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短期連載:『HOSONO HOUSE』再訪

細野晴臣とサム・ゲンデル初対面 『HOSONO HOUSE COVERS』の感想を語る

2025.2.5

#MUSIC

毎週日曜日の深夜1時から、音楽家の細野晴臣がパーソナリティを務めるinterfmのラジオ番組『Daisy Holiday!』。2024年11月17日(日)の放送に登場したのは、細野が以前より気になっており、細野晴臣の1stアルバム『HOSONO HOUSE』のカバーアルバム『HOSONO HOUSE COVERS』にも参加したアーティスト、サム・ゲンデル。日本にファンも多く、『Festival de FRUE』などで繰り返し来日しては一層評判を上げている寡黙なサムと細野が、“恋は桃色”のカバーについてなどゆったりと会話を繰り広げた。

日本のミュージシャンにも人気。ピノ・パラディーノとの共演も

細野:細野晴臣です。今日はね、やっと会えたという感じがします。サム・ゲンデルさんと、隣には奥さんがいます。はじめまして。さっき「どこから来たのか」って聞いたら、静岡の掛川からだということで。何をされていたんですか?

サム:昨日は演奏をしていました。

細野:日本で名前が飛び交っていたので、初めてお会いできて嬉しいです。

細野晴臣(ほその はるおみ)
1947年東京生まれ。音楽家。1969年、エイプリル・フールでデビュー。1970年、はっぴいえんど結成。1973年ソロ活動を開始、同時にティン・パン・アレーとしても活動。1978年、イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成、歌謡界での楽曲提供を手掛けプロデューサー、レーベル主宰者としても活動。YMO散開後は、ワールドミュージック、アンビエント、エレクトロニカを探求、作曲・プロデュース・映画音楽など多岐にわたり活動。2019年に音楽活動50周年を迎え、同年3月に1stソロアルバム『HOSONO HOUSE』を自ら再構築したアルバム『HOCHONO HOUSE』を発表した。音楽活動55周年を迎えた2024年、13組によるカバーアルバム『HOSONO HOUSE COVERS』が発表された。

サム:僕も凄く嬉しいです。

細野:最新作は、何だっけ?

サム:『Dream Trio』です。

細野:それだ。『HOSONO HOUSE COVERS』でカバーしていただいた“恋は桃色“とサムさんの“Satin Doll”、どちらも全然原曲の面影がなくて面白かった(笑)。そういう人なの?

Cgで描かれたトラック

低い精度で自動的に生成された説明
サム・ゲンデル『Satin Doll』
2020年にレーベル「Nonesuch Records」からリリースしたジャズスタンダードのカバーアルバム。
配信リンクはこちら

サム:どうかな……音楽についてどう表現すれば良いんだろうと思っていて。ミュージシャンだけど、いざ音楽の話をしなきゃいけないとなると、結構難しいんだよね。

細野:じゃあ、音楽の話はやめようか。

サム:大丈夫だよ(笑)。僕があなたの音楽を聴いた感覚と同じように、僕の音楽のこともきっと分かってくださったら嬉しいな。細野さんの音楽は言い表せないような要素がありますよね。

細野:それはサムさんも同じだよ。

サム:乾杯。

細野:乾杯。

サム・ゲンデル(Sam Gendel)
ロサンゼルスを拠点に活躍する新進気鋭のマルチインストゥルメンタリスト / プロデューサー / シンガーソングライター。

細野:数年前のことになるけど、周りの若手のミュージシャンたちに「今、誰を聴いてるの」って聞いたら、皆「サム・ゲンデルが好きだ」って言うんですよ。

サム:興味深いね。僕もどうやって口にすれば良いのかは分からないけど、僕も日本にはコネクションを感じるなと思っていて。

細野:今一番日本に来ているミュージシャンじゃないですか?

サム:正確には分からないけど、もしかしたらそうかもね。

細野:そうだと思うよ。

サム:これだけ頻繁に日本に来れることだったり、違う国にこれだけ強い繋がりを感じることに、僕自身も凄く驚いているんだ。

細野:今はどちらに住んでいるの?

サム:ロサンゼルスのベニスビーチにしばらく住んでいます。

細野:そこには、自分のプライベートスタジオがあるんですか?

サム:家とテーブルがあるだけだよ。

細野:そこでは音楽を聴かないんですか?

サム:聴いたり聴かなかったりって感じかな。

細野:同じ。

サム:そんな感じがするよ。

細野:ずっとパラディーノさん(ピノ・パラディーノ)とやっていますよね。最近もやられているんですか。

サム:一緒に仕事をすることもあるし、数年前にもレコーディングもしていたんだけれど、レコーディングした素材の行方が分からなくて。でもまだ友達だし、コラボレーションもする間柄です。

細野:彼のベースのファンは、日本にも多いです。

サム:彼からは、東京にあるおすすめのレストランを教えてもらいました。

細野:どこですか?

サム:名前は言えないんだけど、イタリア料理のお店ですね。

細野:どこだろうな。

サム:後で、こっそり教えるね。

細野:お願いします。さっき話が出たから“Satin Doll”を聴こうか。

細野:なるほど。今聴くと確かにこれは“Satin Doll”だね。楽器はサックスですかね?

サム:アルトサックスとエレクトリックベース、アナログのドラムシンセサイザーを使っています。ワンテイクで録ったんだ。

細野:即興性が大事だとは思うけど、それに徹しているんですね。

サム:うん。

細野:質問は長いけど、答えは短いね(笑)。全然大丈夫だけど。

サム:おしゃべりよりは演奏の方が……。

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