バーチャルシンガーソングライター・廻花によるシングル”スタンドバイミー”が、11月20日(水)に配信リリースされた。

バーチャルシンガー・花譜のもう一つの姿としてデビューした廻花。幼少期に感じていた初期衝動や、上京した一人の若者の大人になっていく心情など、彼女のパーソナルな部分も自分自身の言葉で表現されているのが特徴となっている。”スタンドバイミー”は9月リリースの”ひぐらしのうた”に続く第4弾シングルで、作詞 / 作曲は廻花、編曲は及川創介が手がけている。ジャケットのアートディレクターは伊藤光騎、フォトグラファーは草場雄介が務めた。
また、19時にはYouTubeでMVもプレミア公開。監督は廻花の”転校生”と”ひぐらしのうた”のMVも手がけた映画監督・山戸結希が務めた。情報解禁に際し、廻花と山戸からのコメントも公開されている。
■廻花 コメント
「スタンドバイミー」
「転校生」「ひぐらしのうた」に続き、山戸結希監督にMVをつくっていただきました。
わたしたちが息をするように日々繰り返す選択のひとつひとつ。手にとっていく全てが楽しくて眩しくて、忘れていくことに目をやる暇なんてないような瞬間。どこにでも行ける、なんでもなれる、できる、という一歩一歩の軽やかさに反して、足をつくたび何かをなくすような感覚。
選ぶ先に託した気持ちをあとで不意に思い出したり、後悔したりするのは誰にだって起こり得ることだと思います。
女の子の色んな姿や表情が物語る時の流れにむかって、一緒にスタンドバイミーと叫びたくなりました!
何度も出てくる「スタンドバイミー」という言葉ですが、1番では複数の時間軸が混ざり合っていたり、2番ではシャボン玉と一緒に女の子の感情のイメージのようなシーンになったり、アウトロでは主人公の女の子の心の奥から絞り出される想いのように聴こえたり。
自分が歌った言葉の意味や歌い方そのものを拡張してくれるようでした。
特にこの曲では、「大人になんてなりたくないね」のところで、自分が歌っているけれど、自分じゃない誰かが一緒にそう歌ってくれているような感じがして、不思議でした…
詞や歌い方の細部にまで寄り添ってくださって、こんなに素敵なMVをつくっていただき、本当に幸せです。
ありがとうございます。
■監督:山戸結希コメント
声にしたら消え去ってしまいそうな予感、言葉にしたら壊れるかもしれない感受性、それらを賭けて、歌に託してくれた廻花さんのパフォーマンスを、映像監督として守る役割があると想いバトンを受けたのですが、過ごしていた秋は、廻花さんの歌にまるごと包まれて、守られているような時間でした。制作期間は、子どものように、歌に包まれていました。
先日、廻花さんとお会いできた際、この三部作の主人公たちは、生まれ直すように生きる人々ですねとお話しました。まるで、花譜さんが廻花さんに産まれ直したみたいに。
「向かう先にはいつも雨」の中へと飛び込んでくださった、勇気ある俳優部のみなさんにも、心を込めて肉体を差し出してくださったスタッフのみなさんにも、改めて感謝の想いでいっぱいです。みなさんと出会えなくては、こんなに美しくは現れなかった光景ばかりだったろうと信じています。
『転校生』『ひぐらしのうた』『スタンドバイミー』と続いてきた廻花さんとの三部作が辿り着いてしまって、果ててしまったそばから、かけがえのない時間でした。どんな姿でも、どんなペルソナでも、その魂の声に巡り会えるように、一歩一歩生きてゆきたいと思います。廻花さん、生まれてきてくれてありがとう!廻花さんの産声を、祝福する三部作でもありました。たしかに、たしかに。