グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。
10月31日は、イラストレーターのMan Doope Suzukiさんが登場。イラストに反映されているフェティシズムや、文字を組み合わせた作品がどのように制作されていくかなどについて伺いました。
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フェチの鼻下のヒゲにフォーカスした作品づくり
Celeina(MC):まずプロフィールをご紹介させていただきます。Man Doope Suzukiさんは1977年生まれ、ブラックミュージックと鼻の下の髭、メンタルヘルス、エモーショナルなことをこよなく愛し、それをCDジャケットやステッカー、アパレルとして展開するイラストレーターさんです。
タカノ(MC):すみません、今日私特殊メイクをしていて、こんな顔になっていて。
Man:とっても素敵だと思います。
Celeina:いいんですよ、本当のこと言ってください。
Man:正直、怖かったですよ。
タカノ:びっくりしますよね。
Celeina:Manさんとお呼びしても大丈夫ですか?
Man:Manちゃんと呼んでいただけたら、めちゃめちゃ嬉しいんですけれども。
Celeina:ちゃん付けでいいんですか?
Man:逆にちゃんじゃなかったらお返事しませんから(笑)。よろしくお願いします。
Celeina:ありがとうございます。Manちゃんということで。
タカノ:昨日のゲストの山田さんが、料理上手という風に言っていました。
Man:これは全くのデマですね。
タカノ:デマなの?(笑)
Man:山田はですね、キャンプ界の高田純次さんみたいな感じの方なので適当なんですよ。ご飯はキャンプで振る舞ったぐらいしかないです。
Celeina:でもキャンプでご飯を作られたんですね。
タカノ:印象に残っていたということかもしれない。
Man:普通に長い付き合いの友達なので、適当に言ったんだと思います。昨日の放送のアーカイブを聴いて、度肝を抜きました。
タカノ:僕が気になったのは、プロフィールに書いてあった、鼻の下のヒゲ。これはどういうことなんでしょう?
Man:完全にただのフェチですね。フェチすぎて、鼻の下のヒゲがある人しか街を歩いている時に目に入らないことがあったぐらいなので。
Celeina:でもヒゲの形とかについて語り合う界隈みたいなのがあるらしいです。友達もヒゲがすごく好きだということを、一時期言いまくっていたんですよね。
タカノ:鼻の下のヒゲがいいんですか? あごヒゲとかはあんまり?
Man:あごヒゲも素敵だと思うんですけど、鼻の下のヒゲは男らしさの象徴みたいな感じがするんですよね。
Celeina:ちなみにどういったおヒゲがお好みなんですか? 差し支えない範囲でお答えいただければ。
Man:言える範囲だと、濃いめにがっつり生えている鼻の下のヒゲが好きですね。野暮ったい感じでも全然ウェルカムです。
タカノ:でも確かにManちゃんのInstagramを見させていただくと、おヒゲの方の素敵なイラストが結構ありますよね。
Celeina:ほぼほぼ皆さん、おヒゲが。
Man:ほどんどヒゲの男の人しか描いてないですね。柄かヒゲか、みたいな感じになってしまっていますからね。
タカノ:色合いとかもカラフルでね、素敵なんですよ。ちょっとコラージュ感というか。
Man:そうですね、最近はヒゲのある男性のお写真と私の好きなテキスタイルというものを組み合わせて描かせていただいております。
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上手くいかないことはクリエイティブに昇華させる
Celeina:ナインティーズカルチャーの影響みたいなものもあるんですか?
Man:完全にあります。世代というのもあるんですけど、思いっきり1990年代のR&Bとかヒップホップに影響を受けているんです。あの時代のヒップホップの人は男らしい感じの人が多かったので。
タカノ:文字が入っているデザインも多いですが、制作するときに文字とイラストはどちらから作るんですか?
Man:文字からですね。普段は聴き流せる音楽が、エモーショナルになっている時や、センチメンタルだったりする時に、文字が耳に入ってくる感じがするんです。それで、この言葉使えるなと思いながらメモして、後々絵と組み合わせたりとかする感じですね。
タカノ:コピーライティングも同時にやっているような感覚ですかね。
Man:いや、恐れ入ります。そうでいいんですかね。
タカノ:素敵な言葉がたくさん並んでいてね。
Celeina:Instagramを見ると、日本語の詩が書かれた作品もありますよね。「泣いてばかりいる子猫ちゃん わかってしまった」。
タカノ:すごく素敵です。
Man:嬉しい、ありがとうございます。
Celeina:エモい。これはどんな時期に作られた作品なんですか?
Man:恋愛で上手くいってなかった時ですね。上手くいってない時のほうが過敏になっているというか。
Celeina:分かる。私もそういう時期になったら失恋の曲ばかり書いちゃうもん。
Man:変なこと言うと、むしろそういうのが始まった時って、来るぞ来るぞみたいな感じがするんです。
Celeina:ちょっと待って、これはアーティスト病ですよ。
タカノ:我々も音楽をやっていて、印象としてCeleinaさんは失恋の曲が多めなんですけど、でも僕も分かるんですよ。嫌なことがあると、それをなんとかクリエイティブに昇華させてやろうみたいな気持ちが働くときもあったりします。
Man:分かります。相手の方に伝えたくて描いている部分もありますね。
タカノ:悔しいとかそういう気持ちも混ぜ込んでね。
Celeina:でも我々にとってはアートとか音楽がはけ口になってくれるから、ある意味ありがたいですよね。自分にとっていい浄化のプロセスというか。
Man:そこに落とし込めない人たちは、どういう風に発散しているんだろうというのは、たまに考えることがあります。なので、上手くいかないときの方が正直描けますよね。
タカノ:でも今はお幸せだと聞きました。
Man:はい。私事で大変恐縮なんですが、昨年世田谷区のパートナーシップ制度で結婚させていただきました。
Celeina:ご結婚おめでとうございます。
Man:ありがとうございます。
タカノ:幸せになったらまたインスピレーションが変わってきたりとか。
Celeina:クリエイティブにも影響したりしますか?
Man:そうですね。今までの手法だともう通用しない部分が出てくると思うので、新しいポジティブな部分をもっと見ていきながら描いていけたらいいなというのは最近思っておりますね。
Celeina:いいですね、楽しみです。
タカノ:これからの作品も楽しみです。ではここで1曲いきたいんですけれども、Manちゃんこと、Man Doope Suzukiさんにこの時間にラジオでみんなで一緒に聴きたい曲を選んでもらいました。どんな曲でしょうか?
Man:この曲はずっと好きなんです。本当にずっと光り輝くような美しくてチルい曲なんですけど、この夕方の時間に皆さんも疲れていると思うのでぜひ聴いてみてください。パトリース・ラッシェンで”Remind Me”です。