『ポール・マッカートニー写真展 1963-64〜Eyes of the Storm〜』が、7月19日(金)から東京・六本木の東京シティビューで開催されている。
ロンドンやニューヨークなどでも開催された同展は、ポール・マッカートニー自身のカメラによって撮影された写真を中心に、The Beatlesの4人が世界を熱狂させ社会現象となる1963年12月から、バラエティ番組『エド・サリバン・ショー』でアメリカを席巻した1964年2月まで、約3か月間の記録となっている。
7月18日(木)には内覧会が開催され、ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリー共同学芸部長で、同展のキュレーションを務めたロージー・ブロードリーによるギャラリートークを実施。アジア初の巡回となり、ポール自身も選定に携わった約250枚が展示される同展開催の裏側を語った。
ロージー・ブロードリーによると、2022年に他のプロジェクトにポールが携わった際、自分も駆け出しのころに写真を撮っていたことを思い出してアーカイブを要求したことが、同展開催のきっかけとなったという。アーカイブは今まで現像されておらず、写真を一覧として並べたコンタクトシートやネガフィルムを拡大して見るのはポール自身もはじめてだったそうだ。この体験を展示として共有するため、ポール・マッカートニー本人による音声ガイドがみどころとして設けられた。
ポールが撮影機材として用いたのはペンタックス製の35ミリの一眼レフカメラだった。入手経路は定かではないが、写真関係者からプレゼントされたものではないかと推測されている。会場内には大きく「X印」がつけられている展示写真が見受けられるが、これらはコンタクトシートを複写して引き延ばしたものであり、ポール自身がお気に入りとしてつけた印だという。
同展の音声ガイドは、ポール・マッカートニーや、ポールの娘であるメアリー・マッカートニー、ロージー・ブロードリー、キュレーターのサラ・ブラウンが担当。日本語の書き起こし翻訳とともに解説が楽しめる。アートや教育などに重点を置いた慈善活動団体のブルームバーグ・フィランソロピーズが提供する無料アプリ「Bloomberg Connects」内から「Tokyo City View」を検索し、「ガイドを開始」後、「展覧会」で同展を選択することで聴収可能となる。同展公式サイトでは、アプリダウンロード後の来場が推奨されている。
同展では写真以外にも、ポールが撮影した写真のコンタクトシート、1963年にリリースされ全英と全米でNo.1を獲得した”I Want To Hold Your Hand”の作詞原稿のレプリカ、『エド・サリバンショー』や1964年のニューヨーク・ジョン・F・ケネディ空港での記者会見の映像などを展示。さらに、日本限定で、世界で唯一The Beatlesと対面しながら作られたブロンズ像『4 Heads(The Beatles)』、東京展限定でオリジナルのフォトスポットと高さ2メートルを超えるThe Beatlesメンバーの巨大な写真パネルが展示されている。
展示室入口には1963年10月から1964年3月までの年表も掲示されており、同展で展示されている3か月前後のThe Beatlesの様子を文章で追ってから写真を鑑賞できるようになっている。なお、展示室中の「PARIS」「MIAMI」などの都市名は、ポールがコンタクトシートの裏側に手書きで記録したものをスキャンして使用している。
同展の写真が撮影された1963年12月からの約3か月間は、The Beatlesがイギリスのポップスターから国際現象にまで変化した転換期でもあったとロージーは述べる。同展最後のセクションで、カラー写真で構成された「MIAMI」エリアでは、鮮やかなバカンスの光景を記録した写真や、ポールによるThe Beatles初のマイアミ旅行を紹介するフォトフィルム『ビートルズ・ツアー』などが展示されている。
東京での『ポール・マッカートニー写真展 1963-64〜Eyes of the Storm〜』は9月24日(火)まで開催。10月12日(土)から2025年1月5日(日)までは大阪展の開催も予定されている。
●開催概要
◆展覧会名:ポール・マッカートニー写真展 1963-64~Eyes of the Storm~
<東京>
◆会場:東京シティビュー (東京都港区六本木6丁目10−1 六本木ヒルズ森タワー52階)
◆会期:2024年7月19日(金)~9月24日(火)
◆開館時間:10:00~19:00 金土は~20:00 ※入館は閉館の30分前まで ※7月19日(金) は~17:00 ※休館日なし
◆入場料(税込):一般2,600円/学生(高校・大学生)1,800円/子供(4歳~中学生)1,000円
※詳細は公式サイトをご確認ください。WWW.eyesofthestorm.jp
◆主催:フジテレビジョン/東京シティビュー/キョードー東京
◆後援:朝日新聞社/J-WAVE/ニッポン放送
◆特別協賛:Bloomberg Philanthropies
※Bloomberg Philanthropiesは、多くの人々がより良くより長く暮らせるよう、世界150カ国、700都市に投資しています。永続的な変化を生み出すための5つの主要分野「芸術」「教育」「環境」「政府革新」「公衆衛生」に焦点を当て、マイケル・R・ブルームバーグの財団、企業、個人的な慈善活動、および世界中の都市で活動するプロボノコンサルタント会社であるブルームバーグ・アソシエイツを含む、ブルームバーグのすべての寄付を網羅しています。2022年、ブルームバーグ・フィランソロピーは17億ドルの寄付を行いました。詳細はbloomberg.org、Facebook、Instagram、YouTube、Twitter、LinkedInをご覧ください。
◆協力:ユニバーサル ミュージック
MPL Communications
© National Portrait Gallery, London.
Exhibition curated by Sir Paul McCartney with Sarah Brown on behalf of MPL Communications
Limited and Rosie Broadley for the National Portrait Gallery, London, and presented by Fuji TV.