静岡・富⼠山こどもの国で5月11日(土)、12日(日)にキャンプフェス『NEC presents FUJI & SUN ’24』が開催された。富士山を間近に望む圧巻のロケーションで音楽 / アクティビティ / キャンプなど子どもから大人まで楽しめるフェスとして好評の同フェスは、5度目の開催。エッジの効いたニューカマーからレジェンドまで総勢32組のライブパフォーマンスが行われ、2日間でおよそ6500人が来場した。
2024年はステージ横から見える大きな富士山が魅力のメインエリア「SUN STAGE」、樹々の中の幻想的な空間を楽しめるサブエリア「MOON STAGE」に加え、キャンプサイト内に新たなダンスフロア「STONE CIRCLE STAGE」が出現した。
『FUJI & SUN』は音楽フェスでは珍しく焚き火もOKのキャンプサイトが十分な広さで広がっているためゆったり過ごせるのが特徴で、キャンプ客も多い。アクティビティ、トークショーも充実しており、敷地内にはヤギやウマ、ウサギと触れ合えるエリアやアスレチックエリアもある。ステージ間の移動も楽しい仕掛けが盛りだくさんだ。
5月11日(土)に出演したのは、∈Y∋、Akie、石野卓球、くくく (原田郁子&角銅真実)、くるり、クレイジーケンバンド、食品まつり a.k.a foodman、suimin、cero、TOP DOCA & 吉原祇園太鼓セッションズ feat ナツ・サマー、never young beach、 BurnTale、HAPPY、Fabiano do Nascimento × 石若駿、Hedigan’s、ペトロールズ、midori yamada( (the hatch)) 、優河 with 魔法バンド、計18組のアーティスト。
オープニングセレモニーに続き、「SUN STAGE」でトップバッターを飾ったのはクレイジーケンバンド。”タイガー&ドラゴン”ではお馴染みの「俺の話を聞け!」のフレーズに合わせて観客も合唱。「MOON STAGE」では、ブラジル出身でLAを拠点に活動するギタリストのFabiano do Nascimentoとドラマー石若駿の初のコラボレーションが繰り広げられる。『FUJI & SUN』でしか見られない貴重なコラボレーションだ。
2024年、新たに誕生したフォレストキャンプサイト内に位置する「STONE CIRCLE STAGE」では、海外からも熱烈な支持を集める変幻自在のトラックメイカー、食品まつり a.k.a foodmanが登場した。半円状のスペースを生かしたステージでは、アーティストとの距離も近いのが特徴となっている。軽快なビートで心地よさそうに踊る人が目立つ。
くるりは2021年に続いて2度目の『FUJI & SUN』出演。”ばらの花”など全10曲を演奏。日が落ち気温も下がってきた中、岸田繁が「寒くないの?」と観客を気遣うMCを挟んだと思いきや、”東京”のイントロで会場のボルテージは一気に上昇した。
1日目の「SUN STAGE」のトリは、2023年にトップバッターを飾ったnever young beachが登場した。メンバー全員半被を着て登場して「やるぞー!」と叫び、冒頭から観客を巻き込んで大盛り上がり。盛り上がりは最高潮のまま最後まで続いた。
『FUJI & SUN』の夜はまだまだ終わらない。「MOON STAGE」ではキャンプイン宿泊者だけが特別に楽しめるプログラムが用意されている。静岡県のスター、石野卓球がこの日のためのセットを披露すると、響く重低音に突き動かされるように観客も体を揺らし、一体感に包まれた空間となった。その後もサイケデリックバンドのHAPPYによる一夜限りの特別セットが、キャンパーたちを心地よいまどろみに誘った。
5月12日(日)は、EGO-WRAPPIN’(Acoustic Set) 、踊ってばかりの国、Campanella、KID FRESINO(band set)、KUNTARI、柴田聡子、シャッポ、鎮座DOPENESS、Dos Monos、ハンバート ハンバート、HIMI、maya ongaku、民謡クルセイダーズ、森山直太朗の計14組が登場。
一足早く夏のお祭りシーズンが来たような熱気で観客を盛り上げたのは、「SUN STAGE」のトップバッター・民謡クルセイダーズ。日本人には馴染みのある民謡のメロディにトランペット、サックス、ボンゴなど、インターナショナルな音色が加わる。終盤の盛り上がりと共に曇り空に晴れ間が見えたのも非常に印象的だった。聴衆を陽気に踊らせ、会場を「祭り」に一変させるにぎやかなステージだった。
「STONE CIRCLE STAGE」には、群雄割拠の東海ヒップホップシーンを代表するラッパーのCampanellaが登場し、鎮座DOPENESSが飛び入りでステージに参加する嬉しいサプライズもあった。そして同ステージのトリは、柴田聡子が弾き語りスタイルで登場。エレクトリックピアノを演奏しながら”Movie Light”でスタート。2曲目からギターに切り替え、最新アルバム『Your Favorite Things』の収録曲を中心にプレイ。ラストには再びエレクトリックピアノで”Your Favorite Things”を披露して、新ステージの最後を締めくくった。
6人の実力派ミュージシャンをバックバンドとして引っさげて登場したKID FRESINOは、2日間で唯一ヒップホップアーティストとして「SUN STAGE」に登場。ここでも鎮座DOPENESSがステージにサプライズ参加し、観客からは大きな歓声が上がった。
一方「MOON STAGE」のトリで登場したのは、EGO-WRAPPIN‘。霧がかった状態でのパフォーマンスとなったが大勢の観客が押しかけ、積極的にコール&レスポンスを行い観客を盛り上げる。前方で揺れながら楽しむ人、後方で座りながら耳を傾ける人、それぞれが自由に楽しんでいた。
