1月15日(水)に死去した映画監督デヴィッド・リンチが手掛けた作品の追悼上映が決定した。
デヴィッド・リンチは1977年に『イレイザーヘッド』で長編監督デビュー。シュルレアリスムの要素を含んだホラー、推理、フィルムノワールなど、独自の世界観を持つ不穏な作風で知られ、「カルトの帝王」と呼ばれた。1990年には『ワイルド・アット・ハート』で第43回カンヌ国際映画祭の最高賞であるパルムドールを受賞。アカデミー賞には3度ノミネートされ、2019年にアカデミー名誉賞を贈られている。
今回追悼上映されることが決定したのは3作品。2月14日(金)からは東京・109シネマズプレミアム新宿などで『イレイザーヘッド』と『ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間』が、3月21日(金)からは東京・角川シネマ有楽町で『ロスト・ハイウェイ』が上映される。いずれも4K版での上映となり、『ロスト・ハイウェイ』の4K上映は国内初となる。
『イレイザーヘッド』は、5年の歳月をかけて自主制作されたカルト映画の代名詞的作品。もじゃもじゃ頭の男が奇怪な赤ん坊を世話するうちに精神を破綻させていく様が、不気味なモノクロ映像で映し出される。

1992年公開の『ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間』は、世界中でブームを巻き起こしたテレビドラマ『ツイン・ピークス』の劇場版。田舎町ツイン・ピークスを舞台に起こる連続殺人事件の前日譚を描く。

1997年公開の『ロスト・ハイウェイ』は、O・J・シンプソン事件から着想を得たとされるサイコスリラー。妻殺しの容疑で死刑宣告された男の悪夢のような運命が不条理に展開される。Nine Inch Nailsのトレント・レズナーがプロデュースしたサントラも多くのファンを生み出した。

なお、1月24日(金)からは、第54回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞し、第74回アカデミー賞で監督賞にノミネートされた『マルホランド・ドライブ』4Kレストア版の追悼上映が開始しており、3月までに全国約20劇場で上映予定。2月7日(金)からは東京・新宿シネマカリテで、第59回アカデミー賞で監督賞にノミネートされた『ブルーベルベット』の4Kリマスター版が上映。こちらは生前から予定されていたものとなっている。
『イレイザーヘッド 4K』

2/14~:109シネマズプレミアム新宿、グランドシネマサンシャイン池袋、出町座、サツゲキ
2/21~:パルシネマしんこうえん
3/21~:角川シネマ有楽町
※以降全国順次上映予定
上映劇場情報 https://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=eraserhead
『ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間 4K』

2/14~:109シネマズプレミアム新宿
2/21~:パルシネマしんこうえん
2/28~:出町座
3/21~:角川シネマ有楽町
※以降全国順次上映予定
上映劇場情報 https://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=twinpeaks
『ロスト・ハイウェイ 4K』

【4K国内初上映】
3/21~:角川シネマ有楽町
※以降全国順次上映予定
上映劇場情報 https://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=losthighway