グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
12月21日は、映像作家・演出家の島本幸作さんからの紹介で、美術家の田中偉一郎さんが登場。「無意味」と向き合いながら制作してきた数々の作品について伺いました。
INDEX
ひび割れを遊びに変える『ストリート・デストロイヤー』
田中:「無意味」担当の田中偉一郎と申します。
タカノ(MC):「ノーメッセージマン」という紹介でしたね。
田中:そうですね、昨日の島本くんに「ノーメッセージマン」と言っていただきましたが、どちらかと言うと「無意味」担当ということで、世の中の無意味なことを全て担当していくという自負でやらせていただいております。
タカノ:これは色々掘り下げていきたいですね。
Celeina(MC):田中さんは大学在学中からジャンルや社会性を問わず、「ノーメッセージ、ノーミーン」を旗印に動画や写真、オブジェなどを発表。またクリエイティブ、アートディレクターとして、au「三太郎シリーズ」やアサヒ生ビールなどの企画、ディレクションを担当されています。
タカノ:我々も作品を拝見させていただいたんですが、まずは『ストリート・デストロイヤー』という作品についてお聞かせください。
田中:NHKのEテレ『シャキーン!』に出たことで、多くの方に知っていただけた作品ですが、実は20年ほど前からやっているものなんです。
赤いジャージのおじさんが道路のひび割れに拳を当てていて、あたかもおじさんがひび割れを作ったように見える写真作品です。続けている中で、子供向け番組の企画として動画を作ることになって、全国の子どもたちに真似してもらえました。
Celeina:スタジオに小さいフィギュアも持ってきていただいています。
田中:どこの誰だか分からないおじさんがフィギュアになっていたら面白いなと思って、勝手に映像の中で登場させたんです。そしたら、多くの方に「このガチャ欲しい」と言っていただけたので、作らせていただきました。
タカノ:例えばひびの入ったスマホの上に置いて使うと、田中さんが画面を割っているように見えるということですよね。
田中:そうですね。世の中のひび割れは『ストリート・デストロイヤー』がやったと思ってもらえたら、誰かのせいにしなくて済むんじゃないかな。