っぽいというか、「この作品を作るために集まって作業をする」みたいな目的意識があることが多くて。Hedigan’sはもうちょっとラフにみんなで集まって「面白いことができたらいいね」みたいな。スタイルの違いはあれど、根底にあるのは「楽しいことがやりたい」っていうだけなので、一緒といえば一緒なんですけど。



―何かの目的に向かってやることを「プロジェクト」と表現してくれたのが面白いなと思って。Hedigan’sはやっぱり「バンド」として、5人でいい時間を過ごし続けることを一番大事にしているということですよね。本村さんはどうですか?

本村:対外的な部分を3人が話してくれたので、せっかくだからパーソナルな、一個人の視点でいうと、『Chance』は自分の考えていることがよくわかる作品になったなと思っていて。自分で自分のことを考えるよりも、相手が鏡になることで自分に気づくことってあると思うんですけど。人と会話してる流れで、無意識に言葉を発したりしてしまって、あとから「俺ってこういうとき、こういうふうに考えるんだ」と気づいたり。今回はそれが作品としてできたなと思います。それくらい制作の中で、実際の言葉にせよ、言葉にしてない部分にせよ、コミュニケーションというものがものすごくできた作品なんだなと思いました。

アルバムを聴き返して、改めて自分の解像度も高まったし、それくらい心を全開にしてやったんだなっていうふうに思いましたね。そういう意味で、「つながり」みたいなものを濃ゆく感じる作品だなと思いました。「人と人が一緒にいるって、どういうことなんだろう」みたいなことが、自分の中で解像度が上がった作品でした。

―「つながり」って簡単に使われる場面もあるけど、人とのコミュニケーションを通して自分の内面と向き合えることを「つながり」と呼ぶのは、とても素敵だなと思います。本村さんはゆうらん船の他、これまでもいろんなバンドで演奏されていますけど、Hedigan’sで感じられる「つながり」みたいなものって、どういうところからくるものなのだと思いますか。

本村:今やってる他のバンドとか過去にやってたバンドが、そうじゃなかったとも全然思わないんですけど、これは多分年齢的なタイミングの話もあって。30を過ぎて、ある程度いろんな経験をして、過去の学びを活かしながら、今やっていることをリアルタイムで観察できている感じがあります。レコーディングしてるときとか、昔は無我夢中でやってたけど、今はどこか別の場所から俯瞰して「こういう瞬間は特別だから、真面目にやれよ!」と腕組んで見てる自分もいる、みたいなところがあって(笑)。

祐輔:そんな自分、いたんだ(笑)。

本村:いる、スタジオの隅っこくらいに(笑)。タイミングや巡り合わせみたいなものも、やっぱりすごく強く感じるし。自分も、他のメンバーも、タイミングや環境、精神状態、健康状態とか、いろんなものがぴったりハマってたまたま集まることができているから。もうとにかくありがたいという気持ちに尽きますね。

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