「PAN沖縄(仮称)」が、2027年秋を予定に沖縄・本部町に開業する。
「沖縄からアジアを展望(パン)する」をコンセプトとして、約27800m²(約8410坪)の敷地内に、アートセンター、カフェ、ランドスケープを擁する複合施設となる。施設の企画 / キュレーション / 運営は、国内外に現代美術画廊を有する株式会社オオタファインアーツから支援を受けたPAN株式会社が手がける。
同施設は、株式会社大林組による沖縄県本部町所有地一帯の新規開発事業の文化的な核となる計画の一部にもなっている。現地の地形や自然を尊重した形で全体計画を進め、地域におけるウェルネスや観光資源としての価値を創出することで経済効果をもたらしつつ、沖縄やアジア全体の文化の振興に寄与することを目的としている。
施設の核となるアートセンターは、約3800㎡の延べ面積からなり、沖縄の美術や工芸を含むアジア地域を中心とした現代美術を発信する大型の展示施設となる計画となっている。作品との距離の近さや出会いの鑑賞体験を重視した展示を目指し、沖縄の作家や工芸など同地にゆかりのある作品を鑑賞できる専用の展示室など、KIAS イシダアーキテクツスタジオ設計による8つの特徴ある展示室が設置される。アートセンターからは東シナ海を一望でき、東アジアから東南アジア、中東へと拡張する「アジアの帯」で生まれる現代美術表現や工芸などの文化芸術を見渡すように鑑賞できることも特徴となる。
そのほか、設計事務所・DOMINO ARCHITECTSと生態系構築ユニット・veigによる野外作品を展示し、現地地形 / 植生 / 生態系を尊重したランドスケープも造られる。さらに、建築設計 / 施工集団・建築意思が設計、デザイン事務所・Luftが内装監修を手がける沖縄野菜を中心としたビーガン料理を提供するカフェの併設も計画されている。