『百年後芸術祭〜環境と欲望〜内房総アートフェス』の企画が発表された。
2023年9月から千葉県誕⽣150周年記念事業の一環として、千葉県市原市、木更津市、君津市、袖ケ浦市、富津市の内房総5市で開催され、3月23日(土)から5月26日(日)までが「アート作品展示期間」となっている同イベント。北川フラムがディレクターを務め、アートを主とする「LIFE ART」と、小林武史がプロデューサーを務め、音楽を主とする「LIVE ART」などが展開される。
「LIFE ART」では、気鋭の現代アート作家を国内外から約80組招聘し、内房総5市の各所で絵画、彫刻、映像、インスタレーションなどのアート作品を展示。参加アーティストとして、草間彌生、オラファー・エリアソン、Chim↑Pom from Smappa!Group、増田セバスチャン、梅田哲也、小谷元彦、SIDE CORE、さわひらき、島袋道浩、名和晃平、リナ・バネルジー/ペギー・E・レイノルズ、保良雄、ディン・Q・レらの名前がアナウンスされている。
「LIVE ART」では、フランスの詩人であるアンドレ・ブルトンの著作『通底器』からヒントを得た「通底縁劇・通底音劇」をタイトルとし、4会場でそれぞれ異なるスペシャルライブの開催を発表。
4月6日(土)には冨津市の冨津公園ジャンボプール(予定)で、アイナ・ジ・エンドをフィーチャーしたアートパフォーマンスライブ『不思議な愛な富津岬』を開催。4月20日(土)と21日(日)には木更津市のクルックフィールズで櫻井和寿とスガシカオを中心とした『super folklore』、5月4日(土)と5日(日・祝)には君津市民文化ホールで宮本浩次を中心とした『dawn song』、5月12日(日)には袖ケ浦市民会館で荻野目洋子とMOROHAをフィーチャーした『茶の間ユニバース』が行われる。
2月9日(金)に開催された企画発表会には、⼩林、北川、内房総5市の市⻑、佐倉市、⼭武市などの市長らが登壇。企画の説明、それぞれの市の紹介と意気込みなどを語った。
また、小林からのメッセージも発表されている。
「環境問題を考えるときに、欲望と切り離して考えることはできない」
小林武史
16年前の2008年に、ap bank のイベントとしておこなった「東京環境会議」で僕はこう話しました。音楽という表現にたずさわっている者として、欲望を抑えながら、理想を追い求めることを続けていくことはできないと感じたからです。
「欲望」、つまり自己の利益を考えることと、「環境」、すなわち他者の利益を考えること。(それぞれ逆もあり得るけれど)その両立と共振を考えること、それこそが未来を創っていくことなのではないかと思います。
月日は流れます。2019年に千葉県木更津市にクルックフィールズを作るのを経て、新しい未来を創っていくためのサステナブルなプラットフォームとしての芸術祭を立ち上げることになりました。
市原市で 2014年から既におこなわれていた北川フラムさん(僕に地方の営みの大切さとアートとを様々な意識に結びつけて教えてくださった方です)ディレクションによる「いちはらアート×ミックス」とも連動しながら、新しい扉を開けることになります。
それを「百年後芸術祭」と名づけることにしたのは、「芸術」という己の中から生み出されるものと、自分が存在しない「百年後」の環境を共存させた、まさに「環境と欲望」の両立と共振をコンセプトにしたかったからです。
そして、この芸術祭を千葉でやる意味。それは、もちろん千葉や内房総に関わっているからでもありますが、東京に対するカウンターとしてのエリアだということが、都市と自然、物性と精神性、アートとビジネス、利己と利他、現在と未来、環境と欲望、など様々なカウンターパートを考えるこの芸術祭にとってふさわしいと考えたからであります。
経済合理性に強く引っ張られる都市にだけ未来を委ねるのでは危ういことが明らかになってるいま、百年後芸術祭がこれから続いていく未来に対して、何かのきっかけになり、役割を果たしていけることを願っています。
チケット料金や販売日は、2月20日(火)にオフィシャルサイトなどで発表される予定となっている。
LIVE ART 概要
・4月6日(土) 富津公園ジャンボプール(予定)
「不思議な愛な富津岬」
出演:アイナ・ジ・エンド/ 東京 QQQ(アオイヤマダ/かんばらけんた/ Kily shakley /KUMI/ 高村月/ちびもえこ/平位蛙/MONDO/山田ホアニータ)
小林武史&スペシャルバンド
衣装:ひびのこづえ
・4月20日(土)、21日(日) クルックフィールズ(木更津)
「super folklore(スーパーフォークロア)」
出演:櫻井和寿/ スガ シカオ/ Butterfly Studio(guest vocal : Hana Hope/ dancer:KUMI/ 高村月)/ dance:浅沼圭
小林武史(Key)/ FUYU(Dr)/ 須藤優(Ba)/ 名越由貴夫(Gt)/ 沖 祥子(Vl)
・5月4日(土)、5日(日) 君津市民文化ホール
「dawn song(ドーンソング)」
出演:宮本浩次/ 落花生ズ(ヤマグチヒロコ、加藤哉子)/ dance:浅沼圭
小林武史(Key)/ 玉田豊夢(Dr)/ 須藤優(Ba)/ 名越由貴夫(Gt)/ ミニマルエンジン(四家卯大(Vc)、竹内理恵(Sax))
・5月12日(日) 袖ケ浦市民会館
「茶の間ユニバース」
出演:荻野目洋子/ MOROHA/落花生ズ(ヤマグチヒロコ、加藤哉子) and more
小林武史&スペシャルバンド
トータルプロデュース:小林武史
プロデュース:Butterfly Studio(*)
*様々な分野から集まったクリエイティブチーム https://en.butterfly-studio.jp
協力:ap bank