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新原泰佑、小栗基裕、前原瑞樹、相島一之ら俳優の魅力
ー今回って当て書きですか?
池田:当て書きっぽくなりました。基本、出演者のことをよく知りたいっていう思いがあって、皆さんの出ている映像やライブを観たり、インタビューを受けている時の話、普段の日常会話も大量に見たり聞いたりしました。その上でこの人ってどういう人なんだろう?っていうのを考えながら脚本を書いていきましたね。
ー今回出演される俳優さんの、魅力や個性について教えてもらえますか?
池田:そうですね、まず、新原(泰佑)さんはすごく優しさを持った方という感じがするんです。でも、それでいて、何か秘めているものがある。それは言葉に出すまでにものすごく考えられていて、体の動きなどに出てくるところがあるのも面白いなと思っています。

池田:小栗(基裕)さんは話していてかなり面白い人ですね。s**t kingz(男性4人組のパフォーマンスチーム)として海外公演もやられているし、ダンスも、映像でもライブでも吸引力があり、目が離せなくなるほど素敵で。でも、自分が今この空間で何をしているんだろうかっていう、すごく俯瞰した目線を持っているような気がしますね。ゲームをやっている時のように、キャラクターを動かしながらもメタな自分がそれを見ているというか。

池田:前原(瑞樹)君はだいぶ前に玉田企画という劇団にも、一緒に出たことがあります。その頃は、明るめだけれどしっかりしている役を多く見ていたんですけれど、今回はもうちょっとおかしな役っていうか、彼が先頭を切って面白いことを言うみたいな役がいいかなって思って。彼の笑顔にはすごい力があると思ったので。前原君自体も演じる上で色々気遣いをしてくれていて、場の空気を飛び越えて演じられる人なんじゃないかなって思いました。

池田:相島(一之)さんは三谷幸喜さん主宰の東京サンシャインボーイズにも出ていらっしゃるベテランですね。でも、『ハートランド』の時もそうだったんですけれど、新しいことにチャレンジしてくれる。今回はゲームの『フォートナイト』の話が出てきますけど、相島さんのお子さんはあのゲームがめちゃくちゃ好きでやっていて、今回は自分よりお子さんのことを考えながら表現をしているかもしれません。だからなのか、ある種の父性的ものを相島さんに感じていますね。

ーあと、ダンスのシーンがあるそうですね。なぜ今回取り入れようと?
池田:まず今回、主演の新原さんがダンサーでもある、というのが大きいです。あと、家で自分の子供がよく動いたり踊ったりするんですけれど、その瞬間を何も考えずに見ているのが楽しいんですよね。本当にただそこにいて踊っているのを、ついつい見てしまう。ダンスってそういう力があるなあと思って。TikTokなんかを見ていてもそう思いますし。今まで、色々な戯曲も書いていて文字とか意味とかコミュニケーションの力を実感したんですけど、ただ動いているっていう、言語化されていないものをフィーチャーしてみたいなと思って。