グータッチでつなぐ友達の輪! ラジオ番組『GRAND MARQUEE』のコーナー「FIST BUMP」は、東京で生きる、東京を楽しむ人たちがリレー形式で登場します。6月1日は、ファッションスタイリストそしてショップディレクターの東翔平さんからの紹介で、バックブランドyorozuの森川明さんが登場。
哲学家志望からアパレル業界へ転向を果たし、メイドインジャパンにこだわった唯一無二のバッグブランドyorozuを立ち上げた森川明さんに、唯一無二の鞄づくりをする上で、大切にしていることをうかがいました。
INDEX
学生時代は哲学家志望。友人のすすめで就活し、選んだアパレル業界の道。
Celeina(MC):まず、yorozuを立ち上げられた経緯をお聞きしたいんですけれども、学生の頃からファッションやデザインに興味がお有りだったんですか。
森川:全然そういう感じではなくて、元々、学生時代は哲学とかをやってて、その道に進もうと思ってたんですけど、いろいろありまして。
タカノ(MC):哲学の道に進むなんて、想像つかないですね。
森川:50歳ぐらいで、ようやく新人になりましたみたいな世界なんですよ。そういう世界のあるあるで、それはそれですごいんですけど、ちょっと無理だなと思って。それで、フリーターになろうかとも思ったんですけど、自分の友達が、「せっかくならお前、就活の一つでもしてみろよ」と言ってくれて。それで応募させていただいたのが前職で、そちらでいろいろ経験させていただいたりして。
Celeina:そちらはアパレル関係だったんですか。
森川:そうですね、カバンとかOEMで製作しているような会社だったので、そこでいろいろ勉強させていただいて。
タカノ:でも、そこから独立しようと思ったきっかけは何だったんですか。
森川:そうですね、生産背景の方々から「協力してやるよ」っていう話をいただけて、皆さん兄貴みたいな方々ですし、もうやってみようかなって。
タカノ:へえ、面白いですね。昨日の東さんとも、ちょっと通ずるというか。
Celeina:確かに、周りの力でもありつつ、タイミングもね。でも、会社を辞めるのは不安じゃなかったんですか?
森川:ちょっとやっぱり馬鹿だったんでしょうね。「いけるっしょ」みたいのがあったんですけど。
Celeina:でも、勢いって大事ですね。
森川:本当におかげさまで5年目ぐらいなんですけど、5年前の自分にもし会ったら「止めとけ」って言いますね。
Celeina:えぇ!(笑) やっぱり苦労がたくさんありましたか?
森川:いやもうでも、本当に皆さんのおかげさまとしか言いようがないですね。
yorozuは、日本のカルチャーを背景にした唯一無二のブランド
タカノ:バックブランドyorozuについても聞きたいんですけど、どういうブランドコンセプトなんでしょうか。
森川:メイドインジャパンの生産背景に立脚しながら、唯一無二のものを作っていくって、コンセプトです。
Celeina:バックブランドのお名前のyorozuに込められた思いっていうのは?
森川:そこは、ちょっと様々な解釈ができるような形で、ちょっと余白を残しておいています。
Celeina:へえ~~、多くは教えないよと。
タカノ:でも、すごいかっこいいんですよ。
Celeina:ねぇ、お鞄すごく素敵ですよね!
タカノ:今日もyorozuのお鞄を持ってきていただいて。
Celeina:こちらは、肩掛けの大きなショルダーバック。これは素材とかにも、こだわられてるんですか。
森川:そうですね、これ倉敷の帆布ですね。
タカノ:へえ~、なんかいろんな素材使ってますよね。レザーだったりとか、テクスチャーの表情豊かな感じとかが、すごくいいなと思って。
森川:ありがとうございます。
Celeina:すごい! やっぱり日本のカルチャーを背景に持っているっていう感じがしますよね。お鞄のデザインから。
タカノ:やっぱり職人さんとタッグを組んで、みたいなやり方なんですか?
