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NEWS EVENT SPECIAL SERIES
私たちの「はねやすめ」

朝の深大寺で蕎麦屋呑み。鬼太郎と納涼

2024.7.30

#OTHER

第1回で海に出かけた後、次はどこに出かけるか話す、みらんと小原晩、そして新家菜々子の3人。野球観戦もいいし、水族館も行きたい。話し合いの結果、ドラマ『おいハンサム!!』の影響もあって蕎麦屋に行くことに。

蕎麦処として有名な東京都調布市・深大寺は、お寺の周りに蕎麦屋が集まり、植物園や動物墓地もある風情ある空間。築60年余りの木造建築である鬼太郎茶屋で水木しげるワールドも楽しめて、観光客もそんなに多くないなんて、「はねやすめ」にぴったりだ。

食べて、歩いて、願うこと(from みらん)

朝の10時前。バスに乗り、隣に座る晩ちゃんに、何時に起きた?     と聞く。2時って言うから思わず笑う。とっくに目覚めてた晩ちゃんと、起きがけの私と、相変わらず笑顔でカメラを向けてくれる菜々子ちゃんと、今回は深大寺ではねやすめです。

この頃蕎麦に目がない私の提案で、蕎麦処として有名な深大寺に来たわけで、そりゃうれしい。うれしいわ〜と込み上げつつも、上回ってくる、勢いのある蒸し暑さ。6月只中、緑はあふれんばかりで、とっさに虫除けミストを取り出し、シュッシュする。晩ちゃんと菜々子ちゃんの腕にも、首にも、シュッシュする。

目的地の玉乃屋にはすぐに着いた。丸見えの蕎麦打ち小屋で、黙々と蕎麦を打つ職人さん。かっこいいなあ。

平日の朝っぱらでほかにお客さんはいないみたい。私たちは好きな席を選ぶ。やっぱり窓際端っこ。     

おしながきを開いたら、ビールはいくよね、天ぷらは食べたいよね、あとは〜、おつまみ山菜も。うん、いいね。そうしよう。早くビールが飲みたくなってるから、ちゃきちゃき注文して、すぐに運ばれてくる深大寺ビール。はっはっはって言いながら互いにそそぐ。午前のビールは浮かれちゃう。

テーブルで食事をする女性

中程度の精度で自動的に生成された説明

オレンジの香りがする深大寺ビールを飲みながら、私たちは他愛もない話をする。テーブルの真ん中に天ぷらが置かれて盛り上がる。2本の海老を誰が食べるのか。海老なんてみんな食べたいでしょう。と晩ちゃんは言う。それもそうかもだけど、海老って晩ちゃんにすごく似合う気がするから、食べてもらう。私は海苔の天ぷらが食べてみたかったし、もう1本の海老は菜々子ちゃんに。イルカのTシャツ着た菜々子ちゃんも、海老似合ってた。

レストランで食事をしている子供たち

自動的に生成された説明

最後にお蕎麦を頼む。私は夏期限定の胡麻汁をざるで。綺麗な細切りの蕎麦に改めて手を合わせたら、蕎麦をすくいあげて、さっと胡麻汁につけてすする。よく噛んで、んん〜美味しい。すくって、つけて、すすって、味わう。この繰り返しで、私の心はすごく、ととのってくる。丁寧な気持ちになる。それを晩ちゃんに伝えたら、あーわかるよ。と、じんわり受け止めてくれたのがうれしかった。

テーブルで食事をしている人

自動的に生成された説明

あれ私ったら、いつの間にか蕎麦エッセイを書いて満たそうとしているよう。だけどこのあとの深大寺散策も楽しくてね、もうちょっと書きます。

店を出たら、あらよっと旅行気分。気の向くままに歩いていく。元三大師堂を眺め、五大尊池を眺め、なんとなくおみくじを引く。凶を引いてしまう。おろおろしてたらみんなが宥めてくれた。友達ってやさしい。

