Prime Videoにて7月17日(金)より世界独占配信されるドラマ『犯罪者』の制作発表記者会見が開催された。
太田愛の同名小説を原作とする同作は、ある通り魔事件をめぐり、警察、政治、巨大企業、そして登場人物たちの過去が複雑に絡み合うクライムミステリー。監督は『エゴイスト』を手がけた松永大司が務め、高橋一生、斎藤工、水上恒司の3人がトリプル主演を務める。
会見の冒頭では特報映像が公開された。血のついたナイフが転がる不穏なシーンから始まり、登場人物たちがそれぞれの思惑を抱えながら不可解な事件へと巻き込まれていく姿が描かれている。
その後、高橋、斎藤、水上と松永監督が登壇。緊張感あふれる同作への出演について、高橋は「僕が演じた相馬という刑事は、志が高過ぎて、属している場所で孤立してしまうような男であるように映っていて。一般的な刑事ドラマになってしまうのだろうか? と監督と話をしていくうち、この作品では社会全体の作りや、何かに所属している人間たち、そうではない人間たちが交錯していく人間ドラマなんだと」と、松永監督との濃密な会話を振り返った。
続く斎藤は、「原作を含めて、このプロジェクト自体が既存の映像作品を覆そうというエネルギーが満ちあふれている感じがしました。企画から原作から現場から仕上げから、全てにおいて未来に紡ぐ、大きな革新的、革命的なプロジェクトと言っていいんじゃないかと思っています」とコメント。水上は「大きくは、一生さんと斎藤さんの存在です。一生さんと斎藤さんと『3分の1』になれる、なっていかないといけないというのが、自分の中で大きな何かになるんじゃないかと思いました」と、2人の先輩の存在が決め手になったと語った。

一方、松永監督は原作にも言及。「小説家として初めての小説であり、『1本目』の情熱を感じました。僕も監督デビューした時、上手さよりも『これを描きたい』という熱量が多かったです。ある種のタブーの領域みたいなものを作家の熱量で描いている原作を、自分がうまくまとめるのではなく、ここにいる素晴らしい俳優たちと共にはみ出るような作品に挑戦したいなと思いました」と明かしている。
さらに、スペシャルMCとしてLiLiCoが登場し、出演者全員が「松永組」ならではの濃密な撮影現場についてトークを展開。高橋は、「(事前のリハーサルで)ベースを作っておいて、自分たちの目指しているものが、このシーンにおいては何なのか? ということを再確認しながら、俳優とスタッフの人たちと作っていくという過程が、僕にとっては非常に貴重なことであるし、続けていきたいなと思うところでした」とコメントした。

斎藤は、「打ち上げの時に、ほぼ全キャストが口をそろえて『松永組のリハーサルに人生を変えてもらった』とおっしゃっていて、僕もその一人でした」と語り、「個人的に自分の中でずっと課題だと思っていたようなことに、松永さんは寄り添ってくださいました。映画監督、演出というものは、こんなに寄り添ってくださるのか? といまなお実感していて、宝物をいただいたと思っています」と監督への深い信頼を口にした。
水上は、「松永組では、ただ声に出して何となく読むだけではないリハーサルをやっていて、その日、撮るシーンの段取りの前にも読み合わせの時間があって、それを4か月間やり切って、とても効果があると感じました。松永組はいままでもしてきて、これからもしていくということを考えると、僕は非常に勇気をいただいたなと感じています」と俳優としての仕事の取り組み方が変わったことを明かした。

松永監督はそれぞれが演じた相馬、鑓水、修司の関係性について、「3人の関係値をどう作るか? ということにずっと悩んでいて、リハーサルをしながら見つけたいと思っていました」と語り、斎藤が現場で、「元カレ(カノ)と今カレ(カノ)」と的確に表してくれたと明かす。
その一幕について斎藤は「僕が、2人が近づいてくるさまを見て、ざわついたんですよね…(笑)。これは元カノの感情なんじゃないか?」と心境を語り、高橋も「相馬が修司を連れて、玄関から入ってくるとき、複雑な気持ちになりましたもん(苦笑)。元カレのところに戻って今カレを紹介するという…。でも男性の関係性ってそういうところがあって、特に3人という奇数であることが不思議な関係性を出してくるのかもしれない」と続けた。

そのほか、相関図とともにこれから期待される登場人物や、同作を楽しむポイントなど、魅力を深掘りする会見となった。
最後に松永監督は、「多くの登場人物が出る中で『あぁ、自分はこの人に似てるかも…』という役が間違いなくあると思います。そういう出会いをこの作品にしてもらえたらいいなと思っています。それは時にゾっとするような発見で、犯罪を犯す上での無意識の共犯者になっていたりするかもしれません。そういう狂気を含んでいる作品ですし、それが面白い作品であると思います。見る方たちがどういうふうに受け取るのか? それは僕自身もすごく楽しみです」と呼びかけている。


Prime Originalドラマ『犯罪者』

配信日:7月17日(金)より配信
キャスト:高橋一生、斎藤工、水上恒司 ほか
原作:太田 愛『犯罪者』(角川文庫/KADOKAWA)
監督:松永大司
脚本:櫻井武晴
音楽:川井憲次
制作:PROTX
製作著作:PROTX
Ⓒ PROTX
<あらすじ>
あと10日……10日生き延びれば助かる──。白昼の駅前広場で起きた通り魔事件の被害者・繁藤修司は、搬送先の病院に現れた見ず知らずの男から戦慄の宣告を受ける。フルフェイスのヘルメットを被った犯人は4人を刺殺し、修司と格闘した末に逃走、屋上で薬物中毒死を遂げたはずだった。
この事件を追う刑事・相馬亮介(高橋一生)は、警察を頑なに拒む修司の背後に、拭いきれない違和感を抱き始める。ほどなくして、修司の目前に音もなく迫る黒い影。間一髪で彼を救った相馬は、元テレビマン・鑓水七雄(斎藤工)を頼り、見えない敵へと挑む。
犯人死亡後もなぜ、修司は執拗に命を狙われるのか。そして一体何者なのか。通り魔という仮面の裏側で、蠢き出した巨大な陰謀。気がつけば3人は、この社会の深淵に口を開けた、決して触れてはならない暗部へと足を踏み入れていたー。