森川:そうですね。企画の時に打ち合わせをさせてもらうんですけど、「こういうデザインにしたいんですけど」ってお伝えしても、縫い方とかも結構きっちりやられるので、「こういう方向性ではやりたくない」って言われることもあったり。職人さんの美学があるので。
タカノ:じゃあ、結構、ぶつかることもあるんですか。
森川:いやまあ、ぶつかるというか、本当に職人さんありきなので。
タカノ:職人さんの意思は大切にしつつ、森川さんの中で、デザイン面で、一応折り合いはつけつつ?
森川:そうですね。一応、発注側ではありますけど、そんな風に思ったことは一度もないですね。
タカノ:他に、こだわってる部分はありますか。
森川:いや、本当に、唯一無二のものっていうところで。
Celeina:なるほど~。いやぁ、面白いですね。やっぱり、哲学を勉強されてたっていうのも、バックグラウンドに感じるような気がしますね。
Celeina:それでは、ここで1曲お送りしたいんですけれども、森川さんに選んでいただきました。どんな曲でしょうか?
森川:Monster Vacationさんというバンドの“恋心”という曲なんですけど。明日からtensenというお店を一緒にやる三井(喬介)くんが十数年前にやっていたバンドです。
Celeina:それは気になりますね。それではみんなで聴いてみましょう。
タカノ:初めて聴いたんですけれども、若き日の自分をなぜか思い出すっていう。
Celeina:ノスタルジーあふれる。バックブランドyorozuの森川明さんの選曲で、Monster Vacationの“恋心”をお送りしました。
好きな作家は、ニコライ・ゴーゴリ。
Celeina:森川さんのインスタを拝見させてもらって、音楽や本もお好きなのかなと見受けられたのですが、最近読んで良かった本、おすすめは何かありますか。
森川:いろいろあるんですけど、明日からのtensenでも取り扱いさせていただく、東浩紀さんが立ち上げた会社で作られている『ゲンロン』という批評誌があるんですが、やっぱりあそこらへん全般面白いですね。
タカノ:『ゲンロン』、読まれているんですね。
森川:いや、もう面白いですね。
Celeina:え、私わからないです。
タカノ:なんかでも、プロ読者っていう感じですね。ベテラン読者みたいなイメージありますけど。
Celeina:森川さん、1ヶ月で何冊ぐらい本読まれてるんですか。結構読みますか。
森川:読むときはそうですね。1か月に10冊とか。直近はなかなか読めないですけどね。
Celeina:いや、でも、3日に一冊読んでいるのは、すごいですね。
タカノ:哲学系とかが、多いですか、やっぱり。
森川:いや、そんなこともないですよ。小説とかも読みます。最近はそこまでですけど、はい。
タカノ:好きな作家さんとか、いますか?
森川:作家さんは、ゴーゴリ。
タカノ:ゴーゴリ! ゴーゴリって……
森川:『外套』っていう小説があるんですけど。
タカノ:ニコライ・ゴーゴリ。ロシアの?
森川:はい。
タカノ:今、ちょっと検索しました。名前は聞いたことあった。
Celeina:もし読んでる方いらっしゃったら、ぜひメッセージ欲しいですね。森川さん、先ほどのtensenというイベント、お店のお話もされてましたけれども、yorozuのカバンはどちらで販売されてるんでしょうか。
森川:tensenでも一部販売させていただくんですが、今は洋服のセレクトショップさんに取り扱っていただている感じですね。
Celeina:なるほど。ちなみにオンラインでも取り扱っているということで、ぜひ皆さんもチェックしてもらえればと思います。
タカノ:Instagramもね。皆さんチェックして頂いてね。yorozuで検索すれば。ロゴもかわいいんですよ。
Celeina:あと週末も何かイベントというか、お店があるというのを。
森川:三井くんの地元が愛媛で、彼に縁がある『TANGERINE』(タンジェリン)っていうオレンジジュースを作られてる方たちがいて、その方と一緒にtensenでイベントをやります。
Celeina:なるほど、tensenで。楽しみですね! リスナーの皆さんもぜひチェックしてもらえればと思います。今日はバッグブランドyorozuの森川明さんにお話しを伺いました。ありがとうございました。