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人生の1/3を海外で暮らした建築士・上野有里紗から見た東京

2023.9.20

#OTHER

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

8月9日は、アウトドアガイド「Kammui」の創設者・マックス・マッキーさんからの紹介で、一級建築士事務所「ULTRA STUDIO」の上野有里紗さんが出演。建築家を目指したきっかけや、人生の約3分の1を海外で暮らしてきたからこそ見える東京の魅力、新たに始めた文化的環境活動「TŌGE」などについて伺いました。

表象文化の分析から建築の世界へ

タカノ(MC):マックスさんが「憧れのイノベーター」と仰ってました。

上野:昨日も思ったんですけど、ハードルをすごい上げて、マックスのところから始まりますね(笑)。

タカノ:皆さん、ハードルを上げていきますからね(笑)。

Celeina(MC):まず、プロフィールからご紹介させていただきます。1986年東京生まれ。イギリスとイタリアで幼少期と大学時代を過ごし、ロンドンのAASchool、Royal College of Artにて建築を学びます。東京とロンドンの設計事務所で経験を積んだ後、2019年に東京において一級建築士事務所ULTRA STUDIOを共同設立。さらに2021年からは、TŌGE(とうげ)共同代表理事として、軽井沢の森の中で、「人・自然・人工物」がおり混ざった暮らしを探求されています。

タカノ:まずは、建築家を目指したきっかけから聞きたいです。

上野:元々小さい頃から都市というものにすごい興味があって。私、大学で美術史を専攻していて、表象文化から分析するっていう方向で世界を見ていたんですけど、ただ分析だけしていても、自分としてはいろんなものの解決にならないなと思って。介入していくとか、デザインをしていくってことのポジティブな態度、そういう方向で社会や人生に向き合いたいなと思って、建築設計の方にシフトしました。

タカノ:表象文化というと?

上野:目に見えるもの全てというんでしょうか。大学では絵画だけじゃなくて映画とか都市とかありとあらゆる見えるものを分析するみたいなことを学んでたんですね。

Celeina:建築士さんって本当にお勉強が大変って言うじゃないですか。どうでしたか、上野さん的には?

上野:結構、学生生活が長くて。でも、仕事も全て勉強みたいな感じで日々、学ぶことがとても多いです。

Celeina:学ぶことは楽しいと思って学ばれています?

上野:そうですね。多分、学ぶのが楽しいと思ってる人が建築をやってるのかなと。

定住者が多いからこその東京の魅力

タカノ:あと、イギリスとイタリアで過ごされて、人生の3分の1ぐらいが海外?

上野:そうですね。

タカノ:今は仕事の場として東京を選んでいるということで、その理由は何ですか?

上野:元々、建築っていう世界でいうと、日本って最先端とも言われていて。実際、すごく面白いなとイギリスにいるときからも思っていたんですけど。今一緒に事務所をやってる2人が結構面白い変な人たちで、その人たちと10年くらい前に出会うきっかけがあって、東京に拠点を構えて一緒にやっていこうかなと思ったのが一番ですかね。

ULTRA1_creditJukanTateisi
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ULTRA2_creditYuunaYagi
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Celeina:昨日のマックスさんもそうですけど、日本にお友達がいて一緒にお仕事とかしてて、その流れで日本に住むようになったみたいな。

上野:そうですね。仲間が結構大きな要素ではあると思ってます。

タカノ:海外に住んでいると、我々と東京の見え方が変わってくるんじゃないかなと思うんですけど、上野さんから見て東京の魅力って何ですか?

上野:これもいろいろ考えるんですけど、他の国際都市と比べて、東京って定住者が多いなと思っていて。ロンドンとかだと、20代で来て帰っちゃう人たちがすごく多いんです。それは大学がいろいろあるからっていうのもあるんですけど、最近地価が上がりすぎちゃってて、学生時代が終わっちゃうと、クリエイターとかが住めない。そうすると、文化がだんだん消えていっちゃうと感じていて。東京って、そういう現象があんまり起きてないっていうので、そこがすごく魅力的だなと思います。

Celeina:考えたこともなかったです。

タカノ:やっぱり上野さんならではの視点というかね。

Celeina:海外と日本で、住む環境以外で東京に魅力を感じるところはありますか? ご飯とかでもいいですし。

上野:ご飯はもちろんですね(笑)。世界一だなと昨日マックスさんもおっしゃってましたけど。あとは、アジアに近いこと。この2ヶ月の間に、出張で中国と、プライベートでヨーロッパに行く機会があって、中国の今の文化もすごく面白いし、そういうところにアクセスがいいってすごく魅力的だなと思ったりします。

Celeina:確かに急成長して、どんどん移り変わってますもんね、中国。

タカノ:そういう視点もありますね。では、ここで1曲、上野さんに、この時間にラジオでみんなで一緒に聴きたい曲を選んでもらいました。どんな曲でしょう?

上野:Men I Trustの“Trees Among Shrubs”という曲なんですけど、メロディ自体はすごいドリーミーなんですけど、ちょっと歌詞が寂しめというか雨の日の夕方にいいかなという感じですね。

タカノ:ありがとうございます。では、聴いてみましょう。

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