横浜美術館のリニューアルオープン記念展『おかえり、ヨコハマ』が2025年2月8日(土)から6月2日(月)まで開催される。
2021年3月から大規模改修工事のため全館休館となった横浜美術館。2024年3月に『第8回横浜トリエンナーレ』でリニューアルオープンした後、改修工事のあいだに外部倉庫に保管していた約1万4000点のコレクションを館内に戻すため再度休館しているが、11月1日(金)からギャラリーやカフェ等を含む入場無料の「じゆうエリア」の利用を再開している。
同展は2025年2月の全館オープンを記念に開催されるもので、「横浜」をキーワードにさまざまな人々を迎え入れたいという想いが込められている。第55回ベネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館キュレーターなどを務めてきた蔵屋美香が2020年に横浜美術館館長に就任して以降、初めて自ら企画した展覧会であり、開催にあたってのメッセージでは展示内容やタイトルに込められた希望が語られている。
本展では新しい船出となるこの機会に、当館コレクションの名作の数々を新たな視点で紹介します。加えて、横浜市歴史博物館、横浜開港資料館、横浜都市発展記念館、横浜市民ギャラリーなど、主に市内の施設が所蔵する、コレクションへのまなざしを豊かにしてくれる作品や資料も展示します。また、本展のためにアーティストに委嘱した新作をグランドギャラリー他で披露します。
館長 蔵屋美香からのメッセージ
作品を読み解くための鍵は「横浜」、そしてリニューアル後の当館の活動理念の柱である「多様性」です。今回は「多様性」という観点のもと、横浜にまつわる作品の中でこれまであまり注目されることのなかった存在―開港以前の横浜に暮らした人びと、女性、子ども、さまざまなルーツを持つ人びとなど―にあらためて光をあてます。これにより、おなじみの作品や横浜の歴史にたくさんの新しい発見をもたらします。こうしてローカルの歴史を深掘りすると、世界の歴史もきっと違って見えてきます。
会場内には、子どもも一緒に楽しめる「子どものギャラリー(仮称)」を設けます。また、当館の活動の柱のひとつである教育普及事業も開催します。
タイトルには、「3年ぶりに横浜美術館が帰ってきた」という意味と、「異なる時代にいろいろな地域からやってきて横浜に暮らした(あるいは現在暮らす)さまざまな人たちを、あらためて『おかえり』と言って迎え入れたい」という希望が込められています。
セザンヌ、ピカソ、マグリットや奈良美智など同館コレクションの名作の数々が勢ぞろいするほか、「多様性」という観点から紹介される絵画、写真、工芸、映像などの作品や資料を通じて、新たな横浜の歴史を発見できる内容となっている。また、会場内には親子で会話しながら鑑賞できる「子どものギャラリー(仮称)」が設けられ、子どものために選ばれた作品が見やすいように工夫して展示される。
横浜美術館リニューアルオープン記念展『おかえり、ヨコハマ』
The Yokohama Museum of Art Reopening Inaugural Exhibition
“Welcome back, Yokohama”
会期:2025年2月8日(土)~6月2日(月)
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日:木曜日(ただし3月20日(木・祝)は開館)、3月21日(金)
主催:横浜美術館、神奈川新聞社、tvk
協力:みなとみらい線
特別協力:横浜市歴史博物館、神奈川県立歴史博物館
観覧料:一般1,800(1,700)円、大学生1,500(1,400)円、高校・中学生900(800)円、小学生以下無料
※( )内は有料20名以上の団体料金(要事前予約、美術館券売所でのみ販売)
※障がい者手帳をお持ちの方と介護の方(1名)は無料
同時開催する横浜美術館コレクション展も、「おかえり、ヨコハマ」展チケットで観覧当日に限りご入場いただけます。
お問合せ:横浜美術館 TEL:045-221-0300(10:00~18:00 木曜休館)