映画『Polar Night』 (ポーラーナイト)が12月15日(金)に公開されることが決定した。
同作は、2013年に発表した中編映画『天使の欲望』がイギリスのレインダンス国際映画祭でニッポンコネクションなどに選出され、世界で話題となった磯谷渚監督による初の長編映画。『女優霊』『リング』『ザ・ミソジニー』などで脚本を手がけた高橋洋が共同脚本として参加しており、12歳の少女がファム・ファタル=宿命の女性と出会い、激情に囚われながら大人になっていく姿を血に飢えた妖美な世界観の中で描き出す物語となっている。W主演を務めるのは河野知美と峰平朔良で、河野は同作のプロデューサーも務めている。
公開決定にあわせて特報映像およびメインビジュアルも公開された。映像は河野が演じる絵画教室の教師・衣良と、峰平が演じる生徒・真琴が、光の中で見つめ合うシーンから始まり、ミステリアスなカットが連続する内容となっている。
また公開決定に際して河野、峰平、磯谷、高橋からコメントも到着している。
<河野知美 主演・プロデューサー>
幼少期から“普通”という定義に疑問を抱き、葛藤を覚えてきました。そして今こそ、世間一般に反旗を翻し、改めて“普通”とは何かを問いたくてこの作品を企画しました。
誰しもが持つ特異性こそが個性であり美しさだと黒川衣良という役を通じて証明出来れば幸いです。
更には、その特異性を肯定してくれる人がきっといるという願いも込めて。
<峰平朔良 主演>
インするまでは作品の世界観をなかなか掴めず、そこに身体を馴染ませることが難しくて悩みましたが、監督は歩幅を合わせながら優しく真琴へと導いてくれました。
また尊敬する先輩方とご一緒でき幸せな時間でもありました。現場で沢山考えては不安になり、それでも諦めず一生懸命挑んだ作品なのでぜひ映画館に見に来ていただけたら幸いです。
<磯谷渚 監督・脚本>
人の血を吸って生きてきた黒川衣良という人が、この世界でひっそりと生活している…。
彼女に心を奪われた真琴のように、私は彼女のことを知りたい、本当の姿を見せてほしいと追いかけ続けました。演じる河野知美さん自身にインスピレーションを受けて立ち上がってきたキャラクターでありつつ、高橋洋さんがさらに生々しく衣良という人の生き様を描かれ、美しくも凄みのある衣良を河野さんが演じ切っています(もはや衣良そのものです)。峰平朔良さんは、まっすぐで強い眼差しが印象的で今回真琴役をお願いしました。真琴の衣良に対する何か強烈な、憧れと恋とが入り混じったような表現しがたい強い思いを演じてくださいました。是非映画館でご覧いただけたら大変嬉しいです。
<高橋洋 脚本>
YouTubeで“捕食動画”を見るのが好きです。自然界の動物たちに“生存権”はない。道を歩いている子供が突然強奪され、よその家の食卓に上るなんてことが当たり前に起きている。見続けているとちょっと感覚がおかしくなります。
『Polar Night』の脚本はそういうちょっと変な感覚で書きました。
というのもこの映画は人間界で“捕食者”として生きるしかない者の話だからです。
『Polar Night』
2023年12月15日(金)より新宿シネマカリテ、シネマート心斎橋他にて全国公開
◆キャスト・スタッフ
河野知美 峰平朔良
廣田朋菜 北澤響 梅田誠弘 木原勝利 関幸治 / 神田朱未 小玉葵
山﨑七海 カトウシンスケ
監督:磯谷渚(『天使の欲望』)
脚本:磯谷渚 高橋洋 企画・プロデューサー:古山知美(河野知美)
音楽:宇波拓
2023 /日本/74分/カラー/シネマスコープ/5.1/DCP PG12
製作:FILM DESIRE / Ihr HERz Inc.
配給・宣伝:フルモテルモ / Ihr HERz Inc.