世界的に優れた建築家に贈られるアメリカのプリツカー賞の受賞者に、建築家の山本理顕が決まった。
プリツカー賞は「建築界のノーベル賞」とも呼ばれ、世界的なホテルチェーン・ハイアットのオーナーであるプリツカー家が1979年にハイアット財団を通じて設立。受賞理由について審査委員長のアレハンドロ・アラベナ(Alejandro Aravena)は「これからの都市に最も必要なことのひとつは、建築を通して人々が集い、交流する機会を増やす条件を作り出すこと。山本はパブリックとプライベートの境界を注意深く曖昧にすることで、交流を生み出すことに積極的に貢献している」などとコメントしている。なお、日本人としては2019年に受賞した磯崎新に続き9人目となる。
山本理顕は1945年、中国・北京生まれ。第二次世界大戦後は横浜へと移住。東京芸術大大学院建築専攻修了後、1973年に山本理顕設計工場を設立した。これまで、横須賀美術館、公立はこだて未来大学、横浜市立子安小学校、海外ではスイス・チューリヒ空港の複合商業施設「THE CIRCLE」や中国・天津図書館などを手掛けている。