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オカヤイヅミの「うちで飲みませんか?」

鶴谷香央理と語る「そんなに面白くない漫画でいい」

2025.1.30

#BOOK

漫画家オカヤイヅミさんが、ゲストを自宅に招いて飲み語らう連載「うちで飲みませんか?」。第8回は『メタモルフォーゼの縁側』でおなじみの漫画家・鶴谷香央理さんにお越しいただきました。

オカヤさんと鶴谷さんは、以前ルームシェアしていたことがあり、今も数日に一度はLINEをつないで通話しながら仕事をしているという、大の仲良し。気心知れた間柄ならではの、忌憚ないトークとなったサシ飲みの模様をお届けします。

当日振る舞われた「クレソンと鶏団子の鍋」のレシピもお見逃しなく!(レシピは記事の最後にあります)

「棚って便利だね」という話ができる相手は貴重

オカヤ:あけましておめでとう。年末年始って、人と会わなきゃいけない状況が多くて疲れるよね。

鶴谷:オカヤさん、お正月が嫌いって毎年言ってるよね。

オカヤ:「人に会うガソリンがもうない、スッカスカだ」みたいな気持ちになるよ。そういうことって、ない?

鶴谷:え、そんなのすぐなるよ(笑)。私は容量が少ないから。最近、実家に帰るのですらゲージが減る。

オカヤ:実家は減るよー。一番減るかもしれない。

鶴谷香央理(つるたに かおり)
漫画家。1982年、富山県生まれ。BLを介した老婦人と少女の交流を描いた『メタモルフォーゼの縁側』(1〜5巻、KADOKAWA)が、各賞を受賞し映画化されるなど大きな話題となる。他の著書に『don’t like this』(リイド社)、『レミドラシソ 鶴谷香央理短編集 2007-2015』(KADOKAWA)。現在「web TRIPPER」にて『傲慢と善良』(原作:辻村深月)連載中。

鶴谷:そっか。でも、オカヤさんとはしょっちゅう会って話してるけど、ぜんぜんゲージが減らないよ。

オカヤ:そうだね。つるちゃんと話していて楽なのは、変につっこんだ話をしないからかも。「棚を買ってみたら、いろいろ置ける! 棚って便利だな!」みたいなことしか言ってないもんね。

鶴谷:棚は便利だよ(笑)。それに、棚が便利なことは、人と共有したくなる。最近目が乾くようになったこととか、よかった調理器具のこととか。

オカヤ:そういう話ができる相手って、案外貴重なんだよね。一人暮らしだと余計に。ここ何年か、Podcastの雑談コンテンツや日記本が流行ってるのも、みんな案外どうでもいい話が好きだったんだなと思う。

鶴谷:オカヤさん、雑談のPodcastをよく聴いてるよね。私もYouTubeの「Kevin’s English Room」とか「オモコロチャンネル」とかめっちゃ見てる。あと、金田淳子さんとカレー沢薫さんがXでやってるスペース。

オカヤ:シティボーイズのPodcastとか、土岐麻子さんの「こんな話が、したかった」とか、去年よく聴いたな。ぜんぜん知らない人の雑談もよく聴いてる。

鶴谷:オカヤさん自身も日記のZINEを出したしね。この連載も雑談だし。

この日のメニューは、クレソンと鶏団子の鍋、生わかめの梅酢おかか炒め、板春雨のピーナツ辣油かけ。クレソンと鶏団子の鍋のレシピは記事の最後に!
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