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映像作家・葛飾出身の作品は、日々の生活で言語化できないものを代弁してくれる

2024.3.10

#MOVIE

グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。

12月4日は、映像作家の葛飾出身さんが登場。映像制作をするようになったきっかけや、自身のクリエィティブのルーツ、アニメーションを手掛けた曽我部恵一さんのMVについてのお話を中心にお伺いしました。

心の脇腹を「こちょこちょ」くすぐる、葛飾出身の映像作品

Celeina(MC):週の最初は番組が推薦するこの方、映像作家の葛飾出身さんです。よろしくお願いします。

タカノ(MC):確認ですが、ご出身は?

葛飾:香川県高松市です。

Celeina:ちょっと待ってください。「葛飾出身」じゃないんですか!

タカノ:葛飾出身だと思っていました(笑)。実は、私が先日『もじ イメージ Graphic展』にお邪魔させていただいた時に、そこで葛飾出身さんの作品に出会いまして、「いいね!」と思いすぐに番組スタッフから葛飾さんへ連絡していただきました。

葛飾出身さんは『もじ イメージ Graphic展』でも、普段Xで公開されているような映像作品を上映されていましたが、すごく心の脇腹をこちょこちょされている感じがあったんです。音楽番組や教育番組に使われている、短いジングルの映像みたいな雰囲気でノスタルジーを感じつつ、CGもかなり使用されているので、新しさと古さの同居を感じました。そして、言葉のチョイスも超面白い。この説明で合っていますか? 表現が難しいですが。

葛飾:合っていると思います。僕もよく分からないので(笑)。

タカノ:『もじ イメージ Graphic展』は、静かな展示会場だったんですけれども、お客さんがみんな、爆笑していたことも印象的でした。あと、日記のような映像作品も作られていますよね?

葛飾:はい。『今日の日記』という作品を2日置きぐらいに投稿できたらいいなと思って、やっています。

タカノ:『今日の日記』は映像とメッセージが一緒になった作品で、例えば、そのメッセージが「風呂上がり、着るものが何もねえ。洗濯をサボりすぎた」という。

Celeina:メッセージがたまらないですよね。私がお気に入りだったのは、「9時以降の夜食を禁止します」というやつ。これがSNSに流れてきて見た時に、それこそ、こちょこちょされているみたいな。

タカノ:分かる。心の脇腹こちょこちょなんですよね。僕が好きだったのは、「お昼なのに窓開けてもなんか明るくない日があるよね」という。分かるのよ。メッセージは葛飾出身さんの実体験ですか?

葛飾:基本的に実体験をもとに作っています。

タカノ:人類が日々の生活で感じても、あんまり言語化ができていなかったことを代弁してくれる感じですよね。

Celeina:たしかに、そんな映像作品を作られていらっしゃいますね。

親から与えられたWindows98や、父親の車で聴いたドリフが原体験

タカノ:映像作家としてプロダクションにも所属されていると聞きました。そもそも映像作品を作るようになったきっかけは?

葛飾:幼い頃から、親に自由に使っていいパソコンを与えられていて、GIFアニメをパラパラ漫画の要領で作ることがすごく好きでした。その延長で、気がついたら、ちゃんとした映像作品を作るようになっていました。

タカノ:じゃあ、もう10代の頃から?

葛飾:当時はWindows98を使っていたので、それより前かもしれないです。

タカノ:Windows98となると、だいぶ昔ですが。まだお若いですよね?

葛飾:はい、25歳です。

タカノ:小学生の頃から始められたと。映像にノスタルジーがすごくあるから1990年代のWindows感を感じます。

Celeina:たしかに、分かります。

葛飾:ずっと触れていたものが原体験になっていて、ずっと頭の中にこびりついている感じです。

Celeina:映像だけじゃなくて、言葉の選び方もハイセンスですが、自分の中で、ルールや言葉選びでこだわっている点はありますか?

葛飾:基本的に、実体験をもとに書くというのはありますが、なるべく分かりやすくなるように、言葉をひらいてみたりすることは考えています。分かりやすく、かつ、そんなにネガティブじゃなくて、見た方が明るい気持ちになってくれることを意識しています。自分自身もそういう言葉を出すほうが、精神衛生上いいので。

タカノ:作品から1970~1980年代のレトロなカルチャーを感じますが、ルーツとして何かありますか?

葛飾:父親の影響です。父親がドリフ世代で、ドリフターズやクレイジーキャッツなどのCDをたくさん持っていました。父の車の助手席に乗せてもらっている時に、そういったCDがずっと車内で流れていました。

タカノ:家族の影響って大きいかもしれないですよね。葛飾さんのSNSには岩崎宏美さんがよく登場されていますね。

葛飾:そうですね。東京に越してきてから、周りの友達が1970年代から1980年代の頭までの音楽の文化が好きな人ばかりだったんです。そこに影響を受ける形で僕も聴き始めて、岩崎宏美さんもちゃんと聴くようになりました。

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