劇団普通の舞台『水彩画』が6月17日(月)から23日(日)まで、東京・すみだパークギャラリーささやで上演される。
石黒麻衣によって2013年に旗揚げされた、劇団普通。近年は、茨城弁による全編方言芝居を主に上演している。2023年は、東京・三鷹市芸術文化センター星のホールで『風景』、東京・祖師谷のカフェムリウイで『写真』を上演した。
同公演は、変容していく地方都市にある洗練された内装のカフェを舞台に、寄る辺なく浮遊する現代の家族の姿を描くという。脚本・演出を務めるのは石黒麻衣。出演者には、用松亮、安川まり、坂倉なつこ、浅井浩介、伊島空、青柳美希が名を連ねている。
また公演期間中には、アフタートークとシンポジウムが開催される。アフタートークには、18日(火)19時30分の公演終了後には城山羊の会の山内ケンジ、19日(水)14時の公演終了後にはイキウメの前川知大、22日(土)17時30分の公演終了後には映画監督の瀬々敬久が出演する。また21日(金)14時公演終演後には、出演者が登壇するシンポジウムが行われる。

【石黒麻衣のコメント】
これまで、私にとって茨城弁で家族を描いていくことは記憶や郷愁を作品の中に写し取るかのような作業でした。ですが今作では現在、そして未来に向けての心許なさ、そして家族の個々のなかにある“生きること”というものを描きます。未来を向く、己の内面に向き合うということは恐ろしいことでもありますが、作品のなかの小さな家族を通じて皆様と共有し、俯瞰し、乗り越えて行けるような作品に出来ればと思っております。会場は、カフェの隣にあるギャラリーで、特別な空間でありながら外との繋がりを感じる作品にとても合った場所と思っております。皆様のご来場を心よりお待ちしております。