人, 屋外, 男, 水 が含まれている画像

自動的に生成された説明
人, 持つ, 男, 女性 が含まれている画像

自動的に生成された説明

また歩いて、立派な七夕の笹を見つけた。せっかくなので、私たちも願いを書いて吊るす。それぞれのらしさが光る短冊に、ちょっとうっとり。

そのうち甘いものが食べたくなってきたので、鬼太郎茶屋へ。ここがけっこう、ときめきスポットだった。

意地の悪そうな妖怪たちがあちらこちらにいて、なんだか愛おしく、力が抜けた。冷たいソフトクリームも体をほどいていく。

ひと息つきながら、ねえ今度はどこ行こうか、なにしようか、わらわら話す。行きたいところも、したいことも、たっぷりあって、良いもんだ。楽しい夏になればいいな。

六月の蕎麦(from小原晩)

午前中に集まったにもかかわらず夏真っ盛りみたいな6月で、汗はだらだら胸の谷間を降りてゆく。私たちは調布駅で待ち合わせて、バスに揺られて深大寺へ向かう。

到着次第、みらんちゃんはなにやらスプレーを腕にふる。あっ虫除けスプレーだ、と思ったときには、する? と聞いてくれるから、お言葉に甘えると、スウスウとして、嫌なにおいもしない。結構いいものだな、と思いながら緑の中を歩いていると、蕎麦屋は急に現れた。涼しさを求めて中へ中へと入っていく。

早速、ビールと天ぷらと山菜を頼む。山菜とビールはすぐにやってきて、みらんちゃんとお酌をし合う。

私はお酌したりされたりするのが苦手なほうなのだけれど、とは言いつつ、一緒にいるのがふつうになった人とであれば、まあどちらでもいいというような塩梅なのだけれど、みんなは一体お酌のことをどう思っているのだろう。でも、もし自分が尊敬しつづけている人とお酒が飲める機会がやってきたときにお酌してもらえたら、そのお酒はたまらないすばらしさなのでしょうねとも思うから、この気持ちはどこからきてどこへむかっているのだろう。でもお酌って、下の人が上の人にするものだものね、じゃあいらないよ、お酌なんて。手酌上等!(みらんちゃんについでもらったビールはたいへんにうれしく、すばらしく、おいしかったです) 

何はともあれ天ぷらもビールもおいしい。

風すら生ぬるいような日のビールは生きるためのなにがしという感じの味がして、染み入る。

届いた天ぷらは海老2本、茄子2本、海苔2枚、ししとう1本、さつまいもひとつ、椎茸ひとつ。今日のメンバーはみらんちゃんとななこちゃんと編集者さんと私の4人だったので、私はてっきり、みんな海老の天ぷらを狙っていると思って天ぷらじゃんけんを提案すると、みらんちゃんと編集さんは海老じゃなくてもいいよと言って、じゃんけんいらずで海老の天ぷらにありつけた。

それから、おいしい蕎麦をお腹いっぱい食べた。蕎麦屋を出てそこらを歩いていたら、七夕のあれがあった。

風に揺れるさまざまな色の願いごとはきれいで、私たちも願いごとを書くことにした。3人のうち一番に書き終わったのはみらんちゃんで、すごくみらんちゃんらしい願いごとだと思った。みらんちゃんに出会ってからずっと、みらんちゃんは私にとってまぶしい存在なのだけれど、その芯にはこういう願いがあるのだよな、と頷きたくなるような願いだった。次に書いたのはななこちゃんで、これもななこちゃんらしい純粋な、ぴっかり光るようなものだったので胸がときめいた。私はさんざん悩んで「よく読みよく書く」とした。字が下手で恥ずかしい。願いごとはむずかしい。

それから鬼太郎茶屋へ行った。『ゲゲゲの鬼太郎』の、あの鬼太郎茶屋である。調布市は作者・水木しげる先生が50年近く住んでいた土地らしく、その縁でここ深大寺に鬼太郎茶屋が作られたらしい。

茶屋で甘いものを食べて、帰り際にガチャガチャを回したら、いちばん欲しいと思ってた一反もめんがでた。帰りのバスでも電車でもずっと見つめてた。宝物がふえた。

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