2日間のラストを飾ったのは森山直太朗。2021年に続き2度目の出演となる。1曲目には代表曲の一つである”生きとし生ける物へ”を披露して会場を沸かせ、華やかなステージをともにしたバンドメンバーが去った後には、霧が晴れた「SUN STAGE」に森山1人が残り”生きてることが辛いなら”を歌唱。森山の心を震わす美声が富士山の麓にこだまし、感動的なフィナーレで幕を閉じた。
会場では、ステージ以外でもマーケット / フェスグルメ / クラフトビールのほかワークショップ / アクティビティなど『FUJI & SUN』史上最多の計100を超える多彩なコンテンツが用意されていた。2024年から小学生以下が無料になったこともあり、多くのキャンプフェスデビューのキッズが来場していたのだろう。親に抱かれて音楽に耳を傾ける子どもや、走りまわる子どもが随所で見受けられた。
フェス飯も全国各地の人気飲食店が集まる。くるりも言及していた『FUJI & SUN』常連の富士つけナポリタンなど、地元ごはんも充実。「旅、フィールドワークをもっと日常生活へ」をテーマとするコンセプトショップ・Purveyorsがキュレーションするマーケットエリアには人気アウトドアショップも多く出店。さらに「CRAFT MATES」エリアには、地元の富士・静岡各所の醸造所から自慢のビールが揃い、快晴のもとビールを片手に音楽を楽しむ観客も多くいた。
多彩なコンテンツの中でも特に会場で人気を集めたのが、開催初年度から人気の冒険のプロ集団「人力チャレンジ応援部」や「Positive Link Studio」の面々による刺激的なワークショップの数々。「越前岳の早朝登山」や、ごはん炊き名人を競う「天下一ご飯サミット」、イワナに魅せられた男たちの熱いトークコンテンツ「源流のイワナを語る」、源泉かけ流しの温泉への熱い想いや山と神社について語る「山と温泉と神社」など、ここでしか経験できないプログラムに多くの人が参加した。
「SUN STAGE」のライブの模様は、7月にWOWOWで放送される予定だ。
NEC presents FUJI & SUN’24(読み:エヌイーシープレゼンツ フジアンドサン ニジュウヨン)
■日 程 2024年 5月11日(土) 9:00 OPEN 10:00 START 21:00 CLOSE
2024年5月12日(日) 8:30 OPEN 9:30 START 19:00 CLOSE
■会 場 富士山こどもの国(静岡県富士市桑崎1015)
■主 催 FUJI & SUN ’24実行委員会( WOWOW / ローソンエンタテインメント / 静岡新聞社・静岡放送 /NTTドコモ / 電通ミュージック・アンド・エンタテインメント / BS日テレ / infusiondesign )
■特別協賛 NEC
■協 賛 コアレックス信栄 / Jackery / JOURNAL STANDARD / DREAMBEER / BREATHER / レッドレンザージャパン
■特別協力 富士市 / 富士山こどもの国
■協 力 EACH STORY実行委員会 / 一般社団法人富士山観光交流ビューロー/ enkake / KANOYA PROJECT /キャンプサイトデザイン研究所 / GoodSound P.A.works / GREEN ONION / KMCgroup / Samaya Design /zot sense / JTB / 静岡県タクシー協会 富士・富士宮支部 / SHIMAI /SHINKILOW / 人力チャレンジ応援部 /SWEN / sloWPorch / Bird -old pizza house- / FORIE / フジイベントボランティアネットワークFEVN /富士急静岡バス / 富士急トラベル / 富士急シティバス / 富士市ホテル旅館業組合 / 富士市商工会 /富士商工会議所 / 富知六所浅間神社 / FRUE / FLARE TENT / Positive Link Studio / 密林東京 /Yuumies / 吉原祇園祭 / 吉原寺音祭
■後 援 静岡県 / 公益社団法人静岡県観光協会 / 日本富士山協会 / 富士ニュース社 / 岳南朝日新聞社 / Radio-f / J-WAVE
■企画制作 WOWOW / infusiondesign
■運 営 infusiondesign
■出 演
【5/11(土)】 ∈Y∋ / Akie / 石野卓球 / くくく (原田郁子&角銅真実) / くるり / クレイジーケンバンド / 食品まつり a.k.a foodman / suimin / cero / TOP DOCA & 吉原祇園太鼓セッションズ feat ナツ・サマー / never young beach / BurnTale / HAPPY / Fabiano do Nascimento × 石若駿 / Hedigan’s / ペトロールズ / midori yamada (the hatch) / 優河 with 魔法バンド
※石野卓球、HAPPYをご覧いただくには二日券の購入の方でキャンプサイトのご利用者のみ
【5/12(日)】 EGO-WRAPPIN’ (Acoustic Set) / 踊ってばかりの国 / Campanella / KID FRESINO (band set) / KUNTARI / 柴田聡子 / シャッポ / 鎮座DOPENESS / Dos Monos / ハンバート ハンバート / HIMI /maya ongaku / 民謡クルセイダーズ / 森山直太朗(※出演者50音順)
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■NEC presents FUJI & SUN’24 ティザームービー: https://youtu.be/NFuIESX3Hgs