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『MID NITE ZINE 〜WANDERLUST〜』で語りを担当。堀内貴之はラジオのグルーヴを面白がる

2025.6.30

#MUSIC

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

6月10日は、番組からの推薦で、ラジオDJ / プロデューサー / 雑誌編集者の堀内貴之さんが登場。2023年10月から3ヶ月に渡ってJ-WAVEで放送されていた『MID NITE ZINE 〜WANDERLUST〜』についてや、番組を書籍化したZINE『Sir Slow Bootleg: 狂った時代を楽しくサヴァイブするための13の夜伽話』などについて伺いました。

J-WAVE番組『MID NITE ZINE 〜WANDERLUST〜』で語りを担当

タカノ(MC):『MID NITE ZINE 〜WANDERLUST〜』の放送中は、覆面ユニットの「SirSLow」として活動されていましたけれど、もうこの話はしても大丈夫なんでしょうか?

堀内:はい、問題ないです。

タカノ:僕、あの番組はすごく聞かせていただいていて、本当に大好きだったんですよ。

堀内:僕も放送中には毎日この3スタに来ていましたけれど、その時もシンヤさんは声をかけてくれて、ご挨拶させてもらいましたよね。すごく優しいものを感じましたし、シンヤさんが応援してくれていると思ってありがたかったです。

タカノ:あの番組、半端なかったですよね。Celeinaさんにも「これやばいよ」と伝えたくて、radikoのリンクをLINEで送ったこともありました。

堀内:シンヤさん、すごくありがたいリスナーですね。

タカノ:『MID NITE ZINE 〜WANDERLUST〜』は、1時間のミックスを流しながら、そのミックスに乗せて合間で堀内さんが語りを入れていく番組だったんですよね。音楽と言葉が完全に融合した1つの作品として成立している、没入型のコンテンツでした。

堀内:ありがとうございます。

タカノ:あの番組を通して、言葉って音楽なんだ、そして反対に音楽は言葉でもあるんだなと、僕は改めて気付かされました。

堀内:逆に言うと、ラジオには音楽と言葉の2個の要素しかないんですよね。ラジオの制作は、その2個をどう組み合わせていくかということだけなんです。定型的に、このコーナーがあってこんなことやってジングルを鳴らしてみたいなフォーマットもあれば、全く違うことも考えられる。言葉と音楽との足し算や掛け算、あるいは割り算とかを楽しくやれば、全く違うものができる可能性があるなと思って、そこをずっと探していたところもあったんです。

Celeina(MC):あの番組は、どういった構想を経て誕生したんですか?

堀内:最初は、仲のいい友達と「バンドでも組もうか」みたいな話をしていたんですよね。その後1人でいるときに、何かふっと曲のタイトルのイメージだけが13曲分降りてきて、「面白いことになったぞ」とそれを書き留めて。それをその2人の友達に、「バンドをやるんだったら、こんな感じの曲やらない?」と送っておいたんです。

そうしたらちょうどJ-WAVEさんから、「13週のラジオ番組をやりませんか」とオファーが来て。「13!?」と驚きまして(笑)。今、手元にちょうど13週分のネタがあるし、ここから発想して何かラジオ番組を作れないだろうかということをJ-WAVEの人たちに相談して、最終的に形になっていきました。

タカノ:偶然だったんですか! 本当に、奇跡のようなタイミングだったんですね。

「SirSLow」の信頼関係が生む、音と言葉の化学反応

タカノ:どうやらこの『GRAND MARQUEE』に関わる人物が、「SirSLow」にも深く関わっていると伺いました。

堀内:前田さんです。

タカノ:月曜日のディレクターの前田さんが「SirSLow」で堀内さんの相方として、ミックスなどを担当されていたと。

堀内:僕らは1990年代ぐらいから東京のアンダーグラウンドシーンでずっと遊んでいるので、夜会う友達はみんな付き合いが長いんですよ。30年ぐらい一緒に夜遊びして社交し続けて、誰かの誕生日だったら遊びに行くとか、そんなふうにして生きてきた人たちがいっぱいいて。前田章太郎さんは、そういう友達の1人なんです。

彼自身もDJですし、共通の言語が多くて。感覚としても、僕が例えば「こんな感じで喋りたいな」と思ったらそういう音ネタを出してくれたり、ピッチもそれに合わせてくれたりするんです。だから言葉でのやり取りをそんなにしなくても、同じフィーリングで制作ができるんですよね。

タカノ:まず堀内さんの言葉があって、後から音をつけていたんですか? 逆かと思っていました。

堀内:『MID NITE ZINE 〜WANDERLUST〜』ではそうでしたが、普段ラジオで自由にやるという時には、まず音ありきのことが多いですね。最初に音のイメージをすり合わせて、「僕はこの辺の音が好きなんだけど、最近どんなのが好き?」みたいなところを共有して、「この辺のやついいよね」という共通認識を作っておくんです。そうしたら、例えば章太郎がDJやっていて、ここがいいなとなって、だんだん気持ちが上がってきて、言葉が出てくる。で、言葉を置き始める。

タカノ:化学反応的なことでしょうか。

堀内:そういう時もあります。ちょっと餅つきみたいな感じで、「そういうビートの感じで来るのね、じゃあこんなふうに行こうかな」とか、お互い操られる。ダークなトラックをかけられたら思ってもないダークな面が出てきたり、曲調が明るくなったらそれに引っ張られてポジティブな言葉に変わっていたり。

タカノ:実際の言葉自体も変わるんですね。僕たちも、後ろに流れるBGMによって話し方がスローダウンしたり、声のトーンが明るくなったりというかたちで影響を受けることはあります。

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