『世界報道写真展2024京都』が11月30日(土)から12月29日(日)まで、京都・丸太町の京都新聞ビル地下1階印刷工場跡で開催される。
『世界報道写真展』(World Press Photo)は、オランダの世界報道写真財団が運営し、世界で最も権威のある写真コンテストの1つである『世界報道写真コンテスト』(World Press Photo Contest)の入賞作品を世界各地で展示するもの。同コンテストは1955年に創設され、67回目を迎える今回は130の国と地域、約4000人から約6万点の写真とプロジェクトの応募があった。アフリカ、アジア、ヨーロッパ、北中米、南米、東南アジアとオセアニアの6地域ごとに、シングル、ストーリー、長期プロジェクト、オープンフォーマットの4部門の地域優勝者が選ばれ、その中から各部門のグローバル優勝者が決定。今回は6地域4部門の地域優勝者の作品24点に加え、佳作と審査員特別賞が数点選ばれた。
3年ぶりの日本開催となる同展では、今回のコンテスト入賞者約30人の作品を展示。シングル部門のグローバル優勝となる「今年の写真」(World Press Photo of the Year)に選ばれた、ガザのパレスチナ人フォトジャーナリストであるモハメド・サレム(Mohammed Salem)が撮影した『めいの遺体を抱きしめるパレスチナ人女性』も展示される。ほかに、ロシアによるウクライナ侵攻やミャンマーの軍事政権による市民弾圧で尊い人命が奪われていることを伝える写真や、気候変動による環境問題を訴える写真なども紹介。国内からは、京都新聞記者の松村和彦が認知症患者の本人の心情と症状を表現し、オープンフォーマット部門のアジア地域優勝者となった作品『心の糸』が展示される。
会場となる京都新聞ビル地下1階印刷工場跡は1975年から2015年まで新聞を印刷していた場所で、入場は無料となる。なお、同展では、フォトジャーナリストたちの努力を高品質で形にするにあたり、作品輸送や会場制作に多額の費用が必要な中、公共性の高い報道写真を無料で広く公開するため、クラウドファンディングを実施中。京都新聞社が運営するTHE KYOTO Crowdfunding上で12月29日(日)まで受付している。今回の入賞作品を収めた写真集『WORLD PRESS PHOTO 2024 イヤーブック』や、世界報道写真コンテスト審査員の片岡英子と同コンテスト2024オープンフォーマット部門アジア地域優勝者の松村が同展を案内するガイドツアー等がリターンとして用意される。
『世界報道写真展2024京都』
・開催日時 2024年11月30日(土)~12月29日(日)午前10時~午後6時
※12月15日(日)は休館
・会場 京都新聞ビル地下1階印刷工場跡(京都市中京区烏丸通夷川上ル)
・入場料 無料
・主催 世界報道写真展2024京都実行委員会(京都新聞、世界報道写真財団)
・特別協賛 富士フイルム株式会社
・特別協力 一般社団法人KYOTOGRAPHIE
・助成 オランダ王国大使館
・後援 京都府、京都市、KBS京都、エフエム京都