ウンゲツィーファの舞台『ウンゲ演劇集 ふたりぼっちの星「動く物」「旅の支度」』が4月18日(木)から21日(日)まで、東京・神保町のPARAで上演される。
同公演は、ウンゲツィーファによる二人芝居の同時上演。大人のための童話集とされており、『平成29年度北海道戯曲賞』で大賞を受賞した代表作『動く物』と、新作となる『旅の支度』が上演される。脚本・演出を務めるのは本橋龍。『動く物』には藤家矢麻刀と高澤聡美、『旅の支度』には黒澤多生と豊島晴香が出演する。
チケットは現在発売中。公演スケジュールの詳細については、特設ページをチェックしよう。
【ウンゲツィーファ・本橋龍のコメント】
昨年末ウンゲツィーファの周りの人々と、これからどうしよう…公演しようにもお金が…などと話していた時にたまたまSNSでPARAが所属アーティストを探しているという投稿を見かけ、その場の勢いで連絡したのが始まりでした。
PARAにてスタッフとお話ししている流れで、シンプルに空間が気に入ったので演劇公演をやらせてほしいと提案すると「PARAのレパートリー作品として作っていくのはいかがですか」と提案して頂きました。つまり、ウンゲの演劇をPARAの協力のもと定期的に発表するということです。願ってもないことでした。
演劇公演をやり続けなければいけない。疲れたからやめようと簡単に言えないくらいには色んなものを積み上げ過ぎたようです。
何故やるのか。やり続けた先に何があるのか。そんなこと悦に入って呟く暇あったら演劇をつくろう。
つくり続けることを選んだのだ。
だからとにかく演劇をつくってます。
【PARA・中條玲のコメント】
こんにちは。PARAは神保町にある劇場です。劇場と言っても、ビルの2階と4階部分の一室を使い”劇場”と呼んでいるどこか無骨なスペースです。美術、演劇、哲学など様々なジャンルの芸術と人がこの場所にふわふわと集いはじめています。
PARAが掲げる「つくってます」というコピーは大きく分けて、この場所で芸術を「つくってます」という意味と、この場所で劇場を「つくってます」という二つの意味があります。劇場をつくるということはまあ大変なことです。この場所にふわふわと集った芸術と人が、お互いにとって単純な利用や消費の渦に巻き取られてしまわないように、たまたま隣り合って出会い『また今度』と手を振って挨拶する瞬間をつくれるように。なんとか細い線をつむいで”劇場”と呼べる何かをこの場所に見つけ出そうとしています。
レパートリー作品をつくることは、そんな細い線のひとつです。ウンゲツィーファの本橋さんが『動く物』という大切な作品と、新作『旅の支度』をPARAのレパートリー作品としてつくってくれることになりました。ウンゲ荘の小さな部屋の一室で見た二人芝居に、”劇場”の可能性を見出すことができる気がします。これからこの無機質なスペースにたくさんの人の記憶や言葉が降り積もっては交差します。3年目のPARAです、どうぞ遊びに来てください。