直木賞作家・千早茜の小説を実写化した映画『男ともだち』が、11月6日(金)に全国公開されることが決定。あわせて、特報映像とティザービジュアルも公開された。
原作は、千早茜による同名のロングセラー小説。京都を舞台に、人生に行き詰まりを感じている29歳のイラストレーター・神名と、大学時代の先輩であるハセオの、恋人ではないが確かなつながりを持つ男女の物語となっている。愛していないけれども失いたくないという“異性のともだち”への想いを描いた作品だ。同作の監督は、『幼な子われらに生まれ』などを手がけた三島有紀子。主人公の神名役を松岡茉優が務め、ハセオ役を成田凌が演じる。両名の共演は7年ぶりとなる。
公開された特報映像では、思いがけない電話をきっかけに京都で再会を果たした神名とハセオの、7年ぶりに動き出す時間が美しいロケーションの中でシーンが切り取られている。
また、公開日決定とあわせて松岡茉優、成田凌、原作者の千早茜からのコメントも公開された。
松岡茉優
三島有紀子監督とのご縁は 15 年ほど前、私が担当していたインタビュー番組にて初めてお会いしました。高校生だった私は「恋と愛の違いはなんですか?」と質問して、監督は微笑みながらも「難しいですね」と、真剣に考えてくれました。
今作にて、その結実を迎えられたようでとても幸福に思います。
神名を演じさせていただいた中で、監督が私と神名を深く信頼してくださっていたこと。日々、眼差しやカット割りから受け取って、温かく感じていました。俳優にとって、監督から信頼されること以上の幸せはあるだろうか、とも考えました。期待は、振りかぶって投げすぎたりするけれど、監督の寄せてくれた信頼は柔らかく、激しく、心地よい温もりでした。
この作品を観てくれた方が、大切なものをこれからも大切にできますように。そう祈った作品です。
成田 凌
数年前に三島監督からいただいた言葉と共に、今日まで数々の現場に立たせていただきました。今回改めてご一緒できたこと、とても嬉しく思うと同時に、ハセオという役を通して少しでも感謝をお返しできたらという思いで撮影に臨みました。
毎日、一日のはじめに監督と一対一で話し合いました。
毎シーン撮り終えるたび、安堵のような、過ぎていく時間を惜しむような表情をされている監督の姿がとても印象的で、いつも現場に監督の愛が注がれているのを感じていました。
シーンには不釣り合いな虹がかかったり、なぜか昼間に夕日が出たり、面白いタイミングで雨や雪が降ったりと、映画の神様が遊んでくれているような不思議な日々でした。
映画好きのハセオの部屋には、各部署のスタッフが持ち寄った映画のビデオや DVD が大量に飾ってあります。
監督をはじめ、全スタッフの映画愛が届けば幸いです。
三島有紀子
男ともだちがいた。
彼は優しくなかった。酒に溺れ、嘘をつき、女にだらしなく、
時々、自分自身すら見失っていた。
それでも、わたしが世界からはぐれ落ちそうな夜になると、
決まって「飯でも食いにいこう」と言って夜明けまで隣を歩いた。
まるで、それだけで人間は死なずに済むと知っている天使みたいに。
今はもう、この世界にいない。
千早茜さんの豊かな小説、『男ともだち』に出会った時、
人間は、醜く、欠けていて、どうしようもない孤独を知ってるから
隣にいたがるのだと思った。
松岡茉優さん、成田凌さんと、みんなで、京都、福井、そして広島の
水辺を漂いながら、壊れたことのある人間たちを見つめ続けた。
恋人ではない。
友情でもない。
もっと名前のつかない、湿った感情についての映画だ。
そして、自分の人生を新しく描こうともがく業の映画だ。
たぶん、それこそが、人が生き延びる理由なのだと思う。
松岡さんと成田さんが歩く姿を早く観てもらいたい。
映画『男ともだち』

11月6日(金)新宿ピカデリー他にて全国ロードショー
┃出演:松岡茉優 成田 凌
┃原作:千早茜『男ともだち』(文春文庫)
┃監督:三島有紀子
┃脚本:澤井香織 音楽:安川午朗
┃配給:ハピネットファントム・スタジオ
┃コピーライト:(C)2026『男ともだち』製作